CHAPTER 6
 
※今回から上から見るようにしました。   

日本語環境   

 UOのサイトを見に行ったら、どうやら日本にサーバーができたらしい。   
 パシフィックサーバーはアメリカの西海岸にあり、日本からのアクセスにもけっこう耐えられるサーバーだったんだけど、それでもラグが酷いときがよくある。   

 ということでさっそく「YAMATO」サーバーに。新しいキャラクタは魔法重視のキャラクタにすることにした。   

 なんだこりゃ? ムチャクチャ軽いぞ! 全然ラグが起こらないし、なにかのアクションをしてもすぐ結果が返ってくる。やはり日本のサーバーはいいぞ!   

 それにしても日本人が多い。日本人らしい名前がうじゃうじゃしてる。これでは外人とのコミュニケーションができないなあ。あのかたことの英語でコミュニケーションするのが楽しかったのに…。   

 しばらくうろついていると、あれ? 日本語だ! 日本語のフォントを使っているやつがいる! さっそくどうやるのか聞いてみて、UO再起動。おお! 日本語だ! 日本語で会話できるぞ!   

 UOのアップグレード版からユニコード(6万文字まで入るようになった、拡張フォントコード)が使えるようになるとは聞いていたけど、なにも買わなくても使えるようになってたとは。   

 しかしながら、日本語で会話をしていたら、「ユニコードはつかっちゃだめってことになってるらしいよ。byオリジン」とのこと。どうやらバグがまだ残っていて、たくさん入力するとラグの原因になるらしいのだ。   
 うーむ、それじゃあつまらんよなー。   

 
木こりの日々   

 パシフィックを捨て、ヤマトで再出発することにした。また木こりの日々である。歩いている人にぶつかるだけで歩けなくなるくらいスタミナがない。こんなんじゃやってられねーっつーの!   

 しかし木こりである。なにがなんでも木こりである。っと木を切り続ける。木こりをしているとHPとMPとッスタミナが上がってくるんである。   
 ああ、この単純作業だけはなんとかならんものか。冒険しているうちに強くなるっていう風には作れなかったものなのかのう。   
 楽しさを求めてこの世界にやってきているのに、延々と木を切り続ける木こりの恍惚とした心境を味わったって、悲しさと情けなさしか感じんのよ…。   

 おあ! 木こりをしていると斧を持った素っ裸の女が現れた!   

 確かに服を着なくても風邪なんぞはひかないんだけど、その格好で来る必然性があるのか? いや、素っ裸ならそれだけ荷物を持てるけど、PKとかに襲われたらひとたまりもないよ!   

イニシエーション(1)   

 木こりをして作った盾を売り、金に換え、銀行に預けた。   

 銀行に預けている時、隣にkoteiという人がいた。物乞いでもしてみるかな。日本人らしいし。「なにかくださりませぬか。装備が欲しいのです」。   

 そうするとkoteiは、「それはなんですか?」。   
 それはなにって、なにのこと指しているんだろう。「それってなんですか?」   
 すると「i bought war armor i'm not wearing yet, and gave my last gp to these beggars.」。   

 …どうもこの人外人らしい。「まだアーマー買ってないから着てないし、金もそこの乞食にあげちゃってもうないです」って感じ?   

 「日本語教えて下さい」というので、こちらも英語を教えて貰うことにした。   

 koteiは”honto”の意味が分からないらしいので、「real means ”honto”」と教えたら、知らないやつ「honto means maji」と口をはさむ。いや、あってるけど違うだろ!キミは日日辞典か!   

 彼は18歳で、カリフォルニアから留学して日本の大学に通っている。それでどうやらオタクらしい。   

 「Zankoku na tenshi no youni Shounen yo shinwa ni nare.heh, i love Evangelion」   

 「Watashi wa otaku desu!」   

 「we otaku have been waiting for this opportunity」(東京の話しをしてたら、我々オタクはそこに集まるんだと言う)   

 「otaku is "fanatic"」(オタクは狂気の沙汰です)   

 それならどんなアニメが好きか聞いてみたら、   

 「Akira」「Robotech」「Macross」「Evangelion」「Ghost in the Shell」   

 だそうな。ロボテックっていうのはなんだろう?   

 ゲームの方はFF6とFF3が好きで、登場人物の名前が次々と出てきた。   

 その後いろいろな話しをしていたら、気に入ってくれたのか、うちのギルドに入らないかという。   
 外人ギルドに入信か。それもいいな。   
 僕はkoteiに是非入れてくれと頼んだ。   

イニシエーション(2)   

 koteiは男なのかな? 性別を聞こうとしたら、間違って「SEXしてる?」という意味になったらしく、「いやあ、最近はジェントルマンですよ」などと答えやがった。   

 koteiにはどうやら彼女がいて、19歳、ニューヨークにいるらしい。   
 彼女はニューヨーク住まいで年上、彼はカリフォルニア出身、そして今日本にいて長距離恋愛。で、オタク。   

 うーむ…。その子午線を越えた長距離恋愛は大丈夫なのかとか、オタクはキミらの国ではどういう認識なのかとか、日本に行くことになったとき彼女とどういう話しをしたのかとか、いろいろ聞きたかったが、言葉の壁で撃沈。   

 だめだー、まだ長いセンテンスの言葉が使えねー。   

 さて入信だ。kotei「さあいこう、仲間に入ると名前のところにタイトルがつくよ。僕はほら、『emperor under』ってついてるでしょ。だからkoteiなんだよ」などという。   

 なるほど、koteiの名前は「皇帝」という意味だったのか。僕は「固定」、「湖底」、なんだろう?と思っていたのだが、謎が解けた。   
 なんたる「勘違い日本語」! それならkouteiにすべきだったよなあ…。   

 その後、僕は訓練用のダミー人形のあるところでギルドマスターを待つことになった。ギルドマスターは外人夫婦で、jacomusauroraの2人。この人達は今アメリカにいるらしい。   

 koteiICQでauroraを召還。auroraが現れた。   

 僕はそこでギルドの6箇条を渡された。そこにはなにやらルーンを使うときは銀行で使えとか、PKや泥棒(合わせてkender)を退治せよとか、他のメンバーが困っているときは助けましょうとか、アイテムやお金を寄付(donate)しましょうとか書かれていた。   

 kotei「we should initiate him」といい、いわゆる入信前のイニシエーションが終了した。   

 ここで問題が発生。ギルドに入る前にjacomusに会えと言うのだが、こちらの0:00amから5:00amは、あちらの8:00amから1:00pmらしく、仕事でUOできませんという。   

 しょうがないので、適当な時にkoteiがinvite(招待)して僕を入信させることになった。…らしい。