全員集合
koteiがICQで呼びかけてきた。「今日はみんな早いうちから集まる。ninnin、joinのチャンスだ」。 ベスパーの前でkoteiと再会。すぐにauroraも現れた。これからギルドマスターの家にいきましょう、ということになった。…らしい。だってムチャクチャセンテンスの長い英語を話されるもんだからなにがなにやら。
![]() うーむ、UOはもう1年くらいやってるのになんだか情けないのう。キャラが弱いのでショボショボだ。 auroraが先に行ってるから走ってきてね、と言ってリコール(ワープの魔法)で消える。koteiとガンガン走ることに。うおーなかなかつかないぞー。ときおりはぐれつつ、10分くらいは走ったろうか。半島の先端にその家はあった。auroraと再会。少しすると、とうとうギルドマスターjacomusが現れた。感動の対面である。 ![]() おそらく途中で「名前の横につくタイトルはなににする?」という質問があったのだろうが、答えなかったので勝手につけられた。「mystic of ninnin」というタイトルが表示されるようになった。 「神秘のにんにん」? どうせなら「God of」にしてもらえばよかったかな。でもそうしたらギルドマスターより偉いことになるので、みんな揃って「…」とかされたかも。 まあいいや、とにかく神秘だ! 神秘神秘! 衣装もギルドで統一されているスタイルにして、これで僕は晴れてメンバーになった。 ![]() 入信が済んだところで、彼とjacomusで街に戻ることになったようだ。 koteiは僕を向いて「abunai」という。なにか危ないことが起こるのか!? それとも僕を危ないやつと思っているのか!? と思ったが、どうやら「気をつけて」という意味で言っているらしい。既にコミュニケーションは素人のバケツリレー状態である。 jacomusと連れのもう1人(名前失念)はとてもきさくな人で、途中、倒したモンスターの肉を焼いてくれたり、お金を多めに分けてくれたり、鎧を作ってくれたりする。肉を焼いてるところで「mmmm,good smell」と成功したときのマネをしたら、談笑になった。日本語を教えたらかたことで喋るので面白い。 よし、面白くなってきたぞ。 kotei UOをやらない間にも、koteiやauroraからICQが送られてくる。
そんな時、anikiという日本人メンバーが加わった。彼は英語バリバリらしく、集まりの報告をしてくれたりする。いい人そうだ。 ところでkoteiはかなりおっちょこちょいというか、元気というか、テンションの高いやつのようだ。 「HOHOIというやつにPKされた〜! damn(畜生)でpissoff(しょーべんたれ)なそいつを見たらカタキを討ってくれ! それからおいらをおいていくなよ!」 「ブリテンのはずれの森中で死んで取り残されてるんだ、誰か助けてくれ〜!」 「Xodusが仲間になりたいと言ってるんだ、どうかな?」。 とにかくなんかあると送ってくる。テンションで生きてるような人っているよなあ。楽しいけどね。 ギルド・コミュニケーション(1) RLで一息ついたのでUOをやることに。かなり久しぶりだ。
「Xodusという人が仲間になったそうですね」と聞いたら、「ああ、あの人はkendersというギルドのスパイだったんだよ。だからすぐ脱退させられたよ」だって!? なんとスパイなんてもんが存在したのか! しかし、スパイってなにするんだろう。物盗んでバックレるとかかな。それにしても面白いなあ。 ベスパーの銀行前で待ち合わせ。
![]() ほら死んだ! ![]() ![]() ![]() aniki登場。そばにはarcaneというタイワンの人が。この人もメンバーだ。なんだか、知らないうちにメンバーが増えてるなあ。しかもタイワン。国際色の強いギルドになってきたな。
![]() ギルド・コミュニケーション(2) リコール先はshrine。みんななにかを祈っている。
![]() ![]() arcaneが眠いと言うので別れ、3人でブリテンのはずれにある森へハンティングに行くことになった。 リコールで到着直後、いきなりオーク2匹が襲ってきた! このアクシデントでkoteiとはぐれ、anikiと2人で行動。koteiを探しつつ、やたらめったら襲ってくるモンスターをハンティング。anikiはアイテムやらお金やらを全部譲ってくれる。「お金必要でしょうからね。気にしないで」。なんていい人なんだ! なんだか僕はこうしていつも人に与えられてばかりだな。 anikiに「なんで英語がそんなに使えるの」と聞いたら、10年くらいアメリカで暮らしていたらしい。流暢なわけだ。故郷を2つ持つ人の心境ってどんなもんだろうか。 koteiからICQが。どうやらウィスプに戦いを挑んで負けたらしい。あのバカ強いウィスプにひとりで戦いを挑むとは…。なんだかkoteiのテンション人生がまた炸裂という感じだ。どうしてそこまで高いテンションを維持してられるんだ? インド哲学でいうカファ体質のおいらにはさっぱりわからん。まったく矛盾律でありカオス的でありヒルベルト空間でありフラクタル世界。 そういやNETRPGやNET対戦ゲームは面白さがフラクタル的だ。無限入れ子構造だ。 koteiはまたICQを送ってきて「mayday、mayday、生き返って荷物を取ろうにもムチャクチャな数のモンスターに囲まれてて取れない、助けにきてくれ〜、mayday」とのこと。 「koteiらしいよね、場所わからないけど探しにいこう」と探し回ってると、スパイダーをガンガン叩いているところをあっさり発見。 ![]() うーむ、協力することでこんなにもウィットに富んで楽しく効率のいい冒険ができるなんて。やはりUOの本質はここにあるんだな。 ギルド・コミュニケーション(3) お金も貯まりスキルも十分上がったので、ギルドハウスに戻ることした。 ギルドハウスにはauroraがいて、セッセと内装を整えていた。
実はこの内装を整える作業が、家具の方向がランダムで決まるのでかなり面倒なんである。ここで事件が起こった。 anikiと一緒にkoteiがギルドハウスに入ったまではよかったが、koteiが手伝うと言って、勝手に家具の配置をめちゃくちゃにしてしまったんである。ここで夫婦ギルドマスターのauroraとjacomus大激怒。「なんてことしやがるんだこのクソッタレ! おれのケツをなめろ! 母親とやってろ!」とアメリカンジョーク風の文句の嵐になったことうけあい。 なんとかおさまったはいいが、結局罪ほろぼしとしてkoteiがlog(木の枝)をかき集めることになったのだった。普段は楽しいkoteiのあばれん坊ぶりがここで仇になってしまったなあ。 ところでこのGCMというギルドは、けっこうWASP的な雰囲気を感じる。WASPというのは、White、Anglo−Saxon、Protestantの略で、正当派アメリカ人の意。伝統的なマスターの全権掌握と、厳格な入党儀礼、そして敬意を重んずるギルドの風格。特にマスターに対する敬意の念は重要視されるようだ。ロールプレイと言ってしまえばそれまでだが、このかたくなな雰囲気は、NETRPGにおいて遊びの様相の境界をギリギリで越えないでいるという感じ。
そのせいもあってか、auroraにはボスとしての風格が生まれている。そう感じる。見た目はそこらへんにいるキャラなのに。anikiの「ギルドの所有物はすべて彼らのものなんだよ」という言葉も象徴的だった。モニターの上から眺める世界にあるそれは、なかなか不思議だった。 僕はこういう風情を生み出す構造が面白く感じられて、ギルドのメンバーと話すことでもっと知りたいと思った。 そこでauroraに「I want speak to you.」と話したら、やたら誠実に受けとめられたらしく、「じゃあ座って話しましょう」などと言われ、anikiからも「なんだい、告白でもするのかい?」と言いたげなふうなことを言われるはめに。口語的な話し方がわからんとこうなるよなあ。 ![]() 「ありがとう、光栄です。わたしも日本語を覚えるわ」 そんな感じで話を終えた。 anikiが言う。「僕はこのギルドに入ってとてもよかったよ。ギルドの中の人間関係はとても面白い。koteiやaurora、jacomus、あと他のメンバー、面白い関係ばかりだ。一番エキサイティングなのは、人間関係だよ。そこから起こるいろいろなことが面白いんだ。ギルドの外にも、スパイなんてのもいたりするしね。今日はとても楽しかったよ。…ninninももっとUOをやる時間がとれればいいのに」。 ![]() |