平成20年1月25日 福祉やまぞえ 第90号

「戊子年」 bW9

 今年の干支(えと)は何?と聞かれると普通は「子(ね・ねずみ)」と多くの人は答えると思いますが、これは正しくありません。正確には「十干(じっかん 甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)」と「十二支(じゅうにし)」の組み合わせ60種類を「干支」と言います。だから、61年目には元に還(かえ)るので、満60歳を還暦と言います。

 2008年は、十干では、「戊(つちのえ)」、十二支では「子」、つまり、今年の干支は「戊子」(つちのえね・ぼし)となります。どういう意味かというと、「子」は子供を意味します。「戊」は多くの枝を間引き、整理することを意味し、また、「戊」の字は「茂」に通じ、植物の成長が絶頂期にあるという意味だそうです。このことから、今まで成長して繁栄してきた事柄が、ピークを少し過ぎてきて、整理や間引きを行い、新しい子(芽)、生命が生まれてくる準備をする年となります。(干支の解釈はいろいろあるようです。)

 今年、7月には、北海道洞爺湖サミットが開催されますし、8月には真夏の北京で、オリンピックが開催されます。衆議院の解散・総選挙があるかもしれませんし、その結果によっては政権交代もあるかもしれません。

 また、国内ではこれから、生活に直結する食品(即席麺・牛乳・しょうゆ・ビール…)などの値上げが控えています。(食品メーカー各社が、相次いで商品を値上げした最大の理由は、トウモロコシや小麦などの穀物や原油の国際的な高騰です。)

 これら家計を直撃する食品などの値上げで、今年は、新しい生命が生まれてくる準備をする年とゆうより、厳しく耐える年になりそうな予感がします。私の予感は別にして、明るいニュースや楽しいニュースが、より多くなる一年になるといいですね。

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平成20年4月26日 福祉やまぞえ 第91号

「ゴールデンウィーク」 bX0

 寒かった2月から、3月・4月と一気に暖かくなり、桜も例年より早く咲きました。桜が散ったかと思えば、来週からはいよいよ「ゴールデンウィーク」です。4月29日は昭和63年までは「天皇誕生日」でしたが、平成1年から平成18年までは「みどりの日」へ変わり、昨年から「昭和の日」になりました。5月4日は昭和63年から平成18年まで、日曜日・月曜日以外なら「国民の休日」(5月4日を「国民の休日」と決めたわけではなく、「祝日と祝日の間は、休日とする」という規定により休日となりました。)でしたが、昨年から「みどりの日」になりました。

 また、平成17年に行われた祝日法の改正により、休日の名称および振替休日の規定が変更されたため、「憲法記念日」や「みどりの日」が日曜日と重なった場合、「こどもの日」の翌日が振替休日になりました。5月4日が日曜日となる今年は、この規定の最初の適用となって5月6日の火曜日が振替休日となります。振替休日が月曜日以外になるのも初めてです。(ウィキペディア引用)

 この時期、日本各地でイベントやお祭りが開かれ、観光地は大勢の行楽客で賑わいます。5月3日・4日には「神野山つつじまつり」が催されます。
「ゴールデンウィーク」の名称の由来は、日本映画界の造語だとゆう説が有力ですが、ラジオの「ゴールデンタイム」から来たという説もあり、はっきりと分かっていないそうです。ちなみに、「ゴールデンウィーク」と当たり前のように言っていますが、NHKではこの名称を認めておらず「大型連休」と呼んでいます。

 気候もいい時期なので、旅行や観光に行くのもいいですが、農家にとっては、田植えなどで一年中で一番忙しい時期でもあります。

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平成20年7月26日 福祉やまぞえ 第92号

「エコロジー」 bX1

 いろんな所で、「エコロジー」(エコ)と言われるようになって久しくなりました。本来、「エコロジー」とは生物学の一分野としての生態学のことを指しますが、一般的には、二酸化炭素の排出削減や燃料・電気の消費抑制、太陽熱・太陽光や風力など、自然エネルギーの利用促進のことを意味します。

 最近は、「地球にやさしい」「環境を守ろう」とゆうテーマで、企業や行政ではこぞってエコをメインにした新製品を発売したり、CMが制作されています。テレビでも毎日のようにエコのニュースや番組が放送されます。また家庭でも、節電・節水・ごみの分別など、エコが推奨され、まさに「エコブーム」です。

 7月7日〜9日に、北海道の「ザ・ウィンザーホテル洞爺」を会場にして、第34回主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)が行われました。サミットでは、世界経済・環境問題・気候変動・アフリカの発展などのテーマが話し合われました。特に地球温暖化は、人類にとって待ったなしの大きな問題なので、この解決には、国際社会の団結した取組の強化を急がなければならないとゆうことで一致しました。

 政治では大きな問題ですが、私たちの生活の中では、地球温暖化と言っても実感が沸きません、ぜいぜい、猛暑の夏や冬に雪が降らないことが感じられるぐらいです。節電や節水は以前から言われていることです。エコをメインにした製品を買っても、それが実際にどう役に立つのかよく解らないのが本当です。

 節約した生活をしていても、二酸化炭素は排出されます。電気も自動車も使わないわけにはいきません。今更、何十年も前の生活には戻れません。だからこそ、物を大事にして簡単に捨てない、昔からの「もったいない精神」が、今は一番大切なことではないかと思います。

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平成20年10月26日 福祉やまぞえ 第93号

「地産地消」 bX2

 最近、メディアで「地産地消」(ちさんちしょう)という言葉をよく聞くようになりました。「地産地消」とは、「地域生産・地域消費」(ちいきせいさん・ちいきしょうひ)の略語で、地域で生産された農産物や水産物をその地域で消費することです。1980年代から使われだした言葉だそうですが、最近の「食品偽装」・「事故米」や中国からの輸入食品の問題などで、「食の安全」が大きく取り上げられている中、改めて、その言葉の重要性が増してきたような気がします。

 確かに、消費者にとって、身近な場所で作られた新鮮な物を食べることができれば、直接見たり、聞いたりして、生産状況を確認することができ、安心感が得られます。また、地域経済の活性化や、地域への親近感を得ることができます。それに、輸送コストの節減になり、割安な価格で購入できるようになります。生産者にとっても、地域の消費者のニーズが即座に分かるため、効率的な生産を行うことができます。

 しかし、行き過ぎた「地産地消」は「排他主義」につながり、消費者の選択の幅を狭めます。また、その地域の気象条件で、良質な作物を生産できる農産物の種類には限度があります。条件の合わない物を作るためにコストをかけるより、遠地であっても、効率よく生産された安い物を消費することも必要じゃないかと思います。

 味覚の秋、美味しい野菜や果物が、味わえる季節です。9月に新しく誕生した「麻生政権」には、私たちが、安心して旬の農産物や水産物を味わえるように、「食の安全」が確保されて、安心して生活できるようにお願いします。

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平成21年1月26日 福祉やまぞえ 第94号

「丑年」 bX3

 今年は丑年、牛と人との付き合いは長く、従順な家畜として、農作業などの労働力として、また神の使いの動物として、昔から親しまれてきました。ところが最近は牛のゲップが地球温暖化の一因だとして悪者扱いです。牛などの「反すう動物」は、よくゲップをします。そのゲップには、メタンガスが含まれます。メタンは、二酸化炭素の約20倍の温室効果があるそうです。国内の牛のゲップによるメタンガスを二酸化炭素に換算すると年間約7百万トンになり、国内の温室効果ガス年間排出量(二酸化炭素換算)の約0.5%なるそうです。

 十二支の昔話にも登場するように。 牛といえば昔からのんびりキャラです。その要因のひとつが、いつものどかに口を動かしていることですが、それこそが牛のすぐれた特徴です。「反すう」して細かく噛み砕いた食べ物を胃の中の数々の微生物によって、繊維分を分解し、微生物を増殖させながら食物を発酵させます。それを牛が消化して栄養にしているからこそ、タンパク質豊富な牛乳や肉になるのだそうです。私たちもその恩恵にあずかっているわけですから、ゲップぐらいに文句を言ってはいけません。

 また、ことわざにも「牛に引かれて善光寺参り」(自身の発意でなくて、他のことに誘われて偶然によい方向に導かれることのたとえ)や、「牛の歩みも千里」(努力を怠らなければ成果があがることのたとえ)など、牛に関するものがたくさんあります。そこにものんびりキャラが色濃く反映されています。「牛歩」とは、まさに歩みの遅いことのたとえです。ことわざになるのは、人々に親しまれてきた証拠ですね。

 今年は、牛のようにゆっくりでも確実に前に進んでいきたいものです。

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平成21年 4月26日 福祉やまぞえ 第95号

「桜の危機」 bX4

 昨年末から迷走気味だった定額給付金の支給がようやく決まりました。1人あたり12000円(18歳以下と65歳以上は2万円)を支給する定額給付金は、もともと、物価の高騰が家計を直撃する中で、政府が経済対策として、暮らしを応援するために実施する予定でしたが、折からの「世界金融危機」による世界同時不況への景気対策の意味合いが強くなりました。

 危機といえば、日本の「桜の危機」だそうです。今年も綺麗に咲き誇った桜、代表的なのは開花予想の基準となっている「ソメイヨシノ」です。「ソメイヨシノ寿命60年説」というのがあるのを皆さんご存知でしょうか、戦後直に植えられた桜が、そろそろ寿命を迎えつつあるといわれています。

 「ソメイヨシノ」は、 エドヒガン系のコマツオトメとオオシマザクラの交配で生まれた桜です。実は、この桜は、自力で繁殖することはできないのです。人の手によって交配して作られた、「クローン植物」なのです。たった一本の苗木が、挿し木や接ぎ木で全国に広がりました。「ソメイヨシノ」が愛されている理由は、他の桜に比べてとても美しかったからだけじゃなく、同じ遺伝子を持つため、条件が整えば同じ場所で一斉に開花します。同時期に、日本全国で花見や夜桜を楽しめるのもそのためです。

 ただ、「クローン植物」であるがゆえに気候や人為的な環境の変化など、なんらかの悪条件が揃うことで、日本中の「ソメイヨシノ」が一斉に枯れてしまう可能性もあるのです。その寿命は誰にもわかりません。突然、花見が出来なくなる時がくるかもしれないのです。

 「世界金融危機」も日本の「桜の危機」も人間のエゴが招いた危機といえるでしょう。経済も自然も思いどおりにコントロールできると思い上がった結果だと思います。

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平成21年 7月26日 福祉やまぞえ 第96号

「梅雨」 bX5

 私は、じとじとと蒸し暑い日が続く「梅雨」の季節が、一番嫌いです。どうして、6月から7月にかけての長雨を「梅雨」と書いて「つゆ」と呼ぶのでしょう。昔、旧暦の5月頃に降る長雨のことを「五月雨」(さみだれ)と呼んだそうです。(ちなみに、「五月晴れ」は本来、「五月雨」の晴れ間、合間の晴天のことです。)それでは、なぜ、「梅雨(つゆ)」と呼ぶようになったのか、元々、中国では、黴(かび)の生えやすい時期の雨という意味で、「黴雨(ばいう)」と呼ばれていたのが、カビでは語感が悪いため、同じ「ばい(梅)」の字を使い「梅雨(ばいう)」として日本に伝わり、「露」から「つゆ」と呼ばれるようになったとする説や、梅の実が熟し潰れる時期の雨という意味で、「梅雨(ばいう)」と呼ばれていたのが、物が湿り腐る「ついえる(潰いゆ)」から「つゆ」と呼ばれたとする説などがあります。しかし、「梅雨(つゆ)」の語源ははっきり解らない部分が多いそうです。

 「梅雨」はそれほど雨足の強くない雨が、長期に降り続くイメージがあります。ところが、最近の「梅雨」は、昔と様子が変わってきています。「ゲリラ豪雨」(ゲリラの奇襲攻撃のように全く予期しない時間、場所に突然豪雨が襲う現象)と呼ばれる集中豪雨で、極めて限定された場所に大量の雨が集中的に降るために、土砂崩れや、川の水かさが急に増えて、水害を引き起こしたりします。「ゲリラ」とゆうネーミングはいかにも、怖い呼び方だと思いますが、この「ゲリラ豪雨」は、原因がはっきりと解明されていないため、その予想も難しいそうです。

 よく言われるように、地球温暖化やヒートアイランド現象により日本の雨の降り方も変化してきているのでしょう、私たちは、日頃からの備えをしておくことが必要なんだと思います。

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平成21年11月26日 福祉やまぞえ 第97号

「お米作り」 bX6

 今年の初め、アメリカでは「オバマ政権」が誕生しました。その合い言葉は「チェンジ(Change)」でした。日本では、8月30日に行われた総選挙の結果「民主党」が大勝して、9月に「鳩山政権」が誕生しました。景気・教育・介護・福祉など、問題山積の中、日本をどのように変えてくれるのか、また、政治がどのように変わっていくのか、今後を期待したいと思います。

 変わってきていると言えば、日本の「お米作り」です。私達が食べているお米は、時代と共にどんどん作り方が変わってきています。トラクター・田植え機・コンバインなど機械化が進み、田植えや、稲刈りの期間も以前より早く、短くなっているようです。

 お米が日本人の主食となった理由は、日本の気候や風土が、「お米作り」の条件と、とても合っていたことです。また、毎年安定した収穫が得られ、長期間保存することができます。そして、日本人の好みに良く合った食べ物であることも大きな理由のひとつです。

 お米は食料自給率の低い日本で百%自給できる農産物です。しかし、単なる食べ物ではなく、日本人の様々な儀式や風習など、日々の生活にも深く関る特別な存在です。全国各地で行われるお祭りの多くは、「田の神」に向けて豊作を祈願したり収穫を感謝するために行われてきたと考えられています。また、相撲の「四股(しこ)」は、大地を踏み災いを追い払い豊作をもたらす「田の神」の力が、田から消えないようにするという意味があったと考えられています。民話や昔話などにもお米をテーマにしたものが数多くあります。

 お米は、現在でも日本人の生活文化に深く根づいています。いかに時代が変わり、「お米作り」が変化しても「お米の文化」を今後も大切にしていきたいものです。

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平成22年 2月26日 福祉やまぞえ 第98号

「2010」 bX7

 今年は2010年です。「2010年」と聞くと、1985年に日本で公開された「2010年」というSF映画を思い出します。有名な「2001年宇宙の旅」の続編として制作された、この作品の細かいストーリーはあまりよく覚えていませんが、巨大な宇宙船で木星に探査に向う、といった話だったと記憶しています。25年も前の映画ですが、この中で描かれた宇宙や人工知能などの科学技術は、私の子供の頃思い描いた未来の世界の姿に近い物でした。それは、25年たった今も色あせることがありません。

 また、昨年の12月に、JAXA(宇宙航空研究開発機構)宇宙飛行士の野口聡一さんが、ロシアのソユーズ宇宙船で飛び立ちました。野口さんは国際宇宙ステーション(ISS)に約五ヶ月滞在して、ISSの運用を行うとともに、「きぼう」(日本実験棟)で、科学や医学などの実験をはじめとする、宇宙環境利用に重点をおいた作業を軌道上で行う予定です。

 今まで、特別な訓練をした宇宙飛行士にしか行くことのできなかった宇宙ですが、今年、民間人の宇宙旅行も現実になりそうです。まだ数分間の無重力体験をできるだけですが、近い将来、アニメや映画の中の話だった、本格的な宇宙旅行が楽しめる日がくるかもしれません。

 宇宙には、放送衛星・気象衛星やGPS(全地球測位システム)など、私たちの生活になくてはならない人工衛星もあります。今後も、宇宙開発で得られた技術は、私たちの生活を豊かに便利にしてくれるでしょう。遠くに思える宇宙も案外、近い存在かもしれません。外に出て空を見上げると100q先はもう宇宙です。

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平成22年 5月26日 福祉やまぞえ 第99号

「ツツジの季節」 bX8

 今年は、天候不順の影響で例年より「ツツジ」の開花が遅れていましたが、ゴールデンウィークの頃には、保健福祉センターのツツジも咲き始めました。ツツジは、4月から5月にかけて、色鮮やかな赤や紫、白やピンクの花を咲かせるツツジ科ツツジ属の低木です。ただし、日本ではこの中に含まれる「サツキ」や「シャクナゲ」を古くから分けて呼んでいます。

 よく間違えられるツツジとサツキの違いですが、新葉より花が先に咲くのがツツジで、葉が出て花が咲くのがサツキだそうです。しかし、よく目にする赤紫色のツツジの正式和名は、オオムラサキでツツジが付きませんが、サツキの正式和名はサツキツツジでツツジが付きます。ややこしいですね。

 日本では山野に自生しているツツジ、栽培が容易であるため、古くから園芸用として交配され、多くの品種が作りだされてきました。庭園用や鉢植え用などとして広く栽培されているツツジは、数百種以上にもなるそうです。

 古くから人々に親しまれてきたツツジは、多くの県や市町村の花や木に指定されています。奈良県でも御所市、高取町、曽爾村などが自治体の花に指定しています。山添村の花も 「ヤマツツジ」です。ヤマツツジは、樹齢が千年に及ぶものもあるといわれている長寿のツツジです。神野山の山頂には約8000本のツツジが植わっており、5月になれば見事に咲き誇ります。今年も、5月3日・4日には『神野山つつじまつり』が催されました。

 公園や道路の街路樹・分離帯などの植え込みによく見かけるツツジには、空気をきれいにする作用があるそうです。私たちの目を楽しませてくれるだけでなく、私たちの役にも立っているなんて、ツツジに感謝です。

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平成22年 8月26日 福祉やまぞえ 第100号

「風鈴」 bX9

 山添村保険福祉センター内のデイサービスの部屋では、ペットボトルで作った数十個の風鈴が、掛けてあります。また、7月にはデイサービスの利用者の皆さんで、手作り風鈴を作りました。

 風鈴は風が吹くとチリンチリンという音が鳴るだけのものなのですが、その音色は涼を誘います。扇風機のように、自ら風を起こしてくれるわけでもなければ、エアコンのように室内の温度を下げることもしません。ですから、実際に涼しさを体感させてくれるような効果は何もありません。しかし、涼しさを体感できなくても、風鈴の心地よい涼しげな音色が、気分的に暑さを和らげてくれます。小川のせせらぎや小鳥の泣き声と同じような、「ヒーリング効果」や「リラックス効果」があると言われていて、流行の「癒し」の効果があるそうです。

 風鈴は、金属・ガラス・陶器などでできた小さな鐘、銅鐸の形をした物が一般的です。仕掛けは簡単で、鐘の中に「舌」(ぜつ)と呼ばれる部品がついて、舌には糸を通して短冊などがつけられて、短冊が風を受けると舌が鐘に当たり、チリンチリンと涼しげな音が鳴ります。

 風鈴の起源は古く、中国の唐の時代には、物事の吉凶を占う道具として使われていたようです。それが、仏教などと一緒に日本に伝わりました。日本ではお寺などでよく見かける風鐸(ふうたく)がそれで、古くから厄除けの道具の一つとしても使用されてきました。鎌倉時代には、風鐸が風鈴と呼ばれるようになりました。現代では、暑い日本の夏を少しでもすごしやすいようにと、家の軒下などに吊り下げられ、夏の風物詩の一つとなっています。

 猛暑の夏、風鈴の音色で、少しでも涼しくすごしたいものです。

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