【2008年4月を迎えて】

大岡法律事務所HOMEへ>>2008年4月を迎えて



1 最近の事務所の状況と相談方法のご案内

   2006年6月に当事務所を多治見市に移転して早2年になります。主に東濃地方に

  お住まいの方から日々様々な相談や依頼を受け、弁護士及び事務局一同、慌た

  だしくも充実した毎日を送っています。

  今回は、当事務所が受けている相談や依頼の種類・内容をご紹介すると共に、

  当事務所における相談方法についてご案内させていただきます。


(1) 相談・依頼の種類

   当事務所への相談が多い順に事件(法律事務所では相談又は受任する事務の

  ほとんどが事件です)の種類を並べると、次のとおりです。

   @多重債務の処理に関する事件(任意整理、自己破産、個人再生)

    同一業者の借入期間が長いときは、残債務が大幅に減少し、さらには過払金返還請求権を

    生じる場合もあります。

   A離婚・男女関係事件

    離婚に伴って、子の親権、養育費、財産分与、慰謝料等が問題になります。

    不倫の相手方に対する慰謝料請求や婚約不履行等の相談もよく受けます。

   B交通事故に関する事件

    人身傷害と物損のどちらも、過失相殺(被害者の過失割合)の相談が一番

    多いようです。人身傷害では、後遺障害等級認定や慰謝料額の相談をよく

    受けます。

   C売買や請負に関する事件

    代金不払いや商品等の欠陥に関する相談です。

   D消費者被害事件

    訪問販売、通信販売、モニター商法等の相談です。

   E不動産に関する事件

    借地・借家、不動産登記の訂正等の相談もよく受けます。

   F土地境界事件

    隣地との境界争いを解決するには、土地家屋調査士に助力を求める必要があります。

   G刑事事件

    2〜3か月に1週間、当番弁護士として弁護士会から派遣され、逮捕・勾留

    された被疑者に面会に行きます。身体拘束期間や刑の見通しを聞かれること

    が多いですが、否認事件(客観的事実を争う(例えば、赤信号ではなかった、

    轢いたのは自分ではない等)ものから、客観的事実は認めるが故意はない

    例えば、相手方が18歳未満であることを知らなかった、盗品であることを

    知らなかった)というものも時々あります。また、犯罪被害者から、

    告訴の相談を受けることもあります。

(2) 当事務所における相談の方法

   当事務所に相談や受任依頼でお越しになられる方々は、ほとんどが東濃地区に

   お住まいの方で、事務所のすぐ近くにお住まいの方も多く、名古屋市に事務所

   があったときと比べてはるかに依頼者を身近に感じます。

   近いが故に、今から相談したい、すぐに相談したいという申出のお電話を

   いただくことが時々ありますが、予定が入っていて応じられないことが多く、

   申し訳なく思っております。お急ぎの方には電話で相談させていただいております。

   また、多重債務の相談(無料)は、相談日を決める前に債務、財産、生活状況等を

   相談申込書に記入していただいておりますが、適切かつ迅速に解決の見通しを立て

   るのに是非とも必要ですので、ご協力をお願い申し上げます。

   なお、2007年11月に専用の相談室を設置いたしましたので、お越しいただいた方

   には落ち着いて相談や打合せをしていただけるものと思います。

2 日本国の政治と私の意見

(1)経済自由至上主義と政治の反動化

   旧ソ連の崩壊によって世界経済は米国資本の牛耳るところとなり、日本に

   おいても米国の圧力を受けて、経済活動の自由を優先して勤労者や社会的・経済的

   弱者の生活を切り捨てる政策が進められてきました。すなわち、1986年まで全面的

   に禁止されていた労働者派遣事業が2004年にはついに製造業(工場作業)の派遣ま

   で認められることになって賃金の搾取が公認され、女性労働者について深夜業務・

   有害業務規制の撤廃、変則的労働時間の許容(8時間労働から週40時間労働へ)さ

   れ、タクシー事業参入の自由化によって運転手の賃金が激減するなど、この国の

   政治は様々な点で労働条件を悪化させてきました。その結果、ワーキングプアと

   呼ばれるように勤労者が人間らしい生活をする権利が奪われています。

   農林水産業はその環境的価値や文化的価値を軽視して経済性の追求に重点を置い

   た政策をとった結果、各地で農山魚村の過疎化が進んでいます。1998年の大規模

   小売店舗規制法の廃止は、大規模ショッピングセンターの急激な増加をもたらし、

   商店街の顧客を奪って小売店経営者の生存を脅かすだけでなく、地域生活共同体

   の崩壊を招いています。さらに国家財政の破綻に伴って、財産や所得の少ない人に

   対する各種手当てや税制の優遇措置が廃止又は削減されています。人間としての

   最低限度の生活を保障する生活保護の母子加給・老齢加給が廃止され、保護基準

   自体の切下げも行われようとしています。

   このような反動化(逆戻り)は国家統治の基本構造にも及び、自衛隊の海外派兵が

   既成事実化され、2006年12月の教育基本法改悪に続いて、2007年5月には憲法を

   改悪(基本的人権や平和主義などの基本原理を弱める方向での改正)する目的で

   憲法改正国民投票法が制定されました。このような政治状況で、言いたいことが

   言えなくなり、国の決めたことに従うことを強制される時代が近づいているので

   はないかと危惧します。

(2)司法改革の疑問

    ア 司法改革の概要

   司法の分野では、法科大学院、司法試験合格者の大量増加(年間800人→3000人)

   、裁判員制度、司法支援センター(法テラス)等、大きな改革が次々と進められて

   いますが、これらの改革が真に弱い立場の人々や権力に抵抗する人々に有益なもの

   であるかを十分に検討する必要があります。

    イ 裁判員制度

   例えば、裁判員は、国民から選ばれた裁判員が、有罪か無罪か、有罪ならどのよう

   な刑にするのかを裁判官と一緒に決める制度で、2009年5月に開始するための準備

   が進められています。

   しかし、この制度の目的は、一般国民が裁判の過程に参加することによって職業裁判官

   の判断に対する疑問や批判を減らし、司法に対する国民の理解の増進と信頼の向上を図る

   というものであり、このような目的自体において刑事事件の適正手続きや司法権の独立

   (いずれも基本的人権を守るための制度)と抵触する要素を多分に含んでいるだけでなく、

   実施されようとしている手続きにも、@裁判員になるのが嫌でも断れない、

   A厳しい守秘義務がある、B国民が求めたものではない、Cプロの裁判官3人と

   素人裁判員6人では、裁判員はお飾りになる、D陪審の評決は12人一致を要するが、

   裁判員の評決は多数決で有罪にできるなどの問題点があります。

    ウ 司法支援センターと国選弁護

   また、司法支援センターは、元々は法律サービスに関する情報の提供を目的

   として構想されたものですが、2006年10月以降は刑事事件の国選弁護人を

   指名監督することもその業務としています。

   この司法支援センターの業務は法務大臣が任命する理事長が掌握しており、

   司法支援センターが国選弁護人を指名監督する制度の下では、法務省に所属する検察官

   と対立して被疑者・被告人の権利を擁護することを使命とする弁護人の職責を全うする

   ことは到底できません。皆さんは、自分は悪いことはできないから被疑者や被告人に

   なることはないと思っていませんか。でも、犯人でない人が被疑者や被告人にされる

   こともあります。そういうときに、国選弁護人が訴追する側(検察官=法務省)の

   支配下にある支援センターに選ばれてその監督を受ける立場にあっては、

   刑事被疑者・被告人の権利を守ることができないという制度上の問題点が

   あるのです。支援センターによる国選弁護は、冤罪や誤った量刑の原因に

   なるおそれがあります。

(3) 私の仕事のやり甲斐

    弁護士の仕事は、政治家のように直接に国家や社会を変革することを目指す

   ものでありません。依頼者の求めに応じて個別の紛争の解決や予防に尽力する

   作業を続ける毎日であって、地道なものです。

   しかし、その結果として、誤った国策によって生活を脅かされたり紛争に巻き

   込まれたりしている方々の力となることができ、皆が助け合って生きているんだ

   という実感を持てる社会を実現することに繋がります。例えば、2006年12月に

   貸金業法等が改正され、いわゆるグレイゾーン(利息制限法違反でありながら

   放置されていた高金利)がなくなることになったのも個々の弁護士の地道な日々の努力

   (貸金業者との交渉等において利息制限法の適用を徹底すること)の積重ねの成果です。

   私も微力ながら弁護士の仕事を通じて少しでも皆様のお役に立つこと、その結果、

   金儲け最優先の政策を転換させて人々がお互い信頼し合って生きていける社会の実現

   に貢献できることを願って、日々の業務を励行する所存です。

3 東濃地区の風景

  多治見市

・「陶彩の径」(笠原川左岸沿いの笠原線軌道跡)

 昭和53年に廃線となった東濃鉄道笠原線の軌道跡は、陶都大橋南詰めから滝呂旧市街の

神明神社付近までの約3qが陶彩の径」と名付けられて自転車・歩行者専用道路になっています。

鉄道だった経緯から一般道路とは立体交差になっているところが多く、勾配も緩やかで走りやすい道です。

夕方仕事の合間に自転車で走ると、学校帰りの小中学生や買物や散歩に利用する住民が、

楽しそうに話しながら歩いています。自動車を心配することもなく、のんびりと穏やかな

時間が流れています。



・五平餅(事務所東隣り「もちや」)

goheimochi.JPG  割烹着が似合う女将さんが注文を受けてから焼く。

団子風の餅を3コ串刺しにしたもので、クルミや胡麻を混ぜた

甘く香ばしい醤油タレがかけてあり、値段も安くて(5本450円)、

常連客が多い様子。店の外に漂う匂いだけでも嗅いでみる価値があります。









  ・鰻屋(事務所南すぐ「魚傳」ほか)

unagikanban.JPG  鰻は多治見名物だそうで、「魚関」の駐車場には「多治見名物うなぎ」

の看板もあります。

広小路商店街周辺、ながせ商店街周辺にそれぞれ3〜4店あります。

どうしてこんなにたくさんあるのでしょうか。

私は鰻が大好きで、全部の店で鰻丼を食べてみるつもりです。





 ・駅蕎麦(多治見駅)・・・残念ながら2007年3月末で閉店になりました。

udon.JPG  多治見駅のホームには立食い蕎麦・うどんの店が2軒あります。

掛け350円、かき揚げ、きつね各450円。少々つゆが濃いめですが、

ネギがたくさん入っており、駅蕎麦ではなかなかの味と思います。

注文を受ける都度、店員さん(おばちゃんという呼び方が似合う女性)が

つゆをコップにすくって味を確認するのも良い。昼から名古屋の裁判所

に出かける前や、夕方に当番弁護士で可児署や中津川署に出かける前に

一杯すすると、列車の中で一眠りできて疲れもとれます。

 ここは、夕方になると仕事帰りのお父さんで賑わいます。お客は「ただいま」と言って店の中を覗き、おばちゃんは

「お帰り」と言ってお客を迎えます。列車を待つ間に缶ビールやコップ酒を飲みながらおばちゃん相手に世間話をし、

列車が来ると「おやすみ」と言って家路につきます。私の大好きな場所です。

駅が改築されてもこの店は残してほしいものです。



・以下のコメントは、後ほど書きます。

  ・こんにゃく工場(無人販売所あり 錦町「牧田蒟蒻店」)

  ・池田不動明王、池田稲荷神社(池田下水処理場西から中央本線旧池田トンネル口下を通って山道を

   登っていく、月見町)

  ・手押しポンプの井戸(今も現役、元町ほか)

  ・陶器製湯たんぽ(右写真)

utanpo.jpg   元々は戦時中の代用品だったが最近人気になる、本町四丁目「山宗金物店」ほか

  ・「呑スケ止レ」の看板(飲み屋街の名残、末広町)

  ・多治見温泉(廃業した銭湯の建物がひっそりと残っている、御幸町)

  ・喫茶くら(旧家の中庭を見ながらロイヤルミルクティーを飲む、池田町)

  ・池田町資料館(太多線の多治見・可児間は私鉄路線を買収、池田町)

  土岐市・瑞浪市

 ・東濃鉄道駄知駅(西駅)跡(土岐市駄知町)

  昨年末の雪が舞う寒い日に単車で駄知駅(西駅)跡を訪れました。

  駄知線は1972年に土岐川鉄橋が大雨で流れたため運休し、その後廃止になりました。

  駄知駅は車庫のある駅で、街中にあるのに構内が広く、現在は東濃鉄道バスの営業所と

  整備工場になっています。南西方の山神駅(下石町)から来た線路はここから

  スイッチバックして駅西方を右回りに下り、終点の東駄知駅に向かいました。

  駄知線の軌道跡も自転車・歩行者専用道路となっており、近いうちに自転車で

  走ってみるつもりです。

  ・かんから餅(瑞浪市寺河戸町竜門橋東詰め)

kankaramochi.JPG  注文を受けてから、

客の目の前で、漉し餡、

黒ゴマ、きな粉をまぶした

餅を握ってくれます。

作りたてなので、やわらかくて

おいしい。





 中津川市・恵那市

  ・栗きんとん(中津川市本町「川上屋本店」)

kawakami.JPG   簡易裁判所の帰りに「本店」を見つけて立ち寄り、

  栗菓子の種類の多さに驚きました。





  ・からすみ(中津川市)

karasumi.jpg  ウイロウとかくふを合わせたような素朴な

味わいのお菓子。

中津川警察署の帰りに中津川駅の売店

で買いました。




  ・北恵那鉄道跡(中津川市)

   木曽川大鉄橋の橋脚



  ・根の上高原、根ノ上湖(中津川市)、保古の湖(恵那市)

nenoue.jpg kesiki.jpg

   2007年6月に家族で訪れる

  (国民宿舎恵那山荘に泊まる)

    かって中津川フォークジャンボリーが開催され、

  多くの若者が集まった伝説の地

     





nenoueko.jpg kiichigo.jpg

      木イチゴ食べ放題!

   甘酸っぱい、自然な味わい!












  可児市・御嵩町・八百津町

  ・丸山ダム・蘇水峡(八百津町)

  下を覗くと足がすくむ巨大ダム。頭上をとんびがかすめ、景色も雄大。1年ほど前に子供を連れて行きました。

  ・栗きんとん(八百津町「とらや」)

 「とらや」の名前はフーテンの寅を思い出します。こちらの栗きんとんも有名。

  ・みの焼(八百津町「福盛堂」)

 パリパリッと割れる音の良さ、香ばしくて滋味のあるおいしさ。

袋の原材料名には「小麦粉・砂糖・鶏卵・食塩・膨張剤」とあるのみ。名鉄新可児駅の売店で買いました。

多治見・土岐・恵那 岐阜県弁護士会の弁護士★大岡琢美 相続・離婚・交通事故・不動産・多重債務 トラブルの法律相談なら大岡法律事務所トップページへ