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大地
Земля

[かいせつ]
 58年ブリュッセル万国博で“映画史上のベスト・12"に選ばる。
 第一次五ヶ年計画期、農業集団化を迎えたウクライナの農民と富農との闘争を描いたアレクサンドル・ドヴジェンコ監督の代表作。ドヴジェンコ監督はウクライナ映画の創始者であり、またエイゼンシュテイン、プドフキンとともにソビエト映画三大巨匠の一人として有名である。
 『大地』は公開当時、あまりにも美しすぎる映像と、大胆で、生物学的すぎる描写を批判され、一部カットを余儀なくされたこともあるが、ウクライナの自然やその営みを、そしてそこに生きる人々を称えるリリカルな映像はドヴジェンコ監督の名を不朽にした。
 71年版はカット部分を復原し、ヴャチェスラフ・オフチンニコフの音楽が入れてある。
 (1981年「ソビエト映画の全貌」パンフレットより)

[あらすじ]
 1929年、穀倉地帯で名高いウクライナに、トラクターとともに農業集団化の新しい時代がやってくる。リンゴの木々が立ち並ぶ村の片隅で、まるで大地に帰るがごとく、老人が静かに息を引取る……平和な村の風景である。
 この村で集団化の先頭に立っていたのは中農オパナスの息子ワシーリーである。かれはトラクターを自ら運転して、村に乗り入れた。初めてトラクターを見て歓喜する者、これまでの伝統的な農作業にもとると恐れをなす者などさまざまだが、中農や貧農に機具を貸し与えてきた富農は怯えあがった。
 夏、美しい月光に木々や家並がかすんで見える頃、許嫁ナタールカと別れて家路を急いでいたワシーリーが突然、富農の息子ホーマの銃弾に倒れた。悲しみに暮れるナタールカと母、その母に新しい生命が誕生する。
 その時、リンゴの木立を、そして花咲く草原をワシーリーの野辺送りの列が悲しみを乗り越えて進んでいた。
 (1981年「ソビエト映画の全貌」パンフレットより)

[スタジオ/製作年] VUFKU(全ウクライナ写真映画局)1930年製作
(サウンド版71年製作)

[スタッフ]
脚本・監督:アレクサンドル・ドヴジェンコ
撮影:ダ二ーロ・デムツキー
美術:ワシーリー・クリチェフスキー
音楽(71年版):ヴャチェスラフ・オフチンニコフ

監督紹介■アレクサンドル・ドヴジェンコ
 1894年、ウクライナ生れ。教員養成所に学んで教師となるが、さらにキエフ商科大学を卒業、ポーランドとドイツで外交官を勤めた。ミュンヘン滞在中に絵画に手を染め、訟刺画を描いていたが、26年にオデッサ撮影所に入る。同年、『ワーシャは改革者』で脚本家として、『愛のいちご』で監督としてデビューした。初期には民族色豊かな作品が多く、その後、ウクライナの変貌を映した『ズヴェニゴーラ』(28)『アルセナール』(29)などの名作を生む。対独戦争中にはジャーナリストとして従軍してもいる。56年没。
 なおウクライナの首都キエフにあるスタジオは現在、かれの名を冠してアレクサンドル・ドヴジェンコ名称キエフスタジオと呼ばれる。

 (1981年「ソビエト映画の全貌」パンフレットより)

[キャスト]
オパナス……スチェパン・シュクラート
息子ワシーリー……セミョン・スワシェンコ
娘……ユーリヤ・ソールンツェワ
ナタールカ(ワシーリーの許嫁)……エレーナ・マクシーモフ
富農……I・フランコ
その息子ホーマ……ピョートル・マソーハ
 (1981年「ソビエト映画の全貌」パンフレットより)

[ジャンル] 長編劇映画
[サイズ]35mm / スタンダード / モノクロ
[上映時間] 1時間30分
[保管状態] プリント

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