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マーケタリーのルーツ
紀元前後、ビザンチン(トルコ)の人々が、テーブルや小箱を飾るためのモザイクパーケタリーを生み出しました。モザイクパーケタリーはタイル、ガラスや木片を幾何学紋様に埋め込む技法でした。
時代を経て5〜6世紀のころ、モザイクパーケタリーは北イタリア一帯に広まり、キリスト教の教会の装飾や家具の模様に採り入れられるようになりました。その作製には主に修道士があたり、その人々の中からモザイクパーケタリーの職人が出てきました。
一方、技術的にも数々の新しい試みがなされ、その結果、数々の新技法が生まれました。幾何学的紋様から絵画的となり、木だけを素材にしたマーケタリーへと変化していったのです。
その後、マーケタリーは徐々に広がり、15〜16世紀には、それまで中心だったモザイク技法にとって代わるようになりました。そして、北イタリアにとどまらずスペイン、フランス、ドイツなど、西欧全域に伝わり、各地で盛んに作られるようになりました。