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今回は修正の仕方についてです。
整形ツールを使って、形を整えましょう!


前回までのこのページで、最低限覚えておきたい4つの描画ツールについて説明してきました。
長方形ツール・楕円形ツール・フリーハンドツール・ベジェツールの4つです。
今回説明する修正の仕方は、上のツールで描いたオブジェクト全てに適応できます。フリーハンドのページでも整形ツールを使って、ベジェ曲線化する方法についてはご紹介しました。

しかし、長方形ツール・楕円形ツールで描いたものはそのまま修正を施そうとしても出来ません。
両ツールで描いたオブジェクトは、曲線に変換することによって修正が可能になります。


楕円ツールで描いたオブジェクトを整形する

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1.上の正円は楕円ツールで描いたものです。 整形ツールでこの円をクリックすると上部に1個のノードがあるだけです。
円を選択ツールでクリックすると、プロパティバーに曲線に変換アイコンが現れますので、 クリックして下さい。 曲線アイコン.gif 1Kb
曲線に変換アイコン

2.曲線に変換した円を整形ツールでクリックしてみると、ノードが4つになっています。
円は曲線なのに、なぜ曲線に変換しなくてはならないかと思ってしまいますが、詳しい説明は 省きます。
長方形ツールを整形する場合も同様に、曲線に変換します。

3.曲線に変換された円をタマゴ型にしてみましょう。
上のノードを整形ツールでクリックまたは囲みます。ノードが黒くなり、編集が施される 状態になります。キーボードの↑カーソルで、上に移動するとタマゴのような形になります。


では、前回のアサガオの葉っぱを修正していきましょう。左側のクローンはいじらないで、右側の元の 葉っぱに修正を加えます。左側がちゃんとクローンになっていれば、右側の葉っぱを直すだけで一緒に変化するはずです。
ノードの編集にも、下の三つのツールがあります。どれかのアイコンが出ているはずですので、 アイコン下隅の三角をクリックすると各ツールが選べます。 取り合えず整形ツールだけ覚えておけば修正は出来ます。
アイコン下隅の三角をクリックして、ノードの編集ロールアップを開き、整形ツールをクリックしましょう。

ノードの編集ロールアップ(左から順番に…)
整形ツール・ナイフツール・消しゴムツール


整形ツールでの修正には以下の3つの方法があります

セグメントを動かす.gif 6Kb コントロールポイントを動かす.gif 6Kb ノードを動かす.gif 6Kb

セグメントを動かす

セグメント(線)上でクリックし、そのまま指を離さずにドラッグします。 ノードの位置は変わりませんが、動かしたセグメントの両端のコントロールポイントの傾き、及び長さが変わります。ノードにコントロールポイントが重なってしまってうまく引き出せない時などに使うと便利です。
変な形になってしまったら、元に戻すアイコンを押して下さい。ちなみに初期設定では、元に戻す機能は99になっています。99回まで元に戻せますが、その分メモリーをくいます。メモリーが少ない方はツール>オプション>一般の元に戻すレベルを減らした方が良いでしょう。

コントロールポイントを動かす

どこか1点のノードをクリック又は囲むと、そのノードから伸びているコントロールポイントが 現れます。コントロールポイントをクリックしたままドラッグすることにより、曲線の形状が変わります。
Ctrlキーを押しながら動かすとコントロールポイントの位置を真横または垂直に移動出来ます (点線の角度が水平・垂直になるわけではありません)。また、コントロールポイントをクリックしキーボードの矢印カーソルで移動することも出来ます。

ノードを動かす

1点または複数のノードをクリック&ドラッグすることによって、ノードの位置を変えることが 出来ます。 複数のノードを選びたい場合は、整形ツールで囲むか、Shiftキーを押しながらノードを次々にクリックしていきドラッグします。
ノードを動かす場合もCtrlキーの併用で水平・垂直に動かすことが可能です。また、上の円をタマゴにしたように、矢印カーソルで移動させることも出来ます。
ノードについては細かな編集の仕方があります。下記をご参考にいろいろと試して下さい。


ノードの編集
整形ツールをクリックするとプロパティバーにノードの編集ツールが・あるいは整形ツールをWクリックするとノードの編集ロールアップが別ウィンドウに現れます(どちらも同じ内容です、使いやすい方で編集して下さい)。その中の機能について説明していきます。


1.ノード(コントロールポイント)の属性

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尖化(せんか)=2つのコントロールポイントが別々に動きます。
線分と線分を鋭角に繋ぐ時は、尖化にして下さい。コントロールポイントが個別に動くようになります。
あるノードを整形ツールでクリック又は囲むことによって、そのノードから伸びている コントロールポイントの性質がわかります。色が消えているアイコンがそのノードの属性です。
前回のベジェツールでWクリックがきちんと出来ていれば、上の図のようになっているはずです。

スムーズ=2つのコントロールポイントが1直線上に位置します。ただし2つのコントロールポイントの長さは違います。
片方のコントロールポイントをクリック&ドラッグすると もう一方のコントロールポイントもノードを支点としたシーソーのように動きます。 カーブの形状が違う、線分と線分を滑らかに繋ぐ時は、スムーズがいいと思います。
前回のベジェツールでWクリックがうまくいかなかった場合は、上の図のようになっているかもしれません。ノードを選び尖化して下さい。

対称=2つのコントロールポイントが1直線に位置します。そして2つのコントロールポイントの長さも 同じです。
片方のコントロールポイントをドラッグし動かすと、もう片方のコントロールポイントの傾きと長さの両方が同様に動きます。
例えば、カーブの形状が対称の山形の頂点のノードなどにむいています。
ちなみに、楕円ツールを曲線に変換した時の、4つのノードはどれも対称です。


2.ノードを消去する

ノードの消去.gif 4Kb

試しにノードを1つ減らしてみましょう。
先程の尖化ノードをクリックして、マイナスアイコンをクリックします。又はノードをクリックして、Deleteキーを押しても良いです。もっと簡単な方法では、消去したいノードを右クリックし削除をクリックします。
上のような形になってしまいました。

ノードを消去したついでに、葉っぱの形を変えてみましょう。
上の点線で囲んだノード(尖化になっているはずです)をスムーズにします。 ハートのような形になります。
左の絵も上の絵もコントロールポイント同士が長く重なっています。コントロールポイントは互いに重ならないようにする事がスムーズな連続曲線を描くポイントです。

上のノードのコントロールポイントを下にさげ、下のノードのコントロールポイントを 短くします。
先程スムーズ化した中間のノードの位置をずらし、コントロールポイントの 長さと角度を直し形の修正をしていきます。
3つのノードから成り立つ葉っぱになりました。


3.ノードを追加する

ノードの追加.gif 4Kb

今度はノードを追加してみましょう!
追加したいセグメント上でクリックします。丸い点が出来ますので+アイコンをクリックします。
追加の場合も先程のマイナスと同じく、線上で右クリックし追加をクリックすると、ノードが増えます。

今度も葉っぱの形を変えてみます。
今追加したノードの隣に、もう1箇所ノードを追加してみて下さい。 2つの追加したノードを選択して、両ノードとも尖化にします。整形ツールのまま、 何も描いてない場所でクリックし、どのノードも選択されてない状態にします。

追加したノードの1つをクリック&ドラッグして、位置を変えます。 もう1つの追加したノードの位置も上の図を参考に動かして下さい。
各ノードから伸びているコントロールポイントを動かして、カエデのような葉っぱにしてみましょう。


4.ノードを自動的に減らす

ノードの自動減数.gif 4Kb

上のようにノードの数が多すぎると、細かなカーブの繋がりになってしまい、滑らかな線の繋がりになりません。
そんな時は、自動減数機能を使います。自動減数はその曲線に不必要なノードを自動的に減らしてくれます。

整形ツールで全て、又は減らしたい部分の複数のノードを囲みます。ノードが選択されている状態で 自動減数ボタンをクリックします。
あまり減らない場合は、整形ツールアイコンを右クリックしてプロパティをクリックします。ツール>オプションのウィンドウが開きます。整形ツールの自動減数の値を変えてください。

左の図では下に1つノードが残っています。自動減数の値が小さいほど、減らしてくれるノードが少なくなります。
上の図は、値を大きくしました。下に残っていたノードもなくなっています。


5.セグメントを直線に変換する・ノードを整列させる

直線に変換.gif 4Kb

曲線を直線にします。
まず、ノードを選び直線ボタンをクリックします。そのノードから前(描き始めに近い)のセグメントが直線になります。直線になるとそのノードからは1つのコントロールポイントだけが伸びることになります。

ノードとノードを整列させる。
左図の直線にしたノードを水平に並べてみます。直線の両端の2つのノードを選び、 ノードの整列アイコンをクリックします。水平方向だけにチェックマークを入れOKを 押します。先ほど直線に変換した線が水平線になりました。

直線に変換しないで、曲線のまま水平方向にノードを整列させると、上の図のように ノードのみが横に並びます。
縦に整列させたいときは、垂直方向に整列させます。
整列にはコントロールポイントの整列もありますが、自分はあまり使いませんので省略します。


6.セグメントを曲線に変換する

曲線に変換.gif 4Kb

直線を曲線に変換します。
上の点線で囲まれたノードは直線です。曲線に変換アイコンを押して、曲線に変換してみます。 コントロールポイントが新たに出来ました。

ここのノードは尖化なので、新たに出来たコントロールポイントをドラッグしても、 もう一方のコントロールポイントに影響はありません。新しく出来たコントロールポイントをドラッグして右の葉っぱの一部が左側の葉っぱに重なるようにして下さい。

ここまでの修正で気に入った葉の形になったら、クローンを解除して1つの葉っぱにします。
右側と左のクローンの葉全てを選択ツールで囲みます。分離アイコン(アイコンが出てない時は アレンジ>分離)をクリックすると、クローンの関係が解除されます。
そのまま2オブジェクトが選択されている状態でプロパティバーのウェルドをクリックします。


7.曲線の分割・ノードの結合

ノードを分割・結合.gif 4Kb

ついでに、曲線の分割の説明もしておきます。
ウェルドされた葉っぱの上のノードを整形ツールで選び、曲線の分割アイコンをクリックします。

上の1つのノードが2つのノードに分割され、開いた曲線になってしまった為、塗りつぶしが出来ない状態になってしまいます。

今度は反対にノードの結合をしてみましょう。
上の2つ(重なって1つに見えますが)のノードを整形ツールで囲みノードの結合アイコンをクリックすると、元の閉じた曲線になり塗りつぶされたはずです。


8.曲線を閉じる

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曲線の分割も他のノードの編集機能と同様に、複数のノードに対して有効です。 縦2つのノードを囲み、曲線の分割ボタンをクリックします。

ツールバーの分割アイコン(なければアレンジ>分割)をクリックすると、左右の半分の葉に分かれます。選択ツールで片方の葉を選択し直します。

片方の葉が選択されている状態で整形ツールにし、先程分割した2つのノードを囲み曲線を閉じるアイコンをクリックすると左半分の葉が閉じた状態になります。


整形ツールのまとめ
一通りの修正機能を説明しておきましたが、前回のアサガオの葉っぱを修正するには
1.のノードの属性を変えることと、ノード及びコントロールポイントを動かすことで 、形が整うと思います。
気に入った形になったら、6.のセグメントを曲線に変換し、ウェルドして保存しておいて下さいネ。
次回は、この葉っぱにアサガオらしき花を多角形ツールで描き加え、ハガキにしてみましょう!
果たして、更新日に間に合うかどうか…?


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