【やっしゅかげる  はっしゅかげる】

オレはいつも
少し離れている
その争いの火をつけたのは
オレではない
争いが盛り上がらないので
持っていた100円ライターを
火中に放り投げただけだ
ボッと音がはじけた
オレはいち早く逃げた
犯行声明など
もちろん出さない

  けしかける


【やっちげとっちげ】

 互い違い  交互
 関係ないけどついでに並べておけば、
 【しちゃまかちゃま】は「あべこべ」、「さんざん」
「乱雑なさま」。
 【もったりまげだり】は、「前言を何度か翻すこと」。

【やちゃくちゃね】

 雑然としている。  騒々しい、もかなあ。

【やってば】

オメだば やってばそれだ
もっと別のごど 考えでみだらなんとだ
オメはやってば泣ぐ 泣ぎ落どしなの
そう何回も効ぐもんでねえ


【やっとが】

 辛うじて どうにかこうにか やっと。
 話はまったく関係が無いけど、青森県が売り出した新米の「晴天の霹靂」は、驚いたねえ。どっかに「ど真ん中」という名前ののがあったけど足元にも及ばない。「こしひかり」や「ささにしき」とか「あきたこまち」なんてもう古色蒼然として、舞台下手に下がるしかない。
 まあいいか。秋田だって、大型美人的な花の代表のダリアの栽培に力を入れているが、今年の新種がなななんと「なまはげ」だもの。何かを売り出すためには恥も外聞も禁じ手もあっもんではない。なりふり構ってなどいられない。

【やどう】

 植物の苗を仮植する 人員を採用する

【やまのあに  やまのおっさん】

 猿。猟師言葉なんだね。「さる」は「去る」で獲物が逃げる、に通じる。

【やめはじげ】

 やめろッ! 止めろッ!  辞めろッ!

【やりおどげ】

 若手喜劇役者辻本茂雄

【やらしぐね】

 憎たらしい 小面憎い
 これの語源が「愛らしくない」。面白くも可笑しくも無い。

【やめほろぐ やめほろう】

 元気を取り戻す
やめ (病)「ほろぐ (叩き落とす)」。

【やぶから】

 
やぶからこいでどごさえぐ
だえさも言うなよ マツタケ採るねえぐどごだ

「藪」「原」。「から」は「原」が訛ったもの。
 雪が深く積もっているところもそういうらしい。

【ゆぎしろみず】

 雪解け水。
 語源  雪汁水 雪代水

【ゆされ よされ】

 津軽民謡に「津軽よされ節」という名曲がある。
 また、小説家・長部日出雄が直木賞を受賞したのが伝説の歌い手「嘉瀬の桃」を描いた「津軽世去れ節」。誰も驚いてくれないが、自慢を言えば著者サイン入りの初版本を持っている。津軽書房という弘前の地方出版社が出した箱入れハードカバー。もちろん、直接書いてもらった。だからどうした、といわれてもそれまでだが
 「夕方」「夕暮れ」。

【ゆぶすま】

 夜具。
 袖のついた厚い掛け布団。子供のころ見たことがある。綿の抜けた掛け布団で縮こまって寝るしかなかった少年は、その布団が羨ましかった。【おやげ (大宅 大家)】「金持ち」の家にしかないようだった。実は、昔の農村では敷布団は藁しべで作ったもので、暖を取るためにそういう掛け布団を作ったらしいのだが貧しい小作農家の我が家にはなく、今も、仕事で農村地帯を車で走っているとその掛け布団を干してあるのを見るとドキリとする。
 語源は「夜衾」。

【ようやらさっと】

「自殺」ということをほとんど考えたことが無かった。
 まったく無かったと言えば嘘で、今気づいたことだが、サラリーマンの晩年、二束の草鞋を履いた。退職後を考えて、それまで趣味の範囲を超えなかったモノ書きを表に出した。別に仕事をさて置いて、そちらにうつつを抜かしたわけではなかったが、有給休暇を使ってテレビに出たり、新聞や雑誌に文章を書いたり、講演に出かけたりして、同僚の妬みを買いエライサンの目に留まり、耳に入り、ネチネチといじめられ、やがて窓際に追われ、業界紙、誌の整理のようなことをさせられた。そのときはかなりあせった。会社に行く気力がなくなって何度か、会社を辞めるか、生きてゆくことも辞めようと思った。しかし、やがて、(今まで全力疾走で忙しかった。もしかすればもう一度勉強しなおせ、という事かもしれない)そう思って、業界紙、誌やメーカーから送られてくる資料をせっせと読み漁り、それをベースに、出張で会社に来るメーカーの営業マンアドバイスを受け、会社が長年取り組もうとして実現できずにいるあるシステムを考え始めた。それは会社の指示でも無かったが、充実した日々だった。完成したころ、件のメーカーの営業マンが中に入ってくれてネチネチと違うエライサンにそのシステムを説明する機会を作ってくれた。それが採用されることになり、ホサレて3年ほどで再び第1線に戻った。そして、その3年間で身につけたことが、退職して片方の草鞋を本業にするにあたって大きな糧になった。ようやらさっといきいきとした日々が過ごせるようになった。会社は、給料を払って私に第2の人生のための勉強の時間を与えてくれたのだろう。感謝、感謝。
2015/11/13
続く

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