[食道癌]

[ヘビースモーカーで大量飲酒習慣者にできた肝臓に転移のある進行食道癌]
[食べ物がつかえ吐き出すようになり検査の結果4cmのモノができていた]
[食道癌の術後、肉片が詰まって食べられなくなった]
[食道癌に放射線療法をしたが首のリンパ節に転移した]

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[ヘビースモーカーで大量飲酒習慣者にできた肝臓に転移のある進行食道癌]

(相談)2001.12.6
突然のメールお許し下さい。昨日義父の入院先の病院での説明会があり、同席してまいりました。検査の結果「食道癌」です。食道のほぼ中間に約7−8cmの腫瘍があり、水分や3分かゆ程度でしか飲み込むことができません。CTスキャンの結果、肝臓にも1cm程の腫瘍(影)が3−4つ見られました。あきらかに転移と思われます。義父は71歳で155cm前後の43−45kg。1日にショートピース2箱、ウイスキーをストレートでボトルの3/4を飲み、食べ物は豆腐や刺身を1/3位しか口にしない生活を長年して参りました。8年程前に私が初めてお会いした時には、義父の話を聞き取るのに苦労した程です。今回、食道に人口食道を通し、抗がん剤の投与で「癌」と上手くお付き合いをして行きましょうというお話を伺いました。当初手術で、というお話だったのですが義父の体力や転移のことを考えてのことでは?と思っています。もし先生ならどのような治療方針をお考えになりますか。私も素人なりに調べて参りましたが、いまいちど専門家の先生にお話を伺いたいと思い、メールさていただきました。先生のHP上でご返答いただければ幸いでございます。

(答え)2001.12.7
病院での治療(手術、化学療法、放射線療法)で治すことができる限界を越えていると思いますので、病院での治療は担当医の話のように症状をとるための治療(人工食道挿入など)が主になると思います。癌に対する治療も、担当医の提案が常識的だと思いますが、それは病院での治療でできることは抗癌剤治療(化学療法)しかないという意味でもあります。メイルの内容からも、明らかに自分で作ったガンであり、本当なら自分で治すための努力をしなければいけないのです。癌を治した人も病院での治療で治ったように錯覚しますが、結局は自分の治癒力で治しているのです。病院での治療は、ガンを治りやすくするための手助けなのです。病院での治療がすんで退院する日が、本当の意味でのガン治療のスタートラインなのです。一人の人間の生き方の問題です。家族や医師は、それを支える立場だと思います。ではまたいつでもメイルを下さい。

(返礼)2001.12.7
先生のお返事を拝見させて頂きました。早々のご返答をありがとうございました。先生のお話を伺い、家族で義父と共に癌と戦いながらこれからの時間を大切に過ごして行こうと心に決めました。私達の子供もまだ4歳、「じいじ」にはもっともっと生きていただかないといけませんもの。また何かありましたらご相談させて下さいませ。先生もお風邪などひきませんようにありがとうございました

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[食べ物がつかえ吐き出すようになり検査の結果4cmのモノができていた]

(相談)イスラエル1999.9.11
お忙しい中大変恐れ入りますが、61才の母のことで相談させていただきます。このようなことは経験がなく、医療のことも全く分からず、大変読みにくい稚拙な文章になるかと思いますが、どうかお許し下さい。母は昨年の12月頃より、大きな風邪をひいたようなそんな感覚をずっと持っていたようですが、この夏には食事の際に飲み込んでも食道辺りで食べ物がつかえ、吐き出すようになっていたそうです。食事の際の嘔吐は8月前後に始まり、周りからは夏バテだろうと言われ、病院にも行きませんでした。現在私は主人の仕事の関係でイスラエル来て1年半が経ち、8月23日、電話で母から事態を始めて聞き、受診を強く勧め、25日に埼玉県南栗橋さいせいかい病院で初診を受けました。その日のうちに内科でバリウムを飲みX線を取り、ポリープらしきものが認められるということで外科にまわされ内視鏡検査をし、ポリープか腫瘍らしきものの細胞を取り、その組織検査結果は9月9日に出るということで初診を終えました。母が見て頂いた先生はその後すぐに別の手術室に入られたので、内視鏡を取っただけで、その日その後の診察は受けておりません。栄養補給の為の缶入りの流動食を頂き帰宅しました。

9月2日、再度病院に行き、病状の説明は特に無く、『手術をする時にはもっと専門の病院を紹介します』と言われたそうです。9月9日、『まだ検査の途中なのでなんとも言えないが、埼玉県立伊奈ガンセンターを紹介します』と言われ、母が『それはガンということですか』と伺うと、『なぜガンをそんな悪者のように言うんですか。』と諭され、紹介状をいただきました。先生は腫瘍ともポリープとも明言は避けられたそうですが、その“モノ”は4センチ程の大きさだそうです。また、それまでにこちらの病院で17日と20日に超音波とCTの検査予約を入れていたのですが、次の病院でも行うだろうからと取り消し、ガンセンターの初診は担当の先生のお休みもあり、9月20日になりました。母は食事時の嘔吐以外特に自覚症状がなく、普通に日常生活を遅れるそうで、それを見ている日本にいる身内(私からみて父、兄。同居しているのは父だけです)はまだ事の重大性を理解していないようにも思えます。不必要に不安がるのもどうかとは思いますが、ですが、私は食道癌に関するホームページを読み、食道癌は進行も早く、転移もしやすく、手術も開胸、開腹と難しく、また術後5年生存率20%だということを知り、現在の母の状態を案じています。4センチというのは8月25日のことなので、9月20日にガンセンターで初診、その後検査、結果を待って・・・・とやっていって、大丈夫なのか、一人で焦っています。東京、あるいは千葉県柏にある国立ガンセンターならばすぐ診ていただけるそうで13日の月曜日にでも行くように私は母に勧めているのですが、母はそうしたい気持ち半分と、前の病院で埼玉のガンセンターを紹介していただいたのにそちらに行かないというのは良くないのではないかと、決め兼ねています。初めの先生の許可を頂いてから別のガンセンターに行くのならばいいけれどと、母は考えているようです。ですがそうすると次に先生が来院されるのは14日になり、国立ガンセンターでの初診は15日になります。それならばいっそ20日を待って予定している埼玉のガンセンター行けばいいのではとも思っているようです。甚だ筋違いな質問だとは思いますが、先生にお伺いしたいのは、このような状況の場合、1週間待つも待たないもガンの進行に大して差はないのでしょうか。病状や組織検査結果についてもう少し申し上げることがあればいいのですが、9月9日の診察で父も一緒に病室に入ったそうですが、こちらが詳しく尋ねなかったのでしょう、『まだ途中なので』というだけで、特になにも説明はなかったとのことで、これが私が知っている全てなのです。病院での常識を私は知らないので、埼玉のガンセンター宛ての紹介状をもって国立ガンセンターで早く診てもらったほうがいいのでは・・・と私は考えていますが、あまりにもこれは非常識なことで、国立ガンセンターでもその紹介状に目を通すことはしないのでしょうか。また初めの病院の先生は、母が申しますには、親身になってくれる温情のある先生だということですが、はっきりした病状の説明がないのは事態が重くて、とても本当のことを本人に言えないからなのでしょうか。食道癌について資料を読みましたら、『進行癌の場合、X線でも容易に観察できる』という記述があり、お医者様は8月25日の時点でガンだと気づいていらしたのに、こちらのかかり方が悪く(身内がすぐ先生の所に飛んでいき、早くガンセンターを紹介してもらうよう依頼すればよかったのでしょうか)、無駄に時間が過ぎてしまったのかと、自分が遠く離れているせいで、母の状態を不必要に悪化させてしまったとも思え悔やんでおります。できることなら担当の先生と電話で病状を伺いたいのですが、先生までつないでもらうこともかなわず、何をすることもできません。 どこの馬の骨とも分からぬものの話をここまで読んで下さり、本当に有り難うございます。大変お忙しくお過ごしのここと思いますが、どうかなんらかのご助言をいただければ幸いです。どうか宜しくお願いいたします。

(答え)1999.9.12
お答えします。大変ご心配のことと思います。まず診断は、食道癌に間違いないと思います。症状とレントゲン検査でほぼ診断がつきます。食べたものを吐くという症状からは、胃の入り口(噴門部)に近い部分だと思います。長さが4cmということですが、狭窄状態(狭くなってものが通りにくくなっている)のようですので、進行した癌のようです。その段階でしかるべき病院へ紹介してもらっても良かったと思います。食道癌の治療成績については、お調べになった通りで治りにくい癌の一つですが、どんどん進行してしまうということはありませんので、あまり慌てることはありません。月単位くらいで考えても良いと思います。埼玉県立がんセンターにするか、国立がんセンター東病院にするかの判断は、まず担当医に国立がんセンター東病院ではどうかということを聴いてみて、担当医がやはり埼玉県立がんセンターの方が良いと言うか、国立がんセンター東病院の方が良ければ、そちらへの紹介状を書いてもらうか、とりあえず紹介状無しで国立がんセンター東病院を受診してみて、もし国立がんセンター東病院の方を選ぶ時に紹介状を書いてもらうか、などの方法が考えられます。治療はやり直しが効きませんので、後悔しないように、納得がいく所で、納得のいく治療を受けるべきだと思います。現在の担当医を信頼しているのなら、何でも相談すべきですし、相談して気分を害するような医師なら、考え直した方が良いかも知れません。命懸け、人生最大の危機、一生の問題なのですから。ではまたいつでもメイルをください。

(相談)1999.9.12
早速のお返事どうもありがとうございました。大変心強く読ませていただきました。1度目のメールでは名前も名乗らず大変失礼致しました。私は○○と申します。母は埼玉に住んでおります。病院選びは、母の意思を尊重して、埼玉ガンセンターに行くことになりそうです。母からすると、お医者様の決定を覆すことがかなりの精神的ストレスだということで、ガンは精神面が大事だというので私も納得しようと思ってる所です。実際、数野先生の、『癌の進行は月単位で考えても・・・』というお言葉が非常に励ましになりました。ただ、私がもう一つ踏み切れないのは、食道癌の術後5年生存率は20%という資料ばかりの中、国立ガンセンターの実績では『ここ10年で上昇し、現在50%』と段違いの数字があったからです。母はまだ癌でないことに望みを託しているのでこのことは言うことができませんが、時間が許す迄、考えてみます。今回もお聞きしたい事があるのですが、数野先生はAHCCやバイオブランの服用をどのようにお考えですか?癌の進行を止める働きがある、という一方、結局役にに立たないという声も聞きました。母は現在、病院で頂いた流動食を飲んでおり、後は果物を食べているようです。お薬は何も処方されていません。私としては、かえって腫瘍に力を与えたり、成長を促すなどの悪影響がないのなら、効用をひたすら信じて服用したらどうかと考えております。それと、服用するならばAHCCよりもバイオブランの方が癌への効果が期待できるのでしょうか。素人判断も怖いので、アドバイスいただけたら幸いです。それと普段の母の食生活についても質問させて下さい。母は腫瘍を刺激することを恐れて、初診を受けた8月25日以来、極力、処方された流動食と水で日を暮らしてきた様です。日本茶は殺菌作用もあるので、日本茶なら飲んでもいいのではと、考えでいます。それと、殺菌作用なら梅干しやワサビもありますが、これらは味が強いので、やはり食べない方がいいのでしょうか?味噌も癌予防にいいと言われていますが、食道に腫瘍があるので味噌汁を飲むのは危険なことでしょうか。とてもくだらない質問だとは思いますが、どうか宜しくお願い致します。図々しく色々伺いましたが、数野先生には本当に、本当に感謝しております。本来でしたら実際に顔を合わせている主治医の方に伺うことばかりです。それなのに緊張からか遠慮からか、病室では何も聞けず、こうやって数野先生の寛大さに甘え頼っているのですから、感謝の言葉も見付かりません。今は、ただひたすら、東の方角に頭を垂れております。数野先生はいつもお忙しい毎日だと思います。くれぐれもお体ご自愛下さい。

(答え)1999.9.13
お答えします。病院選びと医者選びが一番大切なことですが、現実には最初にかかった病院や医師によってほとんど決まってしまいますので、何でも相談できるかかりつけの医師を探しておくことが大切です。食べ物は、狭窄部分を通過するような流動性のあるものに限られますので、その中で身体に良いものをとってもらってください。癌の食事療法ではゲルソン療法が有名です。生の果物や野菜のジュースを大量に飲むものです。健康食品は薬ではありません。あくまでも「食品」ですから、身体に良いと思われれば使用されてもいいと思います。癌も結局は自分で治す病気ですが、自分の病気を良く知ったうえで、自分で治すという強い信念とあらゆる努力をする必要があります。何かちょっと飲んで良くなるというようなものではありません。心の持ち方次第です。何を飲むかということは本人が決めることです。ではまたいつでもメイルをください。

(返礼)1999.9.13
数野先生、同じことしか言えませんが、お返事本当に本当にありがとうございます。イスラエルは今が新年でお店も休みだったのですが、今日から開店したので今日飛行機のチケットを取り、明日イスラエルを発ち、15日に日本に着く事になりました。日本の実家にはまだコンピューターが無く、こうして相談もできなくなると思いますが、数野先生のお陰で、お医者様にも話していいのだということを学び、これから母をサポートすることに闘志が湧いてきました。また、人の助けにすがってもいいのだ学びました。本当にありがとうございました。

(相談)1999.9.22
覚えていらっしゃいますでしょうか。9月12、13日と、61歳の母の食道癌のことで相談させていただいたイスラエルの○○です。今は日本からメールさせていただいております。9月22日、国立ガンセンター東病院にてCTの速報が出て、肝臓への転移が確認されました。肺にも小さな影らしきものがあるそうで、ガン細胞の疑いがあるとのことです。外科手術はできない状態だそうで、抗がん剤と放射線による治療を行うと診断されました。根治は無く、余命1年前後とことです。今回ご質問させていただきたいのは"免疫科学療法"についてです。延命治療しか選択がないのなら、せめて少しでも苦痛の少ないやり方は無いものでしょか。全くの無学ゆえ、母の状態で適用できるのかさえ分からないのですが、教えていただければ幸いです。現在母は食事が流動食のものの、日常生活に支障がなく、朝の散歩に家事にと普通の生活を送っているのに、抗がん剤や放射線で、母の骨や免疫力が失われていくのはと危惧しております。本で見た埼玉県立ガンセンターの食道ガン治療の特徴として『術前術後の免疫化学療法』とあり、外科手術ができないという母にはどうなのかと思った次第です。また、国立ガンセンターでは入院予約を入れただけで(2週間ほどで入れるとのことですが)薬も処方されず、これは打つ手が無いのでサジを投げられたのかと不安です。私が勝手に漢方や健康食品の服用も考え本を読んだり漢方屋さんにも足を運びましたが、却ってガン細胞に力を与える物や、術後の弱った体に服用する物があると聞いたり、また普段の食事についても著者により抗がん作用のあるという野菜だったり、その反対だったりで、今の状態で何をすべきか分からなくなっています。誠に勝手なお願いですが、これについても何かご助言をいただければと切に願っております。どうか宜しくお願い致します。

(答え)1999.9.23
お答えします。「肝臓への転移が確認され、肺にも転移らしきものがあるり、外科手術はできず、抗がん剤と放射線による治療を行う。根治は無く、余命1年前後。」とのことですね。

『術前術後の免疫化学療法』とは、外科手術と組み合わせて、治療成績をあげようとするものですが、驚くほどの効果は無いと思いますし、やはり手術が中心の治療方法です。母上は、病院での治療の限界を越えているということになります。今後の病院での治療は、主に食道が通りにくくなるのを防ぐために行う治療となるとおもいます。現在は流動食なら食べられて、普通の生活ができるようですので、治すことを考えれば、治ると信じて、自分で治すためのあらゆる努力をすることになります。病院や人のすすめるものに頼っていたのではなおりません。治す方法は、自分で治すことです。癌も自分で作った病気ですから、何が原因だったかよく考えて、心の持ち方や生活習慣(特に食生活)を改めて、身体に悪いことはやめて、少しでも身体によいことをすることです。医師の余命宣告に従うのか、治ると信じて、自分で治すためのあらゆる努力をするかです。川竹さんのホームページを参考にしてください。ではまたいつでもメイルをください。

追伸:もし病院以外の治療で、本人が希望する治療があれば、川越市の帯津三敬病院の帯津良一先生に相談してみてください。協力して頂けると思います。

(相談)1999.9.24
数野先生、お忙しい所、早速の回答、いつも本当にありがとうございます。61才の母の食道癌について伺っている○○です。「治ると信じて、自分で治すためのあらゆる努力」を母と致します。自己治癒力を引き出して、国立ガンセンターだけに頼らずに行くつもりです。ただ、私の中にまだ不安があるのですが、ガンセンターで、抗がん剤、放射線という治療を受けた後でも、母の免疫力は自己治癒力を発揮できる程、残っているのでしょうか。それとも一般的に考えると、そんな事を期待する事自体、無謀なのでしょうか。(現在、母は食道が狭くなっているので基本は流動食ですが、よく咀嚼して野菜、海藻、果物、胚芽米を食べています。体重は67落ちてしまいましたが、散歩、家事等、通常にこなせる状態です。)母の様に、転移があり、手術もできない方で、大病院の治療を拒否して民間療法や自己治癒力で克服された方の体験談もよみましたが、このままガン細胞が増えることを考えると、そこまでの勇気が出ず、現在自分達が出来ることを考え、ガン細胞の増殖を抑える為に、漢方薬・健康食品の服用(サメの軟骨やバイオブラン等)気功・瞑想・サイモントン療法.......母に合う物はないかと捜しています。ガンセンターの先生に、食事や、生活態度のことを伺っても「好きな物を食べ、無理の無いことをしてください。」とのお返事で、特に何も処方されなかったので、先日、帯津三敬病院さんの医療相談に、電話いたしまして、何か現在出来る治療や、服用できるものはないかとうかがいましたら、「帯津先生のスケジュールは、12月まできまっていて、12月以降のスケジュールは決まっていない。ベットも12月まで一杯。素人考えで何かを飲むのは危険なので、何もしないほうが良い。それに漢方だ、東洋医学だと医者に言うと嫌がれるので、そんなことは言わないほうがいい。うちに来るのなら、ガンセンターで化学療法を済ませてからにしてください。」という回答でした。外来で診て頂けるものかと伺ったのですが、「患者を慌てさせるな。ガンセンターでの治療を優先しろ。」との事でした。

今回お伺いしたいのは、先程申し上げた、抗がん剤、放射線の後の免疫療法への期待度を教えてください。(一概にはいえないものとも思いますが。)また、抗がん剤の副作用も考えて、アルカリイオン水や、玄米発酵食(池田 善行氏が薦めるパウダー状のものです。)漢方薬の服用を考えていますが、何をどう選んだらよいのでしょうか。また「重粒子線がん治療」なるものがあると聞きましたが、母のような状況でも受けられるものでしょうか?以上、3点について、どうぞ宜しくお願い致します。

(答え)1999.9.25
お答えします。『母の様に、転移があり、手術もできない方で、大病院の治療を拒否して民間療法や自己治癒力で克服された方の体験談もよみましたが、このままガン細胞が増えることを考えると、そこまでの勇気が出ず、現在自分達が出来ることを考え、ガン細胞の増殖を抑える為に、漢方薬・健康食品の服用(サメの軟骨やバイオブラン等)気功・瞑想・サイモントン療法.......母に合う物はないかと捜しています。ガンセンターの先生に、食事や、生活態度のことを伺っても「好きな物を食べ、無理の無いことをしてください。」とのお返事で、特に何も処方されなかったので、先日、帯津三敬病院さんの医療相談に、電話いたしまして、何か現在出来る治療や、服用できるものはないかとうかがいましたら、「帯津先生のスケジュールは、12月まできまっていて、12月以降のスケジュールは決まっていない。ベットも12月まで一杯。素人考えで何かを飲むのは危険なので、何もしないほうが良い。それに漢方だ、東洋医学だと医者に言うと嫌がれるので、そんなことは言わないほうがいい。うちに来るのなら、ガンセンターで化学療法を済ませてからにしてください。」という回答でした。「患者を慌てさせるな。ガンセンターでの治療を優先しろ。」』

大病院での治療を拒否することがすべてではありません。自分で治した人たちは、自分の信念で、自分の選んだ方法で治した人たちです。特に食道癌などのように、進行すれば食べられなくなるような場合には、まず病院での治療で食べられる状態になることが大切かと思います。帯津先生は、大変常識(良識)のある医師で、帯津三敬病院の提言が参考になると思います。次第に進むべき道が見えてきたのではないでしょうか。

「抗がん剤、放射線の後の免疫療法への期待度を教えてください。」

まず、食道癌は放射線療法が驚くほどよく効くことが多く、食道の病変の部分はほぼ正常の状態になると思います。抗癌剤を併用すれば、さらに効果がよくなると思います。免疫療法は、できればこのような治療の前にも行えばいいのですが、現実にはなかなか難しく、放射線療法と化学療法で免疫力が低下した状態で始めることになりますが、本人の気持ち次第で効果は何倍にもなります。

「また、抗がん剤の副作用も考えて、アルカリイオン水や、玄米発酵食、漢方薬の服用を考えていますが、何をどう選んだらよいのでしょうか。」

健康食品は何を使われても良いと思いますが、最近はアガリクスを使う人が多いようです。漢方薬などは医師や薬剤師の指導が必要と思います。

「また「重粒子線がん治療」なるものがあると聞きましたが、母のような状況でも受けられるものでしょうか?」

重粒子線が効果的なのは、脳腫瘍などのように癌が固まりとして一ケ所に存在する場合だと思います。母上の場合は適応は無いと思いますが、念のため放射線医学総合研究所(放医研)に聴いてみてください。電話043-251-2111(古い資料です)。

(相談)1999.12.6
2ヵ月ぶりにメール致します。61才の食道癌の母のことでご相談申し上げた○○です。ご無沙汰しておりますが、お元気でいらっしゃいますか? 母は10月下旬に抗癌剤、5FU(フルオラウラシル)1日2000ml×5日間、254S(ネタプラチン)1日、の治療を行いました。病院のベッド待ちの時間を利用して、10月からは漢方薬(生薬)を服用し、そこでの指示のもと玄米+雑穀菜食(良く咀嚼するのでつっかえることなく食べられ、病院入院中も家から届け、続けました)、健康食品を飲み始めました。他にも、民間療法の温熱療法、自宅で行う呼吸法や枇杷の葉温熱、こんにゃく温熱等始めて3ヶ月目に入ります。たまには遊びにも出掛け、体重は約50キロ(身長155.5cm)と痩せてきていますが、元気に日常生活を送っています。 数日前、2回目の治療のために入院するよう病院から連絡が来ました。ですが、11月30日にCT・内視鏡の検査を行ったので、まずはその結果を外来で教えていただきたいと申し上げ、すぐの入院はご遠慮申し上げました。

今回数野先生に御助言いただきたいのは、2回目の治療についてです。担当医の方の説明では、母の状態では抗癌剤と放射線の治療しか選択肢が無く、根治も無いそうなので、それならば万に一つの可能性にでもかけたいと、癌から生還された方、あるいは癌と共存されている方々の本を読み、東洋医学にも目を向け、現在に至っています。1回目の治療の際、漢方薬の先生は、病院治療を受けないことを薦めて下さいました。ですが病院で、このまま治療をせずにいると、1、2ヵ月で食道が塞がり物が入らなくなると言われたので、そうなっては漢方も食事療法もできなくなるので、取りあえず1クールの治療を考えたのです。その際も、食道は放射線が効きやすいというので、こちらは放射線のみの治療を考えたのですが、結局担当医の方が強く勧めた治療法になりました。1クール目は抗癌剤のみ、2クール目からは放射線の併用を考えるというご説明でした。副作用も少なく、また、食道の抗癌剤専門のチームがあるのは日本でも国立ガンセンター位なので、日本一だと自負してる、とおっしゃる先生に従いました。私は、放射線で食道の腫瘍をひとまず小さくして、あとは現在の生活パターンを気長に続け、癌と共存して行ければ、というムシの良い青写真を描いていたのですが、放射線は局部なので、母は肝転移があるため、放射線のみという選択は意味がないと担当医の方はおっしゃいました。2回目の治療選択にあたってアドバイスいただきたいのですが、また抗癌剤を入れる場合、副作用は1回目よりも強く出るのが普通なのでしょうか?1回目の副作用は食欲減退と、口内炎、便秘位が目立った症状でした。また『抗癌剤は転移癌には効かないというのは医者の常識』というくだりを本で目にしたのですが、これは本当でしょうか?また、2回目の治療を、放射線のみにした場合、考えられる副作用はどのようなものでしょうか。あと一つお伺いしたいのですが、血液検査をした際に、『NEUT』と『EO』という項目の数値が標準外だったのですが、これは一体何なのか教えて頂ければ幸いです。ちなみにこれは抗癌剤投与終了後2週間の時点の数値で、白血球や赤血球、血小板などの数値は標準値に入っておりました。いつも勝手なお願いで恐縮ですが、どうぞ宜しくお願いいたします。日増しに寒さへと向かっておりますので、どうかお身体ご自愛下さいませ。

(答え)1999.12.7
お答えします。担当医の話は医学的には、その通りだと思います。まず病院での治療を受けて、他の治療はそれからというのが、普通の選択だと思います。抗癌剤の副作用は、薬の種類と量によって違います。担当医に良く聴いてみてください。放射線のみにした場合には、食欲不振や全身倦怠などの全身的な副作用が少ないと思います。『NEUT』と『EO』という項目は白血球を分類して数を数えたもので、好中球と好酸球という細胞の割合を%で示したものです。ほとんど正常とのことですので、リンパ球が正常であれば、心配ないと思います。ではまたいつでもメイルをください。

(相談)1999.12.7
61才の母の食道癌のことで伺っております○○です。今回も早速のご回答、大変感謝しております。ありがとうございました。また御質問させて頂きたいのですが、“クロノテラピー”を取り入れている病院をご存知でしたら教えていただきたいのです。また、“アラビノキシラン”の有効性というか、数野先生の見解を教えていただければ幸いです。何卒宜しくお願いいたします。

(答え)1999.12.8
お答えします。残念ながら、私には知識がありませんので、インターネットで調べてみてください。

(相談)1999.12.8
61才の食道癌の母のことで相談させて頂いている○○です。先日抗癌剤1クール目の結果がでたそうなのでご報告申し上げます。食道部分の腫瘍は『イメージとして、50%の縮小』(9月21日の時点では5.6センチ)、肝臓に関しては、転移癌が2ヶ所あり、最大の物が直径2センチと言われていましたが、2センチのものが1つある状態だそうです。結果が良かったと、主治医の方もニコニコしていたそうです。これから2クール目に入りますが、これまで本などで、『抗癌剤で腫瘍が小さくなっても延命にはつながらない』『命を縮めるだけ』等目にしているので大変不安でもあります。2クール目の治療は、母の命を縮めるだけなのでしょうか・・・。

(答え)1999.12.9
お答えします。一人一人、経過が違います。今の治療が良い結果となっているのですから、今の治療で延命できて、治る可能性もあると考えて、元気に退院できる日を目指して、続けてみてはどうでしょうか。どの治療を受けても、結果は予想できません。「治癒の条件」についての一つの考え方を紹介しておきます。

「治癒というものが、元来、客観性、再現性のないものであれば、統計なんてなんの役にも立ちません。ひとつひとつの症例を克明に記録し、その記録をじっくり読んで、治癒の条件を読み取っていくことです。どういう治療をしたかが関心の的になりがちですが、そうではなくて、その人が病気の中で、どういう生き方をしたかに焦点をあててみてください。治療法そのものよりも、その人が各種治療法にどうかかわっていったのかーというなかに、治癒のヒントがあるように思えるからです。」(帯津良一、「私たちがガンを治した体験談集」より)

ではまたいつでもメイルをください。

(返礼)1999.12.9
早速のご返信ありがとうございます。日本はまだ午前6時前で、随分早い時間からご回答して下さっているのに大変驚きました。本当に頭が下がります。ありがとうございます。癌の経過は一人一人ちがう、という言葉に励まされました。良かれと思ってしていることが、その逆なのかと、落ち込んでいたのです。ですが、データーや、悪い言葉に振り回されないでプラス思考に持って行く努力を改めてしてみます。勇気をいただきました。ありがとうございました。

(相談)2000.2.25
昨年より61才の食道癌の母の事で質問させていただいております○○です。今回もお伺いしたい事があり、メールさせて頂きました。母は1月11日〜16日、1・2回目と同条件で、3クール目の抗癌剤投与を行いました。(5FU、1180mgを24時間×5日と初日のみネタプラチンも投与)そして2月8日に食道の内視鏡、CT(肝臓・肺)の検査があり、その結果、肝臓について「癌でないかもしれないので、MRI検査を行う」と言われました。CTを初めて撮った平成11年9月21日には「肝臓に最大2cmの転移癌」「肺にも数ミリ」(これは小さすぎて判断つきかねるので疑い)あるということで、「ステージ期、手術不可、抗ガン剤で延命治療を行う」という診断でした。その後、抗ガン剤、1クール終了後の11月30日のCTでは、2つの肝転移癌のうち小さい方について、「癌の疑い」と言われました。2クール終了後、1月6日のCTでは「転移癌は一つだろう」と言われ、大きさについて尋ねると、9月21日のときから変化が無いので、抗ガン剤が効いているものと思われるとの、ご説明でした。そして今回、2月23日に肝臓のMRIを撮ったのですが、そのとき初めてお会いしたMRIの先生が「9月のCTのときから肝臓が癌かどうか疑っていた」と話され、検査後母に「やはり僕が思っていた通りでしたので、写真をつけて主治医に報告しておきます」とおっしゃったそうです。翌、2月24日の主治医の方の説明では「肝転移の疑いが、まだ消えたわけではないが、癌ではない可能性もでてきたので、今までは延命の治療だったがこれからは根治の可能性を目指して放射線と抗ガン剤をやりましょう」と言われています。ここで質問させていただきたいのですが.......

1、 肝転移癌か否かは、そもそもCTだけで分かるのですか?(9月の検査は、採血、X線バリウム、内視鏡、胸、腹部CTでした。転移癌細胞は原発癌細胞と組織形が同じなので転移だと判断がつくと、本で読んだ気がするのですが、前述の検査で肝転移癌だと診断できるのでしょうか?)

2、 現在、病期は期といわれています。食道癌は進行が速いと言われていますが抗ガン剤のお陰で、転移が防げたのでしょうか?(CTではリンパ節転移も無いとのことです。平成11年9月に、進行癌期と診断されてから6ヶ月になります。CTに写らないだけでリンパ節転移もありと考えた方が良いのですか?)

3、 副作用の少ない放射線の照射の仕方はどういうものが考えられるのでしょうか?(主治医(内科)からは、外部照射で周りの臓器にも、周辺のリンパ節にも照射すると聞いています。他臓器への照射が少ない方法は無いのでしょうか?腔内照射の適用は考えられませんか?)

4、 抗ガン剤について(次の治療は抗ガン剤+放射線と言われています。抗ガン剤は増感剤となるのでしょうが、母は既に、3クールの抗ガン剤治療を受けています。国立ガンセンターでの抗ガン剤+放射線の3年、生存率は40%(200名のうち)だと聞いていますが、初めから期だった方々は抗ガン剤は弱めと強めと2クールですが、母の場合、トータルで5クール受けることになり、不安を感じています。抗ガン剤の投与は必要でしょうか?局部にのみ流すなど、デメリットを軽減する方法はありませんか?)以上について、ご回答いただけたら幸いです。

9月に期と言われ治療をしても余命一年と言われた中で食事療法(玄米菜食)漢方薬健康食品に瞑想、他にも種々の代替療法をやって参りました。そのお陰のせいかどうか、これまでの副作用は軽いと言われているものの本人が自覚する副作用も増えています。抗ガン剤は延命治療でしかないので、3クールでやめようと母とは話していました。その矢先に期で、根治を目指そうとのお話、戸惑っています。一笑を買うかもしれませんが、転移ガンから効くというMMKヨードを服用しているのでひょっとしてそれが効いたのか、などと考えたりしています。食道の病数巣も小さくなっているようで、先日は粘膜に引き連れが起こっていると言われました。短縮した(I漁ぢ癌細胞の所に入りこむように正常細胞が出来、治りかけているのでは、ということでした。身体の中に治ろうとする力が出てきているのなら、そこを放射線にかけていいものかと悩んでいます。以前、数野先生へのメールで、「奇跡を信じて頑張ります」と書いた、その奇跡が今、起きているのかなどと考えてしまうのです。虫が良すぎる事でしょうか。2月24日現在、白血球4500、ヘモグロビン12.4g/dl、血小板17万6千となんとか正常値に入っていますが赤血球は343万と割っています。生化学検査はこれまでの所、正常値をずっとキープしています。(19検査項目)腫瘍マーカーはCEA、CA19-9、SCC、NSE等、調べてきており一度だけSCCが1.9ng/mlと異常値を示したことがありましたが2月24日には0.5と落ち着いております。食事も良く咀嚼しているせいか嚥下障害も殆ど無く、元気に自転車をこいでいる姿を見ると、この先の治療について悩むばかりです。本人が一番、西洋医学の治療をやめたがっていますが、この状況で、放射線+抗ガン剤の治療を受けないということは気違い沙汰でしょうか?担当医の方は「癌はたたみかけることが大事」と入院を急いでいます。私達としては、もう少し考える時間をいただきたいところなのですが.......いつもダラダラと長くなってしまい、すみません。御忙しい所、恐縮ですがどうか宜しくお願い致します。

(答え)2000.2.27
お答えします。
1、厳密には(確実なことを知ろうとすれば)細胞を取って確かめる以外にないと思います。しかし、そこまでしなくても状況と経過で常識的には判断がつくと思います。
2、食道癌は、最初の化学療法や放射線療法が驚くほど効くことが多いと思います。担当医の話を良く聴いてみてください。
3、病院の設備と放射線科医の腕によります。腔内照射についても良く聴いてみてください。
4、日本では病院によって(医師によって)治療方法が違うことが多いので、担当医に良く聴いてみてください。

何が良かったのかはわかりません。良いと思うことは続けることです。奇跡は奇跡的に起きるのではありません。あらゆる努力をして、初めて可能性が出てくると思います。ではまたいつでもメイルをください。

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[食道癌の術後、肉片が詰まって食べられなくなった]

(相談)東京1999.1.24
食道癌で食道、胃の切除から10カ月たちましたが食事ができないで困っています。61才の男性です。98年3月3日食道癌の手術をしました。早期癌のようでしたが食道と胃を全滴しました。(胃の方は6年前に十二指腸穿孔のため3/2切除していました)教えていただきたいのは食道手術後の一般的な食事の取り方の状況や方法についてです。私が手術をした病院は一般の救急病院で癌の専門病院ではありません。そのためなのか細かい指導はいっさいありません。
〈私の最近の食事の現在の状況について〉
(朝)小さいパン1個、チーズ一片、ヨーグルト、しらす小さじ三杯、レバーペースト小さじ一杯。
(昼と夜)おかゆ、身のやわらかい煮魚、じゃがいも、かぼちゃ、豆腐など。
上記のもの意外はほとんど食べられませんので毎日毎日おなじようなものになります。野菜はほうれん草のようななっば類もすじがのこるのでつまってしまうのでたべられません。それでもっぱら缶詰めの野菜ジュースを飲んでいます。このような状態が続いている間は元気も出てよいのですが、この度は1月10日からのどに何か引っ掛かっている状態になり、流動食意外食べられなくなりました。これまでも、代替の食道が狭くなって流動食意外受け付けなくなる状態がなんどもありましたので、その度に病院でファイバースコープを入れてバルーンをふくらませることをやってきました。今度も1月22日にファイバースコープを入れてバルーンをふくらませた状態で40分そのままの姿勢で横になっていました。先生は「今回はたいへんうまくいったのでこの後当分は大丈夫だから、またなにかあったらきなさい」おっしゃいました。そこで私も大いに期待したのですが、ところがいざ、食事をしてみると全然良くなっていません。何か前より悪くなったような気さえします。湯豆腐の三切れぐらいは入っていくのですが、その後のどのあたりでつまってしまって、これがいやなのですが、少しづつ上がってきて吐き出してしまいます。全部出してしまうまでしばらく時間がかかります。この10カ月はこのようなことの繰り返しなのですが、今度ばかしは落ちこんでおります。いっそ他の病院で診ていただいた方が良いのだろうかと悩んでおります。どうぞわたしのような食道癌患者の術後の生活についておしえていただければさいわいです。

(答え)1999.1.25
お答えします。「代替の食道が狭くなって流動食意外受け付けなくなる状態で、ファイバースコープを入れてバルーンをふくらませることをやってきた」ということですので、原因は「機質的な狭窄」だと思います。となると、その狭窄の状態を改善しなければ食べられるようにはならないと思います。バルーンで拡張するか、狭窄部を内視鏡的に切開するか、手術で狭窄部を拡げるようにするか、ステントを入れるか、というような方法が考えられます。食道癌の進行度が分かりませんが、狭窄の原因は吻合部狭窄か再発によるものだと思います。担当医と良く相談して、場合によっては専門の病院を紹介してもらってください。ではまたいつでもメイルをください。

(経過)1999.1.30
数野先生、こんにちは先日は早速のご返信ありがとうございました。いきなりのぶしつけな質問にもごていねいにお答えいただき、たいへん感謝しております。それからその後1月27日には、恥ずかしい事に空っぽのメールを送ってしまいました。文章を直して後で送信のつもりでいったん閉じていたのですが、いつのまにか送られていました。まことに申し訳ございません。さて、その後の経過をご報告させていただきます。1月26日、朝ポカリスエットなど水分がなんとか飲める状態。断食状態はもう10日目なので、いよいよなにか決めなければならない時だと思い、病院に電話しました。看護婦さんに実情を話しましたところ、「すぐに診察するので、病院にくるように」という先生からの指示があり、病院に行きました。
<病院では>PM 12:10 レントゲンで透視をやり、食道のつまっているところがはっきりしたのですぐにグラスファイバーを使って異物を取り除く治療を行いました。何度もグラスファイバー出し入れしながら「カンシ」なるものや、他の物を使っても、うまくいきませんでした。先生は「むつかしいなあ」を連発していました。「もう手術は出来ないし、点滴の必要も有るから入院の事も考えなければならない」とも看護婦さんにおっしゃっておられたそうです。そこで1時間の休憩に入りました。PM 2:00 先生の指示により水をごくっと飲んだあとそれを吐き出すことを繰り返しました。小さい食べかすが一つでてきましたがあとはなにも出てきませんでした。そしてその次にこんどは水をたくさん飲み込んで、ぐっと力を入れて水が下へおりていくようにこころみました。時間をかけてやっているうちに水があがってこなくなりましたので、様子を見に来た看護婦さんに説明すると、先生から「それで食べ物が通るようになるから」という指示があって、病院を後にしました。
<帰宅して>PM3:30 恐る恐るポテトチップスを食べてジュースを飲んでみたところ、こんどは吐き出すこともなく、下へ降りていったようすなので、はじめてやれやれという気になりました。PM 9:00 おかゆとコーンクリームスープ食べたところ、逆流する事もなく無事に食べることが出来ました。
1月29日、パン、チーズ、おかゆ、煮魚、じゃがいもなどが食べられるようになりました。のどを通っていくのがわかります。ごくんという感じでスーとした感じになります。これで当分は大丈夫だなと実感しました。今思いますと、最近は随分横着な食事の仕方をしていたと痛感します。

新聞を読みながらとか、iMacでメールの配信ニュースを見ながらとかしながら食事をする物ですから、鶏肉のかたまりをごくっと飲み込んで「あっ、しまった」ということがありました。1月17日ことです。どうやらそれが今回ののどつまりの原因だったと思えます。今後は、初心にもどって「よく噛んで、ゆっくり、ゆっくり」食事をするように心掛けることにいたします。ずいぶんと長々としたご報告になってしまいましたが、おかげさまでこれで私も一安心です。会社の勤めも続けられるとうれしくなっております。どうも、ありがとうございました。

(返事)1999.1.30
メイルありがとうございました。食べ物による閉塞というごく初歩的な問題だったようですので安心しました。またいつでもメイルをください。

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[食道癌に放射線療法をしたが首のリンパ節に転移した]

(相談)1998.10.22
突然のメールですみません。今年の3月に母が歯茎にガンが見つかり、総合病院で検査をしたところ食道にもガンが見つかり(両方とも1から2期位とのことでした)それで、食道のほうは放射線治療で歯茎のほうは、口腔外科で手術をしてあごの骨の一部まで切除をしました。退院したのが8月はじめでした。その後、首のリンパ腺が腫れて痛くなり口腔外科の方で検査をしたところ5段階の3くらいだろうとのことで、手術をして回りの筋肉からリンパ節までとってしまおうと言われました。できれば手術はせず、放射線の方で治療ができればと思うのですが?手術はしなければいけないのでしょうか、他に治療方法はないでしょうか?宜しくお願いします。

(答え)1998.10.22
お答えします。まず、食道癌に限らず癌に対する一番確実な方法は手術です。食道の早期癌の場合には、内視鏡的に(カメラで)切除します。比較的早い時期(早期癌かどうかは分かりません)の食道癌のようですが、放射線療法だけでは治りません。放射線療法は、かえって転移を促進するために現在では、食道の進行癌で手術をしても治らない場合にだけ行われます。なお、食道癌は、大変治りにくい癌の一つです。

「歯茎のガン」で「骨の一部まで切除した」ということですが、癌のできた場所が上顎か下顎かで、治療の方法がまったく違いますので、これだけで癌の進行度を判断することはできません。もし、癌が下顎にできたものであれば、骨の一部しか切除しなかったことと、頚部のリンパ節を取らなかったことから、比較的早期の癌だったと思われます。その後の頚部のリンパ節の検査の結果が、「5段階の3くらい?」で、手術をすすめたということは、リンパ節転移だと思います。もし食道の癌が、頚部食道の癌であれば、食道癌からの転移かも知れません。その場合には、残念ながらすでに放射線療法をしていますので、もう放射線療法の効果は期待できません。なお、食道癌は、できた場所によって「頚部食道癌」「胸部(上・中・下)食道癌」「腹部食道癌」と呼ばれます。

母上の年齢や全身の状態と、医師の考え方と腕、病院の設備とレベルなどにもよりますが、最初から「根本的に治す」ことは考えずに、とりあえずできる治療から順番にしているように思えます。すでにベルトコンベアに乗ったようなものですので(やり直すことはできませんので)、運を天にまかせてこのまま治療を続けてみるか、どうしても納得がいかなければ断ることです。治療の方法は常に何種類かあります。主治医の説明をよく聴いてから決めることです。ではまたいつでもメイルをください。

(返礼)1998.10.23
早速ご返答いただきまして、ありがとうございました。来週、病院に行って主治医の話を良く聞いてきます。

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