[現状の把握、今どんな状態か]

[身体の状態][細胞診の結果][病気の種類][病気の程度と進行度][介護保険での寝たきり度と自立度]

→やさしい医学と医療情報 →見出しページへ


[身体の状態]

どれくらい動けるか:一般状態(PS)

PS-O 無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえる。
PS-1 軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできる。
   例えば軽い家事、事務など。
PS-2 歩行や身の回りのことはできるが、時に少し介助がいることもある。軽労働はできないが、
   日中の50%以上は起居している。
PS-3 身の回りのある程度のことはできるが、しばしば介助がいり、日中の50%以上は就床している。
PS-4 身の回りのこともできず、常に介助がいり、終日就床している。

どれくらい食べられるか:経口摂取(PO)(ドクターちゃびんの案)

PO-0 発病前と同等に経口摂取ができる。
PO-1 体力を維持するのに必要なだけの経口摂取ができる。経静脈または経管栄養を必要としない。
PO-2 経口摂取はできるが、十分でない。経静脈または経管栄養が必要である。
PO-3 わずかに経口摂取ができる。経静脈または経管栄養が主体である。
PO-4 経口摂取が全くできない。経静脈または経管栄養のみである。

[細胞診の結果]

細胞判定は、細胞構造の変化の度合いにより分類します、わが国ではクラス分類が一般的であり、また近頃では陰性・疑陽性・陽性などの分類も併用されます、下表は判定とその解釈を示しましたが、これらはあくまでも細胞の変化を指標にしたものであり、採り方や採る部分の状況(炎症・ホルモン環境・種々の感染症など)にも強く影響を受けます。

クラス1   陰性  細胞にまったく変化を認めない
クラス2   陰性  軽い細胞の変化を認めるが、悪性の所見はない
クラス3a 擬陽性 軽度の前癌病変が考えられるが、悪性の可能性は低い
クラス3b 擬陽性 高度の前癌病変が考えられ、場合によっては癌の可能性もある
クラス4   陽性  上皮内に限定した早期の癌が考えられる
クラス5   陽性  癌病変の存在が考えられる

[病気の種類]

からだのどの部分の病気か(臓器別):全身 皮膚 筋骨格・結合組織 血液 脾・リンパ組織 精神 脳・神経 眼 耳鼻咽喉 歯科・口腔 内分泌 循環器 呼吸器 消化器 肝・胆道 泌尿生殖器 産婦人科 

どのような原因の病気か(病因別):先天異常 感染症 炎症 腫瘍 機能的異常 器質的異常 外傷 中毒 栄養 代謝 免疫 アレルギー

[病気の程度と進行度]

   良性の病気
      治療を必要としない程度のもの
      治療を必要とするが命にかかわる程度でない:内科的治療 外科的治療(手術 手術以外)
      治療を必要とし場合によっては命にかかわる程度のもの:内科的治療 外科的治療(手術 手術以外)

   悪性の病気 多くの場合ステージ(病期)1から4までに分類する(ゼロ期や5期のある病気もある)
      腫瘍を形成する病気の場合の一般的なステージ分類(病気の種類によって異なる)
      ステージ1は腫瘍が小さくリンパ節などに転移のないもの
      ステージ2は腫瘍の大きさや拡がりやリンパ節転移が一定の範囲をこえるもの
      ステージ3は腫瘍の大きさや拡がりやリンパ節転移がさらに次の段階の範囲をこえるもの
      ステージ4は腫瘍の大きさや拡がりやリンパ節転移がさらに次の段階の範囲をこえるものや
            他臓器への転移や遠隔転移があるもの

[介護保険での寝たきり度と自立度]

障害老人の日常生活自立度判定基準

ランクJ・・・何らかの障害等を有するが、日常生活はほぼ自立しており独力で外出する
    J1. 交通機関等を利用して外出する
    J2. 隣近所へなら外出する
ランクA・・・屋内での生活は概ね自立しているが、介助なしには外出しない
    A1. 介助により外出し、日中はほとんどベッドから離れて生活する
    A2. 外出の頻度が少なく、日中も寝たり起きたりの生活をしている
ランクB・・・屋内での生活は何らかの介助を要し、日中もベッド上での生活が主体であるが、座位を保つ
    B1. 車いすに移乗し、食事、排泄はベッドから離れて行う
    B2. 介助により車いすに移乗する
ランクC・・・1日中ベッド上で過ごし、排泄、食事、着替において介助を要する
    C1. 自力で寝返りをうつ
    C2. 自力では寝返りもうたない

痴呆性老人の日常生活自立度判定基準
ランク1・・・何らかの痴呆を有するが、日常生活は家庭内及び社会的にほぼ自立している
ランク2・・・日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意していれば自立できる
    2a. 家庭外で上記の状態が見られる
    2b. 家庭内でも上記の状態が見られる
ランク3・・・日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが見られ、介護を必要とする
    3a. 日中を中心として上記。の状態が見られる
    3b. 夜間を中心として上記。の状態が見られる
ランク4・・・日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが頻繁に見られ、常に介護を必要とする
ランクM・・・著しい精神症状や問題行動あるいは重篤な身体疾患が見られ、専門医療を必要とする

→やさしい医学と医療情報 →見出しページへ