1200MHzTRV用VCO局発



UP dated 2001.7.22

●1200MHzトランスバーター用PLL_VCO

430MHzオールモードトランシーバ を親機として、1200MHzにQRVするトランスバーターを2台作りました。
1台は、親機(IC-371)の中に組込み、固定10W機。

もう1台は移動用としてタカチのYM200(150 x 200 x40mm)のケースに組み立て,TR-851を親機としています。(写真)


TR-851を親機としたトランスバーターのブロック図

送受信1290MHz〜1300MHz用局発として 860MHz、リピータにアクセスするためには、20MHzシフトの840MHzの局発が必要になります。
トランスバーター局発としてPLL_ VCOを採用していますが、SSBでも問題なく運用できています。以下はこのPLL_VCOについての製作記です。

●ブロックダイアグラム

基準周波数は、10MHz水晶モジュール金石KSS2G3Cを64分周した156.25kHzとし、VCOの 1/64 * (1/86〜1/83)の信号と位相比較ロック(PLL)させています。
金石舎のモジュールは、正確で温度安定性があるようです。2台作りましたが、860MHzでの誤差は500Hz以内になっています。自作した秋月の周波数カウンタで測っていますので、これが精度の限界です。Hi

比較検波器モトローラMC4044Pは、CMOSではなくTTLですので、比較周波数を高くしてもジッターが少なくきれいなVCO出力を得ることができます。


●回路図

VCOは、MQC302-856(マイクロストリップライン共振、秋月でかなり前に購入した)を使い、カバーを壊さないように解体して、共振回路部に0.5pFを追加して、864MHz(Cv=5V)〜823MHz(Cv=0V)に調整します。回路図の左下参照。
最近(H13.6月)は、この MQC302-856 は店頭では見かけませんが、秋月のホームページに MQC309-888 (@300)があります。 発振周波数が若干高めですが、腕に自信のある方は、864MHz(Cv=5V)〜823MHz(Cv=0V)に調整できると思います。
セラミック誘電体共振器のVCOが入手できれば、そのほうが信号はキレイになります。親機(IC-371)用は、セラミック共振VCO(松下VC004D13)を使いました。



●VCO(ローカルOSC)以外の部分

・1200MHzなので、各ブロック毎にシールドしています。(さすがに裸では、異常発振しました)
・左下が 局発PLL VCO。周波数ステップは10MHzで、ダイオードマトリックス切替え。リピーター対応は、送信(840MHz)、受信(860MHz)をリレーで切り替えています。

・左上が1Wパワーアンプ(PA unit)部です。

・右側の縦長なのが、MIX RF AMP部です。


・430MHz信号と局発とのMIX RF AMP部は、BPFは ガラスエポキシ基板(1.6t G10)のストリップラインと安価なトリマー(6pF)による共振回路です。


・PA module はFA01317Aで、電圧を6V位にすると3W位出るようですが、法規通りに控えめで5Vにしてます。基板は、完成品を購入出来ましたが、雑誌(マイクロウェーブ)よりパターンを焼き付け自作しました。


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