9桁表示器の適用(その2)PIC12F629周波数カウンター 

UP dated 2011.07.21

● (K7)9桁LED表示器との組合せ PIC12F629周波数カウンターの工作例

・PCB基板25mmx28mm に組み立てた TD7104F+PIC12F629-FC検出部。
左が部品面。右側が裏面パターン面。X'talは、宙に浮かして取り付けます。

 
●PIC16F819LED表示器と組み合わせて 9桁周波数カウンター
 

・上の写真は、TD7104F+PIC12F629-FC検出部 を ◇9桁LED表示器 とSER、ACK、GNDの3本の通信線で接続し、アルミ板の残材をL字に曲げたパネルに組み込んだ周波数カウンタ(14.5MHz表示)です。
・右側は、それを上から見た写真です。奥行きは、40mm程度。

・これは、プリスケーラTD7104Fを使った回路ですので、320MHzまで計測します。分周比の切り替えは、外部SW(パネル左のBNCコネクタの下側)で行いますが、ピンN1,N2の電圧をPIC-GP0入力で HであるかLであるかを検知し、分周比を読み取ります。その後GP0を、出力ポートにしてシリアル信号を送り出します。

・IFオフセット機能付の周波数カウンターですが、IFオフセット機能を使うには、プログラムを書き直す必要があります。asmコードのコメント欄を読めば、どこを変更すればよいかご理解いただけると思います。
・ゲート時間は、0.2sec としています。

●CWサウンド 周波数カウンター

・上述のPIC16F819LED表示器に SER,ACK,GNDの3線を接続すれば、9桁表示の周波数カウンターになりますが、回路図左上のように、圧電スピーカの接続により、100kHz台〜100Hz台の4桁をモールスコードで送出する CWサウンド・周波数カウンターとなります。
・PICプログラムは、LED表示器用と共通ですが、GP3(ACK)を GP0から1S1588を経由して、電源投入時プルアップする回路を追加すると、CWサウンドモードに分岐するようプログラムされています。

・周波数カウンター検出部 PIC12F629プログラム済みのものをご入用の方は、以下ページのOPTIONをご覧ください。
◇PICの頒布基板付

●GP0〜SER端子間のLEDの機能

・GP0を入力ポートとして、TD7104FのピンN1の H/Lを検知するときは、SERポートは、まだシリアル信号の送り出し準備が揃っているわけではありませんので、Lでなければなりません。そのとき、TD7104FのピンN1,N2は、H(+4.6V)となっているので、その影響により、SERポートがHとならないようにしなければなりません(16F819LED表示器がSERポートのH>2.82V /L<1.69V を監視しているので)。それをアイソレートさせるのが、GP0〜SER端子間のLEDです。

・LEDの順方向電圧1.7Vを利用しています。同時にLEDの点灯が、シリアル信号送り出しのモニターにもなっています。
・設計的には、シリアル信号送り出し時にSERポート電圧=4.0V以上(カタログ値H)を確保するために、LEDの順方向電圧=<1.0Vであることが理想的ですが、そのようなLEDはありません。LEDの点灯モニター機能を必要としないならば、1S1588のような汎用シリコンDiを 2本直列にして順方向降下電圧を1.0Vにするのが、理想的です。
・回路図中の GP0;input時の各部電圧説明図 を参照ください。

● プログラムソース

プログラムソースは、マウス右クリックで「対象をファイルに保存」を選んで、ダウンロード。
 ◇ダウンロードPIC12F629 mv29FC.asm & Hex

asmコードは、MPLABでアセンブルできます。IFオフセット機能を使うには、ユーザにて プログラムの書き換えが必要ですが、asm内のコメントを参考に変更してください。

・@回路図、左上にあるように GP3(ACK)を GP0から1S1588を経由して、電源投入時プルアップする回路を追加すると、 CWサウンドモードとなる。タクトSWを推すたびにCWコードで周波数4桁を打ち出します。(100kHz台〜100Hz台の4桁、例えば、14,321,765Hzのときは、321.7とCWコードを送出します。)

・A同様に GP3(ACK)を 電源投入時に 1kΩで B+5Vにプルアップすると、IFオフセットプログラムを無視して、普通のカウンターモードに入る。当然ながら、電源投入時の0.1秒くらいのみで 以降は1kΩを外すような回路(タクトSW等)にしておかなければ、9桁LED表示器に正常な表示はできない。@は、1S1588を経由したときのプルアップのみ、Aは1S1588を L にした以降もHであれば、Aのモードに入るような分岐プログラムにしている。
◇asmプログラムの書き換え要領


・CWサウンドモードでの CWスピードは、約10WPM(Speed=120)としていますが、Speedを60に書き直すと 20WPMとなります。

● カウンター感度

入力RFの感度は、 TD7104Fの特性によるところが大ですが、SGからの実入力信号で実測したデータを示します。
@ 入力50Ω終端、アンプ(2SK241+2C1906)とPIC16F84Aの組み合わせ例(その1);での実測値
A入力50Ω終端、TD7104FとPIC12F629の組み合わせ例;(その2);での実測値
・赤色が、TD7104F 分周比1:1 の場合。100kHz〜39MHzでカウントします(TRのC電圧を2.4Vに調整で)。
。。黄色がTD7104F 分周比1:8 の場合。20MHz〜320MHzでカウントします。

なお、入力がない場合、TD7104Fは軽く発振し ランダムな数値を示していますが、入力があるとそれにロックしてその信号周波数を示します。

 

・・3MHz〜15MHzでは、-20dBm (電圧で20mVrms)の入力でカウントします。

・TD7104Fは、カタログ表記では、50MHz以上で保証されている、VHFを得意とする分周用ですので 50MHz〜320MHzまでほぼ一定で 入力-20dBm以上でカウントしますが、低い周波数の感度は下がります。100kHz以下ではカウント誤差が多くなります。

一方、@アンプ(2SK241+2C1906)では、1kHzもカウントします。PICのプログラムでの低域の制限はないので、アンプ回路を工夫すれば、1Hzでも測定できます。

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