周波数カウンター追試レポート7N4MIS



Up-dated 2004.1.16
7N4MIS/宇佐美さんの製作記です。

7Seg-LED周波数カウンタ

1/6wの抵抗と1/4wの抵抗が混在です。
抵抗の足がもやしのように伸びて ちょっとみっともなかったかも。。。
10MHzの信号は青い線で上をぐるっと配線しました。
2004年1月






こちらは同じ構成のLCD版のほうをつくりました。SWは壊れたビデオからのジャンクを利用しました。
TCXOからの信号線のスパコンと10KΩ分圧がいまいちで最初は全然うんともすんとも言わずに悩みました。機能単位に実装していったら、UHFのプリスケーラが乗っかるスペースが無くなってしまいました。でもここまでの機能で今の私には取りあえず充分すぎる機能です。


●きっかけ

CQ誌2001年6月号に貝原さんが発表された自作機器調整ツールですが、周波数カウンタを 実は3年越しでの製作をはじめました。
3年前に無線の免許(4アマ)を取得し、工作をぼちぼちと取り組んでいるなかで CQ誌でこの記事に出会い 計測器などを持ち合わせていなかった自分は「これだ!」と思いました。

なかでも、周波数カウンタをどうしても欲しくて(買えばいいのですが)この記事を読んで 近所のJunk屋さんやサトー電気、秋葉原を散策し、記事のパーツを集めました。
(秋月の周波数カウンタにも取り組みましたが、技術の未熟さゆえプリスケーラ基板を壊し、
当時としては根性なく、投げ出してしまいました。)

当時は、エッチングなどをしたこともなく、まずは、基板製作と簡単な回路からと エッチングしてみたりと底抜け脱線をはじめました。
(何をするも全くのはじめてだらけで 応用の「お」の字もありませんでしたが、丁寧に時間をかければ、自分にもできると信じて 紆余曲折を経ながらここにいたりました。)
・基板製作(エッチング)の練習をはじめ
・いろいろと簡単な回路を作って横道にそれながら
・PICのライタを作って
・やっと3年越しで工作がはじまった といった感じです。

そもそも、この題材からPICをはじめたというのは、貝原さんの前提と全く違うかもしれないのですが、そこは初心者ということで多めにみてください。。 さて、実際の工作のほうですが、デジタルなんで一発動作とも思いましたが、世の中簡単なんてことはないですね。
やっと動作確認が行えました。

ここからは、工作歴4年目にはいった初心者が思った感想です。
そもそもそんな初心者からの感想など不要かもしれませんが、メモしたことなど感想を書かせて頂きます。

●7Seg基板製作で思ったこと

-- 結構しんどかったです。--

・実際に作ってみるとパターンが細くて驚きました。
・穴開けを0.8mのドリル歯で行いましたが工作技術が未熟でした。
(もっと細いドリルでもよかったようですが持ち合わせがありませんでした)
この辺の工作は、道具がそろわないと難しいですね。
ピンバイスとドリル歯だけで根性入れるのも ルータがある現在だとかなり楽でして 道具の便利さを実感しました。

・11本のジャンパ線について
 1.CQ誌やPCBEで確認しましたがP1,Eの配線がわかりにくかったです。
 2.撚線の工作は難しいですね。接着材とかでつけるのがよいのでしょうか?
 3.他C,Bの線をつなぐのがわからず、しばらく気がつきませんでした。
 4.実際に撚線でつなぐのは、作業が細かくてはんだごてより細いパターンと
 5.ハンダより細い撚線をつなぐのにはまだまだ修行が必要そうです。
時間をかけてなんとか実装できたような感じでした。(不器用なもので。。。汗)
撚線で一本の穴に入れたあと錫メッキ線やビニール線で基板から、延長すると思うのですが、ハンダ付けをし直す時に撚線が切れて 作業のやり直しにしびれました。(笑)
撚線と延長する線の穴は別にしておけばよさそうですが、そうすると基板が大きくなってコンセプトからはずれていまいちですよね。
小さく作ったモノに大変憧れるのですが、やはりそういうものには、技術が伴うのが常なのに、なめてかかって、だいぶ痛い目に遭いました。

ダイナミック点灯の方法も理解できて この基板の製作を通して 大変いろいろなことが勉強ができました。

●本体の基板について思ったこと

・基板の仕上がり
3回挑戦して1回目は大失敗。 プリンタフィルムを使用してチビライトを購入して成功しました。この時点で後にひけない投資でした。

プリンタフィルムにPCBEで焼き付けましたが、パターンが近接している部分などは、実際に実装するときにカットを行うことになりました。
仕上がりがいまいちだったようです。
経験がなかったので、カットしてよいのか、はたして正しいのかPCBEの回路図を眺めながらちょっと迷いました。
CQ誌の記事のパターンからだと判定が難しかったです。
基板に関しては、市販のキットしか経験が無かったのと 感光基板でのエッチングも経験が少ないので、大変よい経験になりました。


・パターンカット
発振モジュールからPICへのクロック供給する部分が、基板自体が水晶を使う場合とモジュールを使う場合とで パターンが利用できるところなど、大変感心させられたところなのですが、
実際にモジュールを乗せるとOSC2への波線(PCBEのデータ上)が、何を意味するのか最初よくわからずにおりました。
加えて、この部分のパターンが、GNDにくっついていて(気がつかなかったですが)、カットすることを忘れており、だいぶ悩みました。。

・パターンについて
グランドパターンがきれいだなぁと思いました。
PCBEなどで考えて作業に費やされた時間は、部品や配置で考えるところなど 結果として拝見する私にとっては、自分で設計することに あこがれる私にとっては、いろいろと勉強することが多く、先がながいものだなぁとため息がでますが、そういうものにふれることにより、自分なりの課題が明らかになりました。

・ハンダつけについて
私のはんだごては30wのgootです。
コテ先も標準品で、ハンダは1mmでした。
コテ先が太いものそうでしたが、だいぶ7SEG基板同様に難儀しました。
小さいものへの取り付けにはそれなりの道具をそろえると便利そうですね。
近所のOMから教わった針金(銅製)巻き付け方式も 試しましたがコテの温度調整(コンセント抜き差し)のいい加減さでいまいちでした。

●実際の製作作業経緯

デジタル回路で部品点数も多くないのだからと侮っていましたが、最初は全く動かずどうしたものかと大変悩みました。
まず、動かないというのも、全くちらりとも7Segが点灯しません。
・基板
・部品
・いもハン・ブリッジ
・クロック
・電圧
デバッグも見直すと出てくる出てくる。
普段1/4wの抵抗を利用していますが、1/6wものを指定通り調達していましたが、220Ωの抵抗を誤って220KΩを調達していました。
赤赤でその下をみていなかったので、誤りになかなか気がつかなかったです。

PICのピンからは電流が流れているのですが、「あれあれ?なんで?」
気がついた時は、自分が赤くなりました。
無事点灯と思いきや、7SegのC,Bがつきません。
これで先ほど書いた11本のジャンパ線以外の結線に 気がつきました。点灯するわけないですよね。
また、LED基板をはずしている最中に埋め込んだ撚線がきれて4回ほどとったり付けたりで ちょっとしびれましたが無事なんとか点灯しました。
経験が少ない私の技術レベルで行う場合は、もっと注意深く取り組むのが必要だったようです。


だいぶ汚いです。(汗)
この部分は、ごらんのように、何度と無く作業をしましたので実際の組み込み時には、別基板に再実装を行う予定です。
細いハンダを手に入れてからですけど。。



次に、点灯した後の動作確認ですが、最初は、DIP-SWを取り付けなかったので、動作しているのかしていないのかわかりませんでした。

なんだか数えているようないないような。。。
H/LのSWもK/MのSWもつけてなかったのでなんだかさっぱり。
8PinのDP-SWを取り付ける焼いた基板に抵抗を乗せ、写真のように実装を行いました。


こんな感じになりました。
だいぶ汚いです。
自分には細かいパターンなので普段よりコテの温度を維持する作業(コンセント抜き)をよく忘れました。


まず、K/Mの表示SWで最終桁の確認が行えました。
次に、RB3のグランドでOFF--の表示。
動作しているようないないような。

クラニシのBR-200で信号を近づけてみますが、カウントしていないようです。

2mのハンディ機で信号を出してみます。
5w入れて近づけて電波だすと[OFF.--]

強すぎたか?0.5wにして電波だしてもウンともスンとも。。
(このとき入力端子から線などを垂らしていませんでした)

ちょっと時間をおいて再度実験。
レベルが低いのかと思って 2SC1906のNBF?抵抗(27K->33K)を取り替えて、そのポイントに直接BR-200の信号を直接入れてみると 見事にカウント。
結局、なんだ動作してたのか。といった感じでした。
TD7104P側にも直接信号入力してみると、ちらちらしている表示でしたが、安定してそれなりに表示します。
BR-200自体の発振が、いい加減なものですが、無事カウントに成功していることが判明しました。


170MHz近辺を数えた状態です。
KHz表示がちらつくのは、BR-200の問題か信号のレベルが低いのか2SC1906の問題なのかわかりませんが表示が止まるときもあります。


見にくい写真ですが数えております。

ここに至るまで本格的周波数カウンタ(LCD版)も別立てで 作っておりました。

同等の回路を試作してみてなるほどと思ったわけですが、自分の技術の未熟さを省みず、設計を疑ったりなどした自分に反省のことしきりです。
(初心者&素人ということでどうぞお許し下さい。)
2SC1906のNBF的な抵抗でしょうか?
HPを拝見しますと、
 本格的周波数カウンターでは100k(2SK241),47k(TD7104)
 周波数カウンター2001.05.28 Rev11.09 では、27k(TD7104)
 ドットLED PD4435使用周波数カウンターでは、47k(TD7104)
 となっておりますが、TD7104との間のはアンプ(2SC1906)の該当部の抵抗は、47kΩ位がよろしいのでしょうか?
一応手持ちの33Kをつけた状態でカウントしてるようです。

LCD版のほうですが、
「TD7104PのN1,N2とB+をつないでいる470kΩは、100kΩの方が良い。
Rb.2のOpen時のHが確保されないことがあるので。 」
というところですが、470kΩで動作しております。

おみごと

まだ、私は、まだまだ、勉強することが、てんこ盛りです。この回路でわからなかった点などじっくりと勉強していきたいと思います。
すばらしいカウンタをありがとうございます。
de 7n4mis/宇佐美



●プログラムについて

=反省文=
そもそもPICに取り組むのにPICの勉強しないで、取り組もうとするのが最大の反省点。
ICですから、データシート眺めてから取り組むもので
PICのPの字も知らずにハンダつけだけでという
根性がいけなかったです。すいません。

HPに書かれているCWエレキーから 取り組めばよかったと思いましたが、興味なくクリックもしませんでした。
-感想-
IC-Progというソフトで自作したシリアルライタで焼き付けを行っておりますが、うまく動作しております。
シリアルのライタは、CQ誌の2001年6月号で紹介されたライタを製作しました。

当初、ハードソフトの切り分けもままならずで(paでアセンブルしたのがちゃんと焼けているのか? )
ということでソフトデバック方法も視野に入れるかとMPASMをダウンロードして試してみました。

そもそもコンパイラの互換で結構書き方が違うことが、この時に、判明しましたが(当たり前でしたが)
帝Ver3.0という逆アセンブラで逆アセンブルして MPASMに食べさせるコードをはかせてみたりしました。


MPASMに食べさせるように、PA用に書かれた貝原さんの ソースを帝Ver3.0ではかせたところ、命令的には 主に以下の部分の命令の書き直しで済みそうです。
 ・変数定義(ds)
 ・mov命令
(PICの問題で逆アセンブラをかけた場合のページ切換部分は、手直しが必須です。)

でここまでやってしまうとPICの中身の勉強も必要であることに気がつき、ということで
ちょっとPICについて脱線することにしました。

貝原さんのソースは、きれいで読みやすいです。
PAのわかりやすい書き方の命令の使い方など MPASMに食わせようなど考える馬鹿者にとっても
ds,mov命令がわかれば、コメントも多く、大変読みやすいと思います。
ただ、PAの命令動作がよくわからずにとまどうことが、多かったのも事実でした。
そういった意味でも秋月のライタを購入すべきですね。
一つこの変な脱線のなかでわかったことなのですが、予約語のような変数定義は、よくないように思いました。
(if ,ifdef,decとか)
最新のPAコンパイラのバージョンではエラーが出ます。
decなどは、サンプルをコンパイルしてもエラーが出ませんが、サンプルでは、プログラム命令中には書かれてませんので出ないようです。
貝原さんのソースでは、直接参照している部分(mov命令)で出力されてしまいます。

この文書を書いている現在、秋月のライタは未購入です。

PAは、Internetをさまよって、探し出しました。
最新のpa.exeは、
作成者のM.Ochiai氏が以下で公開されていました。 (『TriState』社のホームページ http://www.tristate.ne.jp/
「PICNIC のページ」の中の「PICNICのひろば」にある「ひろばの入り口」から入手しました。)

よけいなことですが、折角試しましたので レポートさせていただきました。

●作品の魅力について

この周波数カウンタは部品点数も少なく、とっても小型で追試ならず、なんとしても、自分で作ってみたくなると思う作品だと思います。
私のような初心者は、部品点数が少なければ、秋月の周波数カウンタの経験から、トラブルも少なく簡単にできるからよいと思いがちですが、やはり、準備運動は、必要でした。

なんといっても、この作品は、まさにシンプルなハードをソフトウェアで構成している点が、取り組んでいるうちに当初思っていた以上に大変魅力的です。
貝原さんの他の作品も私にはとっても魅力的なものばかりです。
この周波数カウンタは、アンテナ調整器のための 発振周波数を読むための組み込みに 使いたいと思っております。

まだ、VFOも作ったことのない初心者なのですが、VFO周波数安定化用FLLにとっても興味があります。
。 継続して近い将来取り組みたいと思いながら、これからも、工作を楽しんでいきたいと思っております。
すばらしい作品の公開ありがとうございます。
これからも楽しい作品の公開を楽しみにしております。
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de 7n4mis

週末をつかって、2台目を製作されたそうです。







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返信
2SC1906のベースのバイアス抵抗は、意識的に変えているわけではありませんが、気分によって、47kにしたり27kにしたりしてしまったようです。
実は、この抵抗の調整は大事で、これによってカウンターの上限周波数が、決まります。
適当にやると、カウントしないか、しても10MHzどまり。
根気よく調整すると、PIC単体で50MHzまでカウントします。
PICの HとLのしきいちは、1.25Vです。これをうまく またがせるように信号を入れてやるのが、こつです。
経験では、直流テスタで2SC1906のCの電圧が2.2-2.4Vになるときが一番良いようで す。
本来は、このベース抵抗は、22kΩ+50k半固定VRとすべきでしょう。
de JK1XKP

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返信
追記させていただくと、7SEGとLCDと2つ作りましたが、LCD(作ったのは簡易型2です)のほうが、
結果ですが、気軽に作れました。
作品自体もゲートタイムも換えられますし、上記のPICの入力の閾値とTCXOの分圧とその部分のバイパスコンデンサの入れ方の注意で 大きさをこだわらなければ、私の技術・工作レベルでは、充分すぎるほど 実用的なもので工作時のトラブルも少ないように思いました。

ソフトの中身を見るまで74AC151の処理と電圧計測部分のところがうまく迂回されるのかドキドキしてましたが。。。。
まずは、ご返信のお礼まで
de 7n4mis

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