mV・mW計



UP dated 2005.3.21

●mV・mW計

CQ誌2005年4月号p.78のmV・mW計(PIC16F84A)のプログラムダウンロードサイトです。
自作トランシーバの製作・調整には、mV計、mW計が不可欠です。
最近では、低ドリフト・高性能のOPアンプが安価で購入できますので、それとPICを組み合わせて、アンメータ、LCD数字の両表示式で製作しました。

また、ケースの中は余裕がありましたのでSSBジェネレータの調整に必要な2トーンジェネレータ(AF信号)を組み込みました。
SSBジェンネレータの出力RF電圧を観測しながら、増減できるAF信号により、直線性を測定できます。

下の写真左は、10.17MHzのX'talの2SC945のピアースB-E発振回路出力を測定中です。
28.8mWを示しています。
写真右は、ケース内部です。



仕様
・電圧レンジ 10、100、500mV、1、10、50V
・電力レンジ0.001mW〜10W  (-49.9dBm〜+40dBm)
・2トーン 500Hz、2100Hz
・ケース  リードPS4(190Wx85Hx150D)
  (同寸法品テイシンTE-317)

●回路図Circuit




●電圧測定回路部分

PICでの測定原理図を左に示します。
RA2に接続している C=0.068μFとR=150kΩでの時定数が電圧に比例する原理を使っています。

LM358のOPアンプはコンパレータになっています。
RA2を出力ポートにしてLにするとCの電荷は放電され、端子電圧は 0Vになります。
次にRA2を入力ポートに切替えると高インピーダンスになり、CはRより流れこむ電流により充電を始め、電圧は時間とともに徐々に上昇して、LM358のピン3(+)の電圧がピン2(-)の電圧を超えた瞬間にピン1が+5Vに振り切れますので、それをPICのRA3で検知しています。

RとCの積が同じであれば、ほぼ同じ時定数になりますので、0.1μF+100kΩの組み合わせでも同じ結果が得られます。



抵抗を流れる電流は、オームの法則により、その両端電圧に比例します。
すると上の回路では、0.068μFに充電を開始した瞬間の抵抗の両端電圧は5Vですが、0.068μFが徐々に充電して電圧が上がってくると 逆に抵抗の両端電圧は下がってしまいます。
もし0.068μFの充電電圧が2.5Vになった時を考えると 150kΩの両端電圧は2.5Vになってしまい、これは充電開始の初期電圧5Vの半分になってしまい流れる電流も半分になってしまいます。これがLCDに表示される電圧誤差の原因です。

下の左図は、抵抗150kΩの代わりに FET 2SK241定電流回路を使った回路のデータです。

FETは、その特性によりソース・ゲート間に抵抗を接続すると、定電流回路になります。
97kΩを接続したときに、ΔVが、3〜5Vに変化しても 流れる電流は、15μAで一定です。

下の右のグラフは 200kΩ抵抗と FET(2SK241)の定電流回路の表示値の差です。
FET(2SK241)の場合は、黒線で示され、ほぼ直線になっていますが、抵抗の場合は、真値1000mVの時の 表示値は890mVで10%の誤差があります。

●プログラムソース

PIC16F84Aのプログラムのダウンロードは、こちら
マウス右クリックで「対象をファイルに保存」を選んで、ダウンロード。
 秋月の”AKI-PICプログラマーキット”でアセンブリー、焼き付けをします。

 ◇ダウンロード mW.asm & MW.hex 自己解凍.EXE


●ユニバーサル基板 裏面配線&表部品配置データソース

基板パターン PS1.pcb は、PCBEソフト(CQ誌99年6月号、2000年6月号、2002年4月号付録CD-ROM)を使っています。
CD-ROMをお持ちでない方の◇PCBEソフトダウンロードサイト

自己解凍後、PCBEソフトをインストールするフォルダ C:\pcbe を作成し、exeファイルを解凍します。
PCBEソフトの「ファイル」−「版下印刷」で裏面プリントパターンを印刷できます。
レイヤーを1以外選んで、「版下印刷」すると、表面部品図を印刷できます。

 ◇基板パターン mW.pcbのダウンロード自己解凍.EXE(80kB)

●ケース /テイシンTE-317(190Wx85Hx150D)の 前面パネルのデータソース

 ◇前面パネルパターン P_PS_mW_SGpanel.pcb のダウンロード自己解凍.EXE(30kB)


◇ホームページ インデックスへ戻る