第5回公衆衛生全国交流集会に参加して

 

 小雪模様の京都で3月6日7日と自治労連主催の保健所、公衆衛生関係者が集う全国集会に参加してきましたので、その報告をします。

 初日のシンポジウム、フロアー発言で、鳥インフルエンザ対策の真最中にある京都府職労の副委員長で、獣医師でもあり保健所の監視員だった多田さんから、特別報告がありました。

 「毎日、200名以上の府の職員(一般職、保健所の職員を問わず職場割り当てで参加)が25万羽を越える鶏の処理に当たっている。20代から40代の職員が対象と言われているが、職場によっては50代も動員されている。防護服を着るのも大変だが、狭い鶏舎の中での作業と、最初に入った職員は元気な鶏に突っつかれながらの袋詰、次には死後硬直で固まったままの鶏をゲージから出すのに苦労して、最近では腐敗が始まって皮が剥けるような状態で、防御していても腐敗臭に悩まされながらの作業となっている。作業中や作業終了後あびるほどの消毒薬をかけられており、職員の健康が心配だ。作業に入る人はタミフルを毎日飲まされている。組合としては職員の健康管理を徹底すること等を中心に当局と交渉してきた。」などと報告されました。これについてシンポジストの開業医から、「タミフルは予防薬ではなく、感染初期に一定の効果があるといわれているが副作用などが良く分かっていない薬を飲まされている。壮大な人体実験ではないか」との意見が出されました。

集会全体のテーマは、「住民主体の保健所・市町村保健センター地域協同で、健康危機に対処し健康・安心の地域づくりを」として住民とともに健康問題を話し合い、住民の健康のために、保健所や市町村の活動をいかに活発にするのかということでした。

2日目は分科会でした。私は「食と環の安全確保に取組む」という分科会に参加し、レポートにある墨田区の取組みを紹介するとともに、全国の食品衛生監視員や環境衛生監視員と交流してきました。食品の安全問題では、新しい法律の枠組みのなかでどのように食の安全を守っていくのか、生協出身の藤永のぶよ氏を助言者にして議論しました。助言者からは、食品の安全について行政・保健所がしっかりとした取組みをしているか、住民の声が届いているのかなど、かなり厳しいを指摘がなされました。

集会は2日間で100名を超える参加があり、厳しい情勢を反映した緊張感のある集会となりました。(04.03.8記)
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