コミックマーケット60夏の陣

2日目(漫画FC・アニメ・その他)

同ページ内だけどインデックス

行動記録  …会場での行動、自分の考え、そして受信してしまった電波。
購入書籍  …2日目に入手した本のリスト。発行者ホームページにも行けます。
今回の面白コスプレ  …2日間でみかけた素敵なコスプレ。
まとめ  …適当な言葉で総評を。

1日目も読んでみる
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行動記録

07時07分48秒 起床

今日の“ズームイン!朝”には特筆すべきことはありません。朝起きてご飯を食べて仕度してストレッチしてシャワーを浴びて歯を磨いて着替えて電車の時間を確認して卵を立てて縦横に敷き詰めてアフリカ象を支え損なって卵焼きを20人分作って出発です。

少し心配になったのは『所々雨が降るかもしれません』とのたまった天気予報。雨が降ったらそりゃあもう大変な事になりますよ、狂暴化して一気に数が増えて新・種・誕・生しちゃいますからね。まあどれだけ増えても最後は電撃で一層しますよ、新種が生まれようとグレムリンは所詮グレムリン。

08時47分39秒 乗車

いつもコミケ当日に電車に乗ると、『この中で何人が自分と同じ目的で電車に乗っているんだろう…』って思うんですが、基本的にそう簡単に判別出来るものではありません。判り易いオタクのイメージとして一般的にあるのは、男性はデブでメガネに半端なロン毛、女性は…良く判らないんですけど、何も載せてない台車を持っている女性はさすがにストライクです。

こういう時にマイナス思考になると、『こいつコミケに行くんだな』って自分を見た皆が思ってるような気がしてくるから不思議です。逆にプラス思考になると『あのオシャレさんは朝早く山奥の家を出て原宿を目指してるんだ』って思えてくるから不思議です。電波を受信出来る状態になると『電車じゃなくて地面が高速で動いていたらガリレオもビックリだろうな』とか、『ハズレの吊り輪を掴んでしまうと世界ふしぎ発見!の人形みたいになるんだろうな』とか、『左前の赤ん坊は翼のあるネコの夢を見たことがあるんだ』とか思えてくるから不思議です。っていうか書いている今現在思えているから不思議です。

10時24分28秒 東京駅

JR中央線のホームを降りて東京駅。次に向かうは東京駅内の京葉線ホーム。それなりに歩きの速さに自信を持っている自分で約10分、ゆっくり歩けば軽く15分はかかる距離…山手線西日暮里とか中央線代々木駅の存在価値について良く言われますけど、この東京駅における京葉線の存在もある意味凄いですよ。各あるJRの路線の中で京葉線だけイジメられているみたいですからね。

とはいえ様々な人が往来する駅を長々と歩けば、幾つか面白いことに出会うことがあります。特に東京駅は地方とのパイプだったりするんで、夏休み時期は色んな子供の珍妙行動やシルバー団体の手際の良さが垣間見ることが出来ます。組まれた4−4−2のフォーメーションを少しも崩すこと無く、東海道新幹線の改札口に迫るお爺さんお婆さん…見たい!是非一度見てみたい!

とまあ電波はひとまず置いて、今回見て驚いたのは京葉線までの通路を滑って行く人です。一歩二歩でスピードに乗ってそのまま滑って行くんですよ、顔だけ前を向いて身体は進行方向と平行、足をそろえてそのままスーっと。多分靴に秘密があると思うんですよ、ドラゴンクエスト4にあったじゃないですか『そらとぶくつ』が。だからその人は『とうきょうえきけいようせんのつうろで じょそうをすこしつければすべるくつ』を履いていたに決まってますよ、村の東にあるダンジョンの宝箱に入ってるアレを。入手して早速履くといきなり滑って壁に激突、そりゃまあ東京駅じゃありませんからね。

10時47分18秒 国際展示場駅着

ほとんど昨日と同じタイムスケジュールで国際展示場駅に到着、ただひとつ違ったのは空模様。今にも降りそうでは無いけれど、絶対に降らないとは言いきれない…という半端な雲が彼方に見えてました。さすがに少々不安になったとはいえ、ここまできたらとりあえず前進あるのみ。

そりゃあ雨が降ったら大変な事になりますよ。雨で濡れた人々が次々と会場に入り、混雑する中で摩擦熱によって水分が急速に蒸発、水蒸気は上昇気流を生み出して…何と今度はツイスター。グレムリンはそれなりに記憶に残っているかもしれませんけど、ツイスターはかなり微妙な位置にありますね、反省。映画の基本的なストーリーは「アメリカは竜巻が多い」、「竜巻の発生を予測する人がいる」、「でも自然の力は強大で人間の予測を超える」、「なんとか助かって最後はキス」…あまりに適当ですけどこんな感じです。寝ていた僕が言うんですから間違いありません。

でもハリウッド映画の判りやすさってある意味芸術的、ツイスターっていうタイトルと竜巻が荒れ狂う予告編を見ればもう十分ですから。そう考えると少しは客の期待を裏切ってもバチは当たらないと思うんですよ。何故か半端な関西弁を喋るメキシコ人に良く似た青森県人、マラカスは持っているけどリズム感がまるで無い自称音楽教師の2人が、伝説のツイストを踊ることで竜巻を生み、風力発電に取り組み始めた田舎の村に電灯が灯る…みたいな話にすれば少なくとも舞台になった村の村民は絶対見ますよ?

11時15分59秒 東駐車場にて待機

っていうかまだ会場に入ってません。『長々と珍文を書き連ねやがって…いい加減にしろこの野郎』という批判を真摯に受けとめて、ここからは真面目に書くことにします。1日目は待機開始から入場まで大体二十分くらいだったのに対し、今日は待機開始から入場まで45分…そう考えると1日目って本当に人、少ないんですねぇ…やっぱり漫画・アニメっていうジャンルの方がゲーム・芸能よりも人を惹きつけるのかもしれません。

いつ動き出すとも判らない行列の中で、目の前の会場に向かって進んで行く人々を見る。あれだけ人の列が続いているのにも関わらず、こちらの列は動く気配すら見せない…ふと空を見上げると、先程彼方の空に立ちこめていた雲が会場から反れていく。さすがです、会場に集まった人々の思念の集合体は大気の循環という自然の摂理すらも超越する…ってのは少々大袈裟ですけど。

そんなこんなで何かに感銘を受けたフリを誰かに見せるわけでもなく入場。

12時00分31秒 東館4〜6(アニメその他、少女・青年漫画)入場

東館に行こうか西館に行こうか少々迷ったんですけど、西館→委託スペースという順路を考えるとやはりまずは東館。西館→東館だと委託スペースに行く際に結局西館を通るんですよね。人が沢山いるから熱くて疲れる…っていうのもありますけど、同じ道を2回通ると天井からワイヤーで吊るされた中忍試験審判に怒られますし。怒られたくなかったら審判の目をかいくぐるか頭に便所スリッパを乗せるか…そりゃあ東館から行きますよ。

12時06分30秒

まずは一昨年の冬コミで売り切れだった、『アニメ監督・脚本家 格付け2000』の新刊を求め至好回路へ…今回はまだ早い時間だったからか、アニメ監督・脚本家 格付け2001を颯爽と入手する事に成功。一昨年は色々周って1番最後に行ったんですけど、すでに完売していて見本とコピーしか残って無かったんですよ。そういう意味では過去の教訓をしっかりと活かしてますね、レポート付けておいて良かった…と思える数少ない瞬間。

この辺りは評論を初めとしてアニメ全体を取り扱っているジャンルなので、辺りを少々見まわすと面白そうな本が。そんなわけで東京動画大学魁!男塾検定試験『漢検』3級対策問題集を購入、ここには他にもドラゴンクエスト1・2・3を元にした問題集などがありました。

具体的にどういうものかは凄く表現しにくいんですけど、こういう目の付け所が素敵な本がもう大好きなんですよ。『何で漢塾で漢字検定なんだ』とか『何のための問題なんだ』っていう疑問をすっ飛ばして、『問題だけでは問題集として不足だ、受験案内や勉強の心構えも載せておこう』という思考に至っている所なんてもう素敵すぎます。勿論Q&Aにはちゃんと『AO入試って何ですか?』って書いてありますからね(笑)

僕がマンガ系の同人誌をあんまり買わないせいかもしれませんけど、絵よりも文字本の方が独自の世界を突っ走ってることが多いんですよ。確かに同人誌の基本は絵だと思うんですけど、情報量や趣向の凝らし方においては極まった文字本の方が絶対上だと思います。そういう意味で凄かったのがどうかんやまきかくの文字本詳説?おジャ魔女どれみ。売り子さんは『文字だらけの本ですけど…』って言ってましたけど、読んでみるともう本当に100ページ近く文字だらけ。いたく感銘を受け即購入。

12時14分25秒

というわけで文字本の多いスペースをかなりの満足感で後にする。あとはマイナーアニメに情熱を注ぎ込んでいる人々が作った本を眺めながら歩くことに。もはや海のトリトンやバビル2世をリアルタイムで見ていて、今もなおその熱が残っている人がこの会場にどれだけいるんでしょうか?または火の鳥「渡辺久信」編を自分で描き、一人悦に浸っていた手塚治虫&黄金時代の西武ファンは何人くらいいたんでしょうか?まあヤクルト時代または台湾プロ野球時代(って今なんですけど)でも別にいいんですけど。

…とはいえそこまで渡辺久信が好きならば、彼の野球人生全てをマンガにしている筈ですから、最初に火の鳥が出るのは間違い無く1996年のノーヒットノーランでしょうね。そしてヤクルトを経て台湾プロ野球に移り、そこで大活躍した時にもう一度火の鳥が…ってプロ野球ファンか渡辺久信ファンか火の鳥ファンにしか判らない話してもしょうがないんですけど。

そんなこんなで歩き回っていると塩こんぶプロジェクトぴんくぷりんせすコメットさん☆を発見、とりあえず18禁かどうかチェックして(笑)から購入。実を言うと2日目の最大の目的は、何を隠そうコメットさん☆本を探す事だったんです。夏コミの申し込みが確か2月(だったかな?)なので、4月放送開始のこの番組は当然ながらコミケのカタログに影も形も無く…事前にインターネットで得た情報を元に足で探し回るしかない、と。

しかし純粋なマンガを買ったのは本当に久し振り、いかにコメットさん☆に傾倒しているかが良く判りますね。このレポートを読めばすぐに判ると思いますけど…僕は文字本好きな自分に、『単純なキャラ萌えには走らないぞ…!』っていう馬鹿なプライドじみたものを持っています、間違い無く。わざわざ有明まで来ておいて、今更何を固持する必要があるのか良く判らないんですけど。

そりゃあ『俺には石斧もファイヤーボールも必要無い、スケボーだけでクリアするさ』ってのは高橋名人として、ある意味合っているけど一般的には間違ってますよ。すみません、高橋名人の冒険島を例に挙げたらそれだけで面白くなっちゃいました。まあこのレポートを読んでいる人は当然知ってますよ、高橋名人の弱点はナス、好きなフルーツはトマト、好きな県庁所在地は札幌ってことぐらい…とりあえず最初以外は嘘なので勘違いせぬ様。

12時44分36秒

色々なアニメ系の本を見まわしながら、週刊少年ジャンプ系スペースに突入。ここは基本的に女性達の独壇場なので、とりあえずどんなジャンルが人気なのか知りたい…くらいの気持ちで軽く見て回る事に。3日目など男性が集まる所に比べれば、それなりのコスプレ率は高いわ汗臭くは無いわ礼儀は正しいわで、見て回るだけなら楽の一言。ただしここの本を買うとなると、男一人で女性下着売り場に迷いこんだ時のような気まずさがあるので、結構きついとは思いますけど。

基本的にはワンピースや富樫系が最大手で、その他にはヒカルの碁やNARUTOとかテニスの王子様とか…細かく書いていくとキリが無いのでおおまかに。どれも格好よく綺麗な絵柄で実に素晴らしかったんですけど…何とその中に遊戯王が。瞬間…瞬間口元が少し緩んでいたかもしれませんが、決して周りの皆様には判らないように一人心の中で大笑いしてました。

ひとつ注意します。ここから先の文章は、一般的な遊戯王ファン…特に海馬瀬人ファンの方々には不快感を与えるかもしれません。こちらとしても人に不快感を与えるのは本意では無いので、自分の懐の広さに自信がある方だけお読みくださいませ。

…ここまでかなり回りくどい前置きをするのもなんですけど。でも『もしかしたら…』ってことがあるんですよ、今までもこのコミケレポートが何度か本人の目に触れてますし。そもそも僕の感覚では有り得ない事がコミケであったんですから、『海馬瀬人命!』っていう人が怒り狂ってホームページに攻撃を仕掛けてくる事も、絶対有り得ないとは言えないんですよ。もしかしたら3丁目の山中さんの長男はフランス人かもしれないんですよ、そう…確率はゼロでは無いんですよ。

だって海馬瀬人なんて、ここ数年で1番笑えるジャンプキャラじゃないですか。主人公武藤遊戯のライバルと言えば聞こえはいいかもしれませんけど、真剣勝負のラストで『もしお前が俺に勝つというなら、俺はここから飛び降りる』って自分の命で相手を脅迫するような人間ですよ?これほど面白いキャラが他のどのマンガにいるんですか?それで遊戯に勝ったところまではまだ認めたとしても、一足先に敵の親玉に勝負を挑んで颯爽と負けますからね。ああかっこいいぜ海馬瀬人!

意味が有りそうで実は全く無いまさに勢いだけの言動、無駄に大きなリアクション、いつでも本気モードな行動の極まりっぷりはもう無敵ですよ、ある意味。僕は彼を『史上最高の噛ませ犬』として、毎週毎週のジャンプを読むたびに自分内表彰を行なっているくらいです。ただこれだけは勘違いしないで欲しいんです、たとえ今このレポートを読んでいる貴方と視点は少々違っていたとしても、貴方と同じく僕も海馬君の大ファンなんです。違った愛の形なんですよ…って書くと違う方向に勘違いされそうだから止めます。

と、いうことで遊戯王についてかなりスパークしましたが…正直に白状します、僕は程度の差はあれど、これと似たような思いを抱えながらこの辺りを歩いてました。さすがに世紀末リーダー伝たけしは全く無かったので良かったんですけど。

13時03分00秒 東館1〜3(ジャンプ、少年漫画、コロコロ)入場

そんなわけで東館1〜3に入場し歩き回ると、女性の間で大人気というウワサの最遊記が。最遊記は昨今人気が高まり、今夏劇場版が公開されるんですけど…『劇場版は主人公達4人の過去がキーポイント』って…今更何を(笑)テレビシリーズだって、過去のトラウマと当時の話に30分どころか1ヶ月かけてたじゃないですか。そうこういっても僕は、過去に囚われ続ける後向きな展開、気合の入った虚勢の張り合い、突っ走ってる演出が大好きだったので結構見てたんですけどね。

ここまで来たら劇場版が猛烈にヒットしてランキング1位になって欲しいものです。ポケモンや宮崎アニメは社会的認知度も高いので1位になっても問題は無いんですけど、最遊記がランキング1位になった時に王様のブランチのメンバーがどんな表情をするのか…非常に楽しみです。特に『映画はオシャレな大人の愉しみよ』と言わんばかりにミニシアターを特集している、あの勘違いさんが。とはいえ宗教団体“幸福の科学”の映画『太陽の法』が、ランキング上位に残ってた時は完全無視してましたけど。

おそらく組織力による動員で勝ち取ったランキング上位だとはいえ、“幸福の科学”の中にもアニメをかなり判ってる人がいたと思うんですよ。なんといってもキャストに子安武人が入ってたんですから、確か。宗教がかった映画に子安、ハマり役というか何というか…他にも井上喜久子っていう渋さに、最近売出中の若手大本真基子をも起用する周到ぶり。もうキャスティング担当は楽しかったでしょうね、組織力・資金が十分過ぎるほどありますし。

とまあ映画話はどうでもいいです。最初は最遊記の話だったのに、いつの間にか太陽の法の話が面白くなっちゃってますから(笑)最遊記については僕が無理に語る事もありません、興味があれば劇場版に是非行って下さい。最後に宣伝を入れてフォローすれば大丈夫。

13時20分14秒

そんなわけでコロコロコミック系のスペースに辿り付くも…やはりここも最遊記と同じ空気が漂ってました。とはいえ本音を言えば羨ましいですよ、女性の方が色んなジャンルに取り組んでますから。結局、間違ってはいるけど正しい情熱を燃やせる人以外の男性は、ロリコンでも無い限り子供向けには戻ってきませんからね…まあ仕方が無いといえばそうなんですけど。

確かにZOIDSは男ばっかりでした。元々少年向け番組なんで、ある程度男比率が高まるのはしょうがないんですけど…後半なんか主人公よりも軍隊の人々が目立ってましたからね。僕も見てましたけど、ウルトラザウルスの大きさを見て子供の様に興奮し、野郎どもの渋い台詞回しに唸り、厚い信頼に裏打ちされた以心伝心ぶりに爽快感を感じてましたから。やっぱり駄目です、色気の入りこむ余地が全くありません(笑)

そもそもヒロインのフィーネが不思議少女で、もう一人の女性キャラの声に渡辺久美子使っているくらいですから、制作側としても女性キャラで押そうとは別段思ってなかったはずです。続編のZOIDS新世紀/0なんか頭の悪い展開をグレードアップさせたうえに、ヒロインの性格を最悪にしてギャグキャラに貶める始末…遊んでいるとしか思えません(笑)僕みたいなひねくれた人間にはそっちの方がいいんですけどね、たまらなく。

何だか色々非難を浴びせているみたいですけど、真面目な話僕はZOIDS大好きでした。初代の燃える展開も新世紀/0の頭の悪さも、近年稀に見る気合の入り方でしたから。スタッフが番組の中で遊び心をも表現できる環境さえ整っていれば、もう細かい事なんてどうでもいいんですよ。細かい理屈を『仕方が無い』っていう理由で切り捨てて、ただただ面白さを受信するモードに入れますから。

ここ数年で『仕方が無い』モードに入ったのは…伝説的な頭の悪さとテンションを誇った“はれときどきぶた”、ノリと勢いで突っ走った“メダロット”、頭の悪さとCGアクションで脳を麻痺させた“ZOIDS”ですね。まあこれはあくまで『仕方が無い』っていう評価基準です、この基準で評価できないアニメは山程ありますから…悪しからず。

13時42分00秒 西館(少女アニメ、小説系FC、サンライズ系アニメ)入場

東館を一通り回ったので次の目標を西館へと定め、ロケットエンジン装備ちくわにまたがって発車準備を整えるも、練り物特有の臭いが会場に漂いひんしゅく買う事限りなし。仕方なくちくわを諦め、イザという時の為に用意しておいたジェットエンジン装備ドーナツにまたがるも、『みんな汗だらけの中で揚げ物に乗るとは何事ぞ』という指摘を受け、結局の所大人しく歩くことに。ただ気になったことがひとつ、『エンジンにツッコミは無いのか』と。つまり『ターボエンジン装備フエラムネならいいのか』と。

回りくどい描写をしてますが、つまりは西館へ進む通路が物凄く混んでいただけです。ちなみにエンジンの名前は全てファンタジーゾーンからの抜粋なので、もう一つ乗り物を出すとしたらビックウィング装備トローチです。最初は真ん中に開いた穴に大きなエンジンを詰めこんで…っていう決まりだったんですけど、フエラムネやトローチの穴に詰めるのはさすがに無理ですね。ちくわとドーナツに関してはビッグサイズが有り得そうなので何ら問題はありません。

電波である程度バカをふりまいた所で真面目に進めます。僕は基本的に良く出来た子供アニメが大好きな人間ですから、“おジャ魔女どれみ”や“コメットさん☆”を扱っているこの辺はストライクゾーン、よって電波を混ぜることも無ければ激突スパークな文も書けないんです。

確かにオタクをターゲットにした作品もいいですよ、一般的には理解されない難しいテーマも扱えますし、ある程度の基礎知識を前提とした作品作りが出来ますからね。でも…やっぱり僕としては、子供をターゲットにした作品に素晴らしい才能を費やして欲しいんですよ。宮崎駿監督作品『千と千尋の神隠し』でも「10歳の女の子に見てもらいたい」って監督自身が言ってましたから。親子の絆や友達の美しさ…こういったテーマを語るには、やっぱり少女向けアニメが1番向いているんですよ。

『アニメは子供が見るもの』って言い切るつもりは全く無いんですけど、大人が『キムタクかっこいい』ってぬかしながら見るドラマよりも、子供時代に好きだったアニメの方が絶対に脳味噌の何処かに焼き付いていると思うんですよ。子供が歳をとって、いつか冷めた目線で世界を見るようになったとしても、子供の頃の思い出はきっと鮮やかに輝く…そんな気がしません?まあ、『ちくわにまたがる』だのほざいている人間がこんな話をしても、何ら説得力は無いんですけど。

はい、綺麗にまとめた所で少女向けアニメスペース行きまーす。少女アニメってのは“カードキャプターさくら”や“おジャ魔女どれみ”、“セーラームーン”といった、一般的には少女を対象とした作品を扱っているジャンルです。一般的には…とわざわざ断わっているのは、少女向けとはいっても対象である所の少女があんまりいないからなんですね。

オスの個体数が減少するとメスが性転換する一部の魚類でも無い限り、すべからく少女は女性に成長し、女性になると前述したようにジャンプ系や芸能にクラスチェンジしますから、実際ここにいるのは僕みたいな少女アニメ好きな男性が殆どだと。そんなわけでこのジャンルは男性向けPCや男性向けマンガに比べて、かなり市場が狭くなっております…まあ同じエロでもこっちは犯罪になりますからね。

また言い訳臭くなるんですけど、ハートフルなファミリー向けの作品を作るには少女アニメしかないと思うんですよ。基本的に少年はいい意味で頭が悪いので、裏庭の石を引っくり返して虫を探し続けてますし、少し頭が良くなっても中学校に入る頃にはもうエロ星人に支配されてますから。女性は女性である程度歳を取ればお洒落星人を崇拝したり、何だか鬱陶しい恋の話に無駄な時間を使うじゃないですか。宮崎駿氏も言葉こそ違えどこういうことを憂慮している筈です、間違い無く。

もう疲れたのでここからは適当に誤魔化します。きたまこと事務所すきすき!コメットさん☆を入手、STUDIO PIハモニカタイムズ☆Vol.1を入手。他ではあんまり見なかったんですけど、この辺りは結構“コメットさん☆”な感じが強くなってます。やっぱり“おジャ魔女どれみ”を見てる人は、すべからく“コメットさん☆”を見てるんでしょうね。同じ日曜朝の正統派子供向けアニメですし。

14時25分00秒 委託スペース着

とりあえず東・西館を回りきったので、ひとまず作戦完了。あとは昨年の冬コミで見掛けず、今回もカタログにその名を確認出来なかった“はれときどきぶた”サークル…『もしかしたら委託にあるかも…!』という微かな期待を抱き、委託スペースへ。

コスプレ広場によるのは面倒くさいので直通エレベーターを使い、委託スペースと企業スペースのある上の階層へ。普段は面白いコスプレを見る為にコスプレ広場に寄るんですけど…2日連続で人ゴミに揉まれるとさすがに疲れるんで(笑)でも悔しいといえば悔しいです、時々物凄いコスプレがいますからね。ちなみに僕がいう面白いコスプレっていうのは、キャラ選択の渋さやコスチュームのアイデアが極まっているものです。別に美人だとかカッコイイだとかは関係ありません。

去年までで1番凄かったのは…ドラゴンズのユニフォームを着て、ガニ股でバットを構えて…昼を過ぎると横浜のユニフォームに着替える…現在横浜ベイスターズの種田のコスプレですね。トレードの悲哀とコスプレイヤーの種田に対する愛情が痛いほど伝わってきて…恥ずかしながら人知れず泣きましたよ。って確かにトレードされたのは今年だから“嘘”って野球ファンには判るけど、野球判らない人にはどうしようもないんで…白状します、嘘です。

もし興味があれば全国放送の横浜×巨人戦、もしくはTVKの横浜戦を見てください。きっと『ああ、この人か』という共有感を味わえますから。でもこのレポートで横浜×巨人って書くと勘違いする人がいるかもしれませんね…さすがにそこまではフォローできませんけど。

結局めぼしい本は見つからず、委託スペースを後にする。でも相変わらずパソゲー企業スペースの混み方は異常。

14時35分00秒 終了

今回も行きに随分ページを割いたんで帰りは適当に。ただ、帰りの電車で同人誌らしき本を読んでいたおねえさんに対して一言。自分の中では、“購入した本を帰りの電車で読む”…のは人としてアウトだと思います。『コミケに行った時点でアウト』っていう人に取ってはどっちもどっちなんでしょうけど、あの空間は個人の趣味世界の集積体だと思うんですよ、僕の中では。

僕が自宅でホームページの更新をするのは僕の趣味の枠に入りますけど、真昼の街中で伊集院のラジオで大笑いするのは最早趣味ではなく迷惑に相違ありません。つまり公共の世界で個人の趣味主張を押し通すことをアウトとすれば、僕の中ではコミケは皆の自宅を1つにしたものですから、ある程度のことはOKになると。ただし帰りの電車はもう自宅じゃなくて公共の世界なので、そこでコミケの空気を引きずるのはルール違反すなわちアウトというわけです。だって浦安ネズミーランド帰りで疲れきった子供がいるんですよ?児童福祉法を考えれば…って少々大袈裟。

まあ表紙からしてエロ…もしくはそれ以上の本を読みませんから、男性に比べて女性はまだ素敵です。どう考えても『それは間違ってる』と言いたくなるような、絵の紙袋を持ってる人が結構いましたからね。しかもりんかい線や京葉線じゃなくて、そこから1時間近く移動した小田急線の車内で。

確かにコミケで大きな紙袋を渡せば皆使いますから、企業としても宣伝になるんでしょうけど…コミケ会場以外で使ったら人間性を疑われるようなデザインは…止めて下さい(笑)だって1日目の帰りに見たアニメイトの紙袋なんて『同人誌在中、家に帰るまでは絶対に死ねない』(うろ覚え)って書いてありましたから。

 


購入書籍

至好回路
 『アニメ監督・脚本家 格付け2001』

その名の通り、アニメに携わる監督や脚本家を様々な採点項目によってランク付けした本です。出来る限り公正にランク付けする為、ひと監督ひと脚本家あたり少なくとも3作は観ているというだけあって、監督・脚本家の主用作品暦のデータ本としても役立ちます。

こういう評論本においては『どこまで個人の主観を排除できるか』という問題が度々議論になりますが、僕の考えでは人間の行為から主観を排除することは出来ないと思います。逆にいえば個人の主観が入っていない評価って一体なんだろう…と。著者はその問題に対して可能な限り努力をしてますし、この採点基準は人によって様々なので統一を図るのも不可能だと思います。

要するに何においても完全を追求するのは不可能なので、皆いい意味での妥協をするわけです。それを踏まえておけば、如何にこの本が公正さを求める為に四苦八苦しているか良く判るはずです。こういった本を作るとなれば、誰よりも著者が自分の評価の公正さを気にしているわけですし。嫌いな相手を評価することがどれだけ難しいか…単純に好きな者を書き連ねていない所に、僕は最大限の賛辞を送りたいと思います。

ちなみに『この人こんな作品にも関わっていたのか』という見方も出来ます。例えば僕が“あずきちゃん”で脚本の巧さに感動した脚本家、雪室俊一氏。実はこの雪室氏が、僕が子供の頃『毎回ストーリーに起伏があってドラえもんより面白いじゃん』と思っていた、“キテレツ大百科”の脚本を8年間ほとんど一人で書き上げていた…と知った時の、僕の雪室氏に対する尊敬度の増加ぶりといったらもう。そりゃあビックリですよ。


東京動画大学
 『魁!男塾検定試験 「漢検」 3級対策問題集』

男塾をモチーフに漢字検定試験こと「漢検」の問題を作ってしまおう、という本。行動記録でも記述した通り、問題だけではなく試験申込用紙や受験Q&Aなど、受験対策の問題集としても抜かりが無い所が素敵です。


どうかんやまきかく
 『詳説?おジャ魔女どれみ』

今回一番感銘を受けた本。『無意味に詳しく解説した同人誌』というだけあって、各話解説・キャラ解説・用語解説…と100ページ近く文字だらけ。僕も今までアニメの色んな文字本を見てきましたけど、おそらくこの本の内容が一番濃いと思います。確かに学校や職場においては全く無意味ですが、人生が楽しくなるっていう点では非常に大きな価値があると思います。

『データ本なんて何が面白いの?』っていう人もいるでしょうけど、ビデオやDVDって買ったとしても見るのが少々面倒くさいと思うんですよ。でもこういう各話解説を少し見れば漠然とイメージが浮かぶじゃないですか。そのちょっとしたイメージを掘り出す為の記憶の目印として、僕はこういうデータ本を読むんです。このイメージが浮かんでくる感じが、何とも言えないほど素敵なんですよ。


塩こんぶプロジェクト
 『ぴんくぷりんせすコメットさん☆』1・2

コメットさん☆のマンガです。ちなみに健全。


きたまこと事務所
 すきすき!コメットさん☆

コメットさん☆のマンガです。ちなみに健全。


STUDIO PI
 ハモニカタイムズ☆Vol.1

コメットさん☆第1話〜第9話までのデータ本です。これも前述した通り記憶の目印。

 

コメットさん☆本については記述が少ないですけど…マンガについてはホームページを参照して頂ければよろしいかと。っていうか今までマンガの感想とか書いたことが殆ど無いからよう判りません(笑)


今回の面白コスプレ

ユートニウム博士 パワーパフガールズ

むっちゃ可愛い女の子を作るつもりが、ちょっとした手違い(正確には邪魔が入った)でスーパー幼稚園児×3を生み出してしまった四角い顔の博士。顔が四角いこと以外にあまり特徴が無いから難しいんじゃ…と思っていたら、着た白衣に幼稚園児×3のマスコット人形をつけるというナイスアイデア!人形が付いていれば確かにユートニウム博士です。


キタキタおやじ 魔方陣グルグル

はっきり言えば『何でキタキタおやじなの?』と。しかも上半身裸に腰みのですから、『簡単だから』っていう理由すら該当しないんですよ。一体何がそこまで彼をキタキタおやじに駆り立てるんでしょう?子供の頃に命を救われたとか、死んだ母親にそっくりだったとか?さすがにインパクトの強さではかなり上位にランクインしてますよ!


もょもと(ローレシアの王子) ドラゴンクエスト2

ドラクエ2の攻めダルマことローレシアの王子、名前は有名なパスワード『ゆうていみやおうきむこう…』からの引用です。ただこれも…幾ら主人公とはいえ今更ドラクエ2、しかも頭を水色の布で覆ってますからかなり暑いと思うんですよ。それを補って余りある何かが、コスプレイヤーを突き動かしているのには間違い無いんですけど…難しい問題です。


カンクロウ NARUTO

前述したマイナーな作品ではなく、こちらは天下の週刊少年ジャンプ大好評連載中の『NARUTO』から、クグツ人形を使う砂忍カンクロウです…とはいえこれもかなり渋いキャラ選択なんですけど。ただカンクロウをわざわざここに書くのには、キャラ選択以外のステキさがその理由です。『なんか背負ってるな…』と思って良くみると、なんとクグツ人形。そのクオリティーまでは確認しませんでしたが、その意気込みたるや十分に良し!


403プレートを持つスーツ姿の男(レオリオ) HUNTER×HUNTER

…最初はコスプレだとは思いませんでした。小さめの手提げカバンに黒いスーツ、昼下がりの新宿に行けば吉野家に山程いるような格好だったので。ただ良く考えてみると、その格好でこのコミケ会場にいるはずが無いんですよね。そう思ったときに目に入ってきたのが403という番号が刻まれた胸のプレートでした。

『これは何かのコスプレに違いない。しかし…誰なんだ?』ボンヤリとイメージは浮かぶものの、それが一体どの作品の誰なのかは全く判りませんでした。コスプレの元キャラが判らないほど寂しいことはありませんから、こちらとしても何が何でも当ててやろうと…その瞬間、あるマンガのあるシーンが脳裏を走りぬけました。

“何人かのスーツの男性がパーティーの前に、ホテルのクロークにスーツケースを預けている”…そう、名探偵コナン第12巻収録「突然の遭遇」に出て来た満点堂の社員です。『そうか…!それにしても渋いコスプレだ…!』と当時は思ってたんですけど、帰って調べてみたら大違い。今冷静になって考えてみれば、そもそもそんなコスプレして何が楽しいんだか(笑)と。

正解はHUNTER×HUNTERのレオリオでした。確かにスーツにカバンといったいでたちですし、403のプレートはハンター試験で使ってました。そりゃあレオリオだったらコスプレする意義もありますね(笑)


武藤遊戯 遊戯王

ウワサの遊戯王から武藤遊戯です。作品を知らない方には説明のしようが無いんですけど、長い髪の毛をガチガチに固めて浮かせてました。もう慣れたせいか漫画やアニメで見ると何の違和感も無いんですけど、現実世界で見るとそりゃもうパンク極まってます。前々から『そんな格好してたら苛められても仕方ない』と思ってましたけど、今回その思いが間違ってなかったことが良く判りました(笑)

でも髪の毛を固めていた人の気合は本当に並々ならぬものでした。だってしばらくして別の遊戯コスプレ見ましたけど、紙を髪で作ってましたからね…ギャグではなく。


カオナシ 千と千尋の神隠し

行動記録でも度々名前が出て来た(ごめんなさい)宮崎駿監督の最新作『千と千尋の神隠し』から、謎の存在カオナシです。おそらくほとんどの人がCMか何かで知っていると思うので、キャラの説明はしませんが…どう考えても『黒い布を被る』以外にコスプレする方法が無い、というのはわかって頂けるでしょう。しかも身長175近くある僕が見上げるほどの大きさでしたから…中の人はかなり大変だったと思いますよ。


まとめ

色々くだらない電波と主張を述べてきましたが、やっぱり全ては『コミケに行かないと手に入らないものがある』、これに尽きます。他にも『こんな題材でこんな本を作っているのか』っていう感動を味わうことで、怠けに怠けている夏休みの生活態度やホームページ更新を改めようってのもありますが。いつも帰りに『自分は好きだがここには存在していなかった、あの題材を自分で…!』と思ったりするんですよね。たださすがに本をいきなり作るのは無理なので、今の所その衝動はホームページによって発散されていますけど。

やっぱり『自分が今作りたい本は何だろう?』って考えている時が一番楽しいんですけど、並大抵の努力じゃそれが形にならないんですよね。考えを実行に移し、それを本にすることが出来る人々の行動力、集中力には本当に感服します。あれだけの人が莫大なエネルギーを費やした結果があの空間になっているわけですから。今回1・2日目に行って改めてそう思ったんですけど、実際3日目のエネルギーはこれを凌駕しますからね…つくづく恐ろしくそして深い世界です。

3日目に欲しい物は特に無かったので、今回は行かなかったんですけど…基本的に気合を入れて探せば、かなり面白い本がみつかる可能性が高いんですよ。とはいってもその不確定なリターンの為に、とんでもない人混みというリスクを背負えるか…といわれればノーです。3日連続で移動するだけでも疲れるっていうのに、夏の3日目の混み具合はもうクレイジー極まりないですからね、ゆっくり休みますしっかり休みます。

当初はレポートこんなに沢山書くつもりじゃなかったのに…いつの間にかどんどん肥大化していって、結局この有様です。書く方は好き勝手やれるので面白いからまだいいんですけど、一方的な文を読まされる方は恐らく物凄く疲れるでしょうね。ここまで読んで下さった貴方には感謝の言葉を送りたいと思います、どうもありがとうございました。

次は冬コミ…多分行くと思うけど…レポート書くんだろうか?


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