前回までのあらすじ&次回予告

新規リスナーを歓迎しようということで、
2002年4月22日放送分から、
タイトルコール前に前回までのあらすじ、
番組終了後に次回予告が放送されるようになりました。
 伊集院光の脳内に広がっている珍妙な世界。
 微妙にストーリーが繋がっていることもあれば、
 思い付いたままぶっちぎることもしばしば。
 不思議な伊集院空想世界を堪能してください。

ここは小説みたいな感じで読むのがいい…のかもしれません。
編集スタイルが突然変わる可能性有り。ご注意を。


2002年4月22日放送 第11話 「母ちゃんは、15馬力」 の巻

前回までのあらすじ

依然として記憶が戻らない中尊寺博士は、散歩中の街角で「榎戸さん」と声を掛けられた。声の主である老人は、博士を10年前に突然姿を消した人気ゲイボーイの榎戸ルリに違いない、と言う。老人の持っていた古い写真は、豊満な胸以外は確かに中尊寺博士その人。自分が博士であることすら揺らぎ始めた中尊寺、もしくはルリは、偏頭痛にみまわれ路上に倒れてしまった。

一方、ついに開店にこぎつけたハッピーハウスの店先では、和子と犬岡が壮絶な死闘を繰り広げていた。血だらけで倒れる和子の前に、犬岡の電磁スティックが迫る。危うし和子!そして、国際平和会議の会場に仕掛けられたプルトニウム爆弾の爆発まで、あと5分!地響きをあげる伯爵の4頭建馬車は、間に合うのか?

次回予告

ついにゲムゲム団のアジトに潜入を果たしたカロチン仮面。しかし、それは悪の大幹部花岡良平の仕掛けた罠だった。唸りをあげて突進する鋼鉄屋台の上には、グラグラと煮えたぎるとろみあんかけが!頼みの綱は24人の哲也に配られた、アレだけだ!

次回 伊集院光深夜の馬鹿力 「アマゾンの花は死の臭い」の巻、御期待下さい。


2002年4月29日放送 第12話 「タフネス、中年マーメイド」 の巻

前回までのあらすじ

世界的な紙オムツメーカー、ベットコス社練馬工場の地下で行なわれていた秘密実験。一流企業が行なう、神をも恐れぬ所業をスクープした田之倉記者は、突然自殺した。田之倉の死に疑問を抱いたいちご新聞の後輩記者中野渡は、遺品のノートパソコンの中から奇妙なファイルを見つける。中曽根元総理の上半身とフナの下半身を巧妙に合成した、アイコラ写真の意味するものは?

一方記憶喪失の中尊寺博士は、カウンセリングの途中で毎晩全く同じ夢を見ることを告白した。「森の中で珍しい蝶を追いかけていたら、いつの間にか塾にいた」…この夢を、「第2次性徴への期待と不安」という定番コメントで片付けるカウンセラーに、中尊寺は「そんな夢でギンギンに朝立ちしているのが不思議」、という悩みの核心部分を言い出せずにいた。

次回予告

バターコーン星人の2×4住宅青酸カリ混入作戦により、3000万人の市民が命を落とした春日部市。怒りに震える市長は自らを改造しメカ市長となるが、マジックハンドの握力の弱さからさらに8700万人の市民が死亡した。悲しみに震える元市長。そんな折、隣接する越谷市が独立国家宣言を行なった。春日部タワーのてっぺんで不敵に笑う3代目家元、花ノ森夢之丞の魂胆は?

次回 伊集院光深夜の馬鹿力 「ロシアの夢、モスクワの現実」の巻、御期待下さい。


2002年5月6日放送 第13話 「妄想にとりつかれた、教頭」 の巻

前回までのあらすじ

魔法の杖を無くしてしまったピリカちゃんは、いつまでたっても教頭先生の姿のまま。このままでは魔界の女王様どころか、一生このまま地球で暮らす羽目に…一方記憶喪失の中尊寺博士は、大脳の刺激の為にフルチンを思い立ちガストに出かけるが、店員に誤解され心無い警官に連行されてしまう。

兎にも角にも、「いつでも前向き」がモットーのピリカちゃんは、万が一に備えて校長昇格試験の猛勉強を始めるのだが…

次回予告

魔女カサンドラの思し召しにより3時間だけ元の姿に戻ることが出来たピリカちゃん。さっそく本格的に杖を探しに女子更衣室に出かけたが、事情を知らない警備員に捕まってしまう。翌日の新聞に踊る“破廉恥女装教頭更衣室で御用”の見出し。その左隅に掲載されたコボちゃんに隠された、植田まさし先生の予言とは?

次回 伊集院光深夜の馬鹿力 「ヘアペンカーブの出口はHELL」の巻、御期待下さい。


2002年5月13日放送 第14話 「おっさんそっちは女湯だよ」 の巻

前回までのあらすじ

謎の家元“花ノ森夢之丞”、その双子の兄“花ノ森ゴム吉”。2人の父“六代目 花ノ森白雲斎”の口からついに語られた、2人の出生の秘密…そしてゴム吉が花ノ森流を継承できなかった理由。涙する夢之丞。しかし復讐の鬼と化したゴム吉の心には、軌保の色紙に書かれた戯言ほどにも響きはしなかった。

かくして兄弟の血で血を洗う決闘は幕を開けた。血涙を流しながら父譲りの“元禄花見踊り”を舞う夢之丞をよそに、シューアイスをむさぼり続けるゴム吉。見届人の誰もが夢之丞の勝利を確信する中、一人震える花ノ森流創始者“初代 花ノ森ゲル麻呂”。その震えは単なる老人性のものであった。

一方記憶喪失の中尊寺博士は、透明人間になるクスリを開発中に忽然と姿を消していた…!

次回予告

失われた二十年を清算する為の兄弟対決は終わった。花ノ森流本家の広大な日本庭園に、一体の人間樹氷が輝いていた。兄ゴム吉は430個のシューアイスを食べ続け、絶命したのだ。2回戦の創作オムレツ対決を待たずして、夢之丞は勝った。満開の桜を思わせる“元禄花見踊り”を絶賛する見届人達。

そんな中、一人の女性が凍死したゴム吉の人間樹氷を見ていった言葉、「樹氷がお日様の光で溶けていく…もう春なのね。」その一言にショックを受けた夢之丞は旅に出るという。そして空気の読めない女は色んな棒で叩かれていたのだが…

次回 伊集院光深夜の馬鹿力 「ドタバタフルムーン旅行、アフガニスタン珍道中」の巻、御期待下さい。


2002年5月20日放送 第15話 「OEDOがふたりを抱いたまま」 の巻

前回までのあらすじ

守のクラスに突然やってきた転校生マゾ美の潤んだ瞳に、東海大学高輪台高校は大騒ぎ。そんな守の気持ちを知ってか知らずか、巨大隕石は刻一刻と接近しつつあった…エメラルド星に。地球から三万光年離れたエメラルド星最後の日、地球では今日も今日とて記憶喪失の中尊寺博士は記憶探しの努力を続けていた。

催眠状態の中尊寺博士の口から、“三宅裕二”、“次はこのバンドだい”、“スイマーズ”というキーワードが語られる。それらをYahoo!で検索した結果、イカすバンド天国通称「イカ天」出場バンドリストの中に、“Dr.中とダイナマイトボディー”なる名前を見付けたのだが…

次回予告

次々と炎を吹き上げる火山、倒れるビル、泣き叫ぶ子供達。しかしそれは三万光年の彼方での出来事。地球ではエメラルド星を救うことはおろか、そんな事が起こっていることすら知らない。

そんな日の夕方、守は近所のバッティングセンターでデッドボールに興じるマゾ美をみかけた。120km/hのボールを耳たぶにかすらせてはスウィートな声をあげるマゾ美に、声をかける事も出来ない守。さらに、そんな2人を遠くから見つめる仮面の男。さらに、そんな3人をビルの屋上から見つめるマントの男。そして、全てをスパイ衛星でキャッチする国防長官。

その時何処からともなく聞こえて来たメロディが、80年代後半小さなブームになったアマチュアバンドのオリジナル曲、“パンク:ルビーの指輪”だったのだが…

次回 伊集院光深夜の馬鹿力 「曇りガラスの向こうは風の街」の巻、御期待下さい。


2002年5月27日放送 第16話 「『私、雨の日の街の匂いが好きなの。それって、変かな…?』『そのお侍さんの格好に比べたら、変ではない』」 の巻

前回までのあらすじ

外資系一流企業のキャリアウーマン、和子から渡された2つの封筒。ひとつは辞職願、そしてもうひとつは犬岡への最後のラブレターだった。東京を一望するビルディングの最上階で、一人泣く犬岡。執事の牧江田はそんな犬岡の気持ちを知った上で、冷静にスケジュールを読み上げる。「親方、そろそろコンクリが渇く頃だベ」

涙を拭いて現場に向かった犬岡だったが、生乾きのコンクリートに長靴をめり込ませ、留吉に平手打ちを食らう羽目に。現場を外された犬岡は、留吉の書いたメモを片手にオリジン弁当へトボトボ歩き出した。

一方新たな人生を歩き始めた和子は、OL時代の貯金をはたいて、ガムのリサイクルショップを始める計画を行動に移していた。「もし貴方が今お噛みのガムに味が無くなっているようでしたら、15円でお売り下さい。」…渋谷の街で手当たり次第に話しかける和子の声は、希望に満ち満ちていた。

その頃記憶喪失の中尊寺博士は、トニックシャンプーの匂いをかぐとガッチガチに反応する股間に手掛かりを求め、エメロンの研究室に潜入しようとしていたのだが…

次回予告

まよいクジラのジャンボはおかあさんが恋しくてたまりません。カモメのトミーや元大分鉄道管理局車両整備係の木下さんとあそんでいるときは、楽しくてしかたないのですが…さむいよるなどは南氷洋をおもいだして泣いてしまいます。

そんなある日、ちんぼつせんであそんでいたジャンボは、ちょうしにのって木下さんをのみこんでしまいます。「ゼペットじいさんみたいだな」とわらう木下さんにせまる、胃液のビッグウェーブ!

次回 伊集院光深夜の馬鹿力 「人食いクジラとグリーンピース」の巻、御期待下さい。


2002年6月3日放送 第17話 「敵か味方か?ブラック花嫁」 の巻

前回までのあらすじ

ついに起こった平成関東大震災の影響で、江戸時代へとタイムスリップしてしまった大神いずみ。歴史への影響を考慮して、江戸の町民との接触を極力避けていたいずみだったが、空腹に耐えかねて若き日の平賀源内を撲殺してしまう。2002年の日本から次々と姿を消す電化製品。ついには“カメラのさくらやComputer館”の看板が、一瞬にして“ペットのさくらや小鳥館”に変わった。

異常に気付いたタイムパトロール隊の活躍で狂った歴史はほぼ修正され、大神は2002年の日本に戻るが、夫である元木大介は巨人軍の選手では無く、ごく当たり前のように海苔の養殖場で働いていた。

泣き叫びながらタイムパトロール隊に詰め寄る大神は、「これくらいは仕方が無い」と説明するタイムパトロール隊を喉輪で落とし、タイムマシンをジャック。デタラメに計器を操作する大神、歪む景色、恐るべき圧力が大神の身体に圧し掛かる。何かにぶつかって急停止するタイムマシン。操縦席のメーターは1985年を指していた。

恐る恐るタイムマシンを降りた大神が目にしたものは、つくば博の会場入口でマシンにはねられてピクリともしなくなっている、若き日の中尊寺博士、その人だった…!

次回予告

時空の暴走族と化した大神いずみは、愛する夫の為にタイムスリップを繰り返すが、2002年に戻るたびに失意のどん底に落とされる。和菓子職人の元木、ソニーのサポートセンターの元木、夫がアルモンテ、メジャーリーガーの元木、2人の元木、グラビアアイドルの元木。かくも歴史とはデリケートな物なのか。

既にタイムマシンの燃料は、あと一回しか飛ぶ事が出来ない。『私の愛した元木は、ジャイアンツのレギュラーと控えの間の微妙な位置にも関わらず、大事な試合の前におじゃマンボウで中山ヒデちゃんと戯れている、あの元木大介なの!』何かを決意した大神は、マシンのスイッチを大震災の日に合わせた。

発進寸前、大神を呼び止める声が。そこに立っていたのは徳光だった。『長嶋一茂をヤクルトに入団させないでくれ』と号泣する徳光。大神は、無視してレバーを引いた。

次回 伊集院光深夜の馬鹿力 「エーッ!?大神いずみが5人?」の巻、御期待下さい。


2002年6月10日放送 第18話 「お前さ、さっきからエビフライだと思ってバッカバカバッカバカ食ってるけどさ、それ…」 の巻

前回までのあらすじ

ワールドカップに影響されたガキ大将のギガンテスが、「皆を集めてサッカーチームを作る」と言い出した。運動が苦手なくず太はまるで活躍できない。しまいにはサッカーボール役を任されて、記憶から掛け算算九九の8の段と平仮名のら行が飛んでしまう始末。

そんな中、金持ちのゼニ夫が「お父さんの知り合いからワールドカップの入場券を貰ったから、皆で見に行こう」と提案。ところが意地悪なゼニ夫は、くず太だけをのけ者にした。ゼニ夫の靴をベロベロ舐めながら食い下がるくず太だったが、ガールフレンドの初江(はつえ?)ちゃんにまで「超キモい」を連発されて一人ぼっち。

家に帰っておばあちゃんに辛く当たる内弁慶のくず太。「15秒でグラディウスを全クリしろ」、「出会い系サイトに女子大生になりすまして登録しろ」。みかねたグロえもんはポケットから秘密ギアを取り出した。「ナイジェリアイレブン!」…試合は見られなくとも、ナイジェリア代表の高い身体能力を間近で見れば感動するのでは、と目論んだグロえもんだったが、一次予選敗退の怒りを全身で浴びたくず太は、既に掛け算九九の全てを忘れていた。

一方記憶喪失の中尊寺博士は、買ったばかりのn504i hyperに飛びこんで来た、見ず知らずの女性からのメールを興味深く見つめていた。「女子大生のアケミでーす、レイプしませふ」…アルタ前で落ち付かない中尊寺博士の前に、タモリがやってきた…!

次回予告

ぼくフロいもんです。くず太君が空き地で恐竜の卵の化石をみつけたんだ。ぼくのタイム包装紙で中途半端に時間を戻したら、ベトナム料理の生まれかけのアヒルの気持ち悪ーいやつみたいになっちゃって大騒ぎ。

次回、伊集院光深夜の馬鹿力は「くず太の恐竜の」の巻と、「石ころいキャップを被ってないのに似たような扱い」の巻の2本です。おたのしみに〜


2002年7月1日放送 第19話 「幼妻は3歳5ヶ月」 の巻

前回までのあらすじ

突如東京に飛来し臨海工業地帯を焼き尽くした怪獣ギャバゴラス。しかし地球の為、ちびっこの為に大怪獣を倒して来たウルトラマンコスモスはもう来ない…諸々の事情で。『ならば俺が』と立ちあがった、自称ウルトラマングレープこと片山鉄二郎さんも、ギャバゴラスの足にこびりつくコンビーフ状のものとなってしまった。

そんなグレープの活躍とは無関係に、何処ぞに飛び立ったギャバゴラスに一同ホッとする中、怪しい動きをみせる女ルミこと、ルミ山本アイリーンしのぶ清子。この“ルミ”と呼んでいいやら“しのぶ”と呼んでいいやらの女が、振袖の袂から取り出したチワワっぽいものは、チワワだったのだが…

次回予告

巨大なチワワに壊滅的な打撃を受けた首都東京。同時に新潟では赤ちゃんのコブシ大のトミーズ雅が大発生、富士山の地下に眠る巨大なトミーズ健を目指して大移動を始めた。

次回、伊集院光深夜の馬鹿力 「神秘、トミーズ結成!富士山大噴火5秒前!」の巻、御期待下さい。


2002年7月8日放送 第20話 「ジャスティスキックで膝を割れ!お互いの!」 の巻

前回までのあらすじ

世界征服を企む悪の組織バッドは、ついに倒産した。山本伝次郎商店として再出発を誓う大首領キングバッドこと伝次郎は、畳4畳からスタートしたあの頃を思い出す。自分と妻たった2人のちっぽけな悪の組織は、貧しかったが、いつか地球を悪で埋め尽くすことを夢見て、コツコツとタバコのポイ捨てや公衆便所のドアを乱暴に扱ってスライド式の鍵が上手く閉まらないようにしたりの毎日を送っていた。

「ワイはもうアカン」「なに言うとるの伝やん。ちゃう、キングバッド様。あんたは悪や、世界一の悪になる器やで」「せやかて明美…」「アタイは明美ちゃいます、改造人間スズメバチ女どす」…そんな妻の明美ももういない。そう、にっくき正義超人ジャスティスPに殺されたのだ。許すまじジャスティスP、我が山伝商店には最強の改造人間デススコーピオン42が残っている。伝次郎の中に復讐の炎がメラメラと燃え上がった。

しかし頼みの綱のデススコーピオン42は新宿のハローワークで、尻尾の毒針を活かした再就職先を探していた…!

次回予告

悪の大首領キングバッドは、悪の組織バッドを恐るべきスピードで復活させていた。いまや有限会社山伝バッドとなった本部に、極悪8人衆が帰ってきた。デススコーピオン、リザードナイト、クイーンバタフライ、デビルテトラポッド、ネガティブタイフーン、毒コロネ、巨大柴田恭平、タイツマン。次々と終結する改造人間は、打倒ジャスティスPの気焔を上げる。

一方情報を聞きつけたジャスティスPは歴代正義超人に集合をかけるが、それには大きな問題が持ちあがっていた。

次回、伊集院光深夜の馬鹿力 「正義超人全員集合!けれど大半の気ぐるみが使い回し!」の巻、御期待下さい。


2002年7月15日放送 第21話 「ケメ子とキララ、伝説の芝居“紅藻吾郎”の座はどちらに?」 の巻

前回までのあらすじ

帝国テレビが社運を賭けて制作する大作ドラマ“コックと悪女とパンダと軍艦”のオーディションに落ちてからというもの、塞ぎ込んでいた星空キララだったが、浣腸小僧から届いた手紙のおかげで明るさを取り戻しつつあった。

そんなある日のこと、キララの元に映画のオーディションの話が舞い込んだ。作品名は“長靴を履いた俺”、巨匠黒澤明山スピルバーグ監督が手掛ける世界公開の超大作だ。浣腸小僧の為にも、2匹の飼い猫キャトルとミューティレーションの為にも、何とか合格したい…!

オーディション当日、会場へと急ぐキララの目の前でトラックが小学生をはねた。血だらけで転げまわる小学生を上手く跨いで会場についたキララの前に、見覚えのある人影が。名女優の母、テレビプロデューサーの父を持つサラブレッド女優、花井ケメ子だ。

ケメ子は言う。「田舎娘のあなたに、今回のランボルギーニカウンタックの役は無理ね」、笑いながら脇腹のガルウイングをパタパタさせるケメ子に、キララは眉ひとつ動かさず言い放った。「ブロロロロロロロロロロロ…!」

次回予告

受けても受けてもオーディションにうからない星空キララ。しかも受ける度に役柄は酷いものになっていく。ランボルギーニカウンタック、おかあさんゴリラ、電話ボックス、ちらし寿司、カニB、トヨタカローラ。次のオーディションの役は記憶喪失の中尊寺博士。もはや女優の仕事では無い。

しかし彼女はへこたれない。浣腸小僧の為にも、飼い猫ミューティレーションの為にも…!

次回、伊集院光深夜の馬鹿力 「父の形見のトゥシューズ」の巻、御期待下さい。


2002年7月22日放送 第22話 「シゲル涙の大演説、『オランウータンにも住民票を!』」 の巻

前回までのあらすじ

心無い密猟者によって捕獲されたオランウータンの赤ちゃんに、シゲルと名付けられ我が子として育てられて来た男、“中津川シゲル”。親子の愛も九九の5の段も知らずに育ったシゲルだったが、オランウータンの赤ちゃんの献身的な子育てにより、今や貿易関係の会社を経営するほどの人物となった。

しかしある日のこと、母親を名乗る女“滝沢シノ”が現われ、オランウータンの赤ちゃんを連れていってしまった。悲しみに打ちひしがれる中津川代表取締役社長。そんな彼をいつもすぐ側で優しく見つめる18個の瞳があることを、シゲルは知らない。秘書の“巨大毒蜘蛛山タランチュラ美”だ。

チュラ美はシゲルのことを思うあまり、自分でも気付かぬ内に尻穴から無数の子蜘蛛を放っていた。その頃ボルネオに渡った滝沢シノの尻穴からは…!

特別試写会のお知らせ

ここで番組をお聞きの皆さんに、伊集院光 深夜の馬鹿力 夏休み映画特別試写会のお知らせです。

2001年アカデミー賞 最多トラブル賞受賞作品“長靴を履いた俺”でお馴染みの、巨匠黒澤明山スピルバーグ丸監督の最新作、“あの夏、浜辺で30種類のシャチハタネームが詰まったセカンドバッグを拾った 4”の完成披露試写会を、今世紀中に何処かで行なう可能性が無きにしも有らずです。

観覧御希望の方は必要事項を御記入の上、出さずにしまっておいて下さい。抽選とは名ばかりの作為的な選出方法により、ペアで10組19名様を御招待致します。宛先は…教えない。


2002年7月29日放送 第23話 「ブリトニーのブリは、ブリ大根のブリ」 の巻

前回までのあらすじ

東北地方の貧しい農家に生まれ、口減らしの為さくらやポイント2453点と交換で、東京の工場へもらわれて来た少女ブリトニー。1日24時間ベルトコンベアの上を流れていくPentium6のシリコンウェハーを眺めながら、故郷の川を思い出しては涙ぐむおブリ。

そんな最中、次世代コンピューターチップの視察の為に工場を訪れたのが、世界的大企業Microsoft社の社長、ビルゲ山イツ次郎だった。金歯をビカビカさせながらでっぷりと太ったお腹をさすり、汗をふきふき品の無い笑い声をあげるちょび髭のハゲ社長を一目見たブリトニーは、運命の出会いを感じた。

その日の夜のことだった。工場長がブリトニーの部屋にやって来てこう言った。「女は出世が早いな」…その言葉の意味も判らず、ディナーのサバ水煮缶詰ぶっかけ冷飯をかっこんでいたブリトニーの腕を、工場長が掴んだ。

その後紆余曲折あって世界のアイドル“ブリトニースピアーズ”として、“ベイビーワンモアタイム”をヒットさせた彼女だったが、今もあの工場での日々を思い出すことがあるという。

特別試写会のお知らせ

ここでラジオをお聞きのちびっ子のみんなに嬉しいお知らせ!今年も夏休み坂本兄弟フェスティバルが開催されるよ!ご存知、坂本和夫の「海水パンツの紐が堅くてとれないからカッターで切ろうとしたら切腹騒ぎ」や、坂本6兄弟の末っ子智之の「軽トラックの荷台に隠れていたら寝てしまって信州事件」まで、坂本兄弟の名場面名シーンが菊人形になって勢揃い!

何とこのイベントで注目の坂本の母が初登場、新しいお母さんなので坂本兄弟とはしっくりいってないらしいけど、突然増えた母方の3兄弟もアレらしいから注目しよう♪さあ、みんな家族揃って夏休み坂本兄弟フェスティバルへGo!何処でやっているかは教えないけど、闇雲にGo!


2002年8月5日放送 第24話 「ライダーショーに本物の怪人が?ライダー兄弟を次々と首投げにする、駒井君のお父さん」 の巻

前回までのあらすじ

記憶喪失の中尊寺博士が宇宙平和センターの焼け跡から持ち帰ったDVD‐ROMには、人造人間の設計図とお宝映像が入っていた。カンだけを頼りに人造人間の製作に取り組む中尊寺博士。完成が近付くにつれ、博士の頭の中に奇妙な映像がフラッシュバックするようになる。手術室、見たことも無い道具を持つ看護婦、色とりどりの薬、年老いた女、泣き叫ぶ若い頃の自分、真夜中の街、そして頭が割れんばかりの頭痛。

博士が研究室にこもって3ヶ月、ついに重い扉は開いた。「思い出した。お宝映像の中で素人人妻を名乗る女は素人なんかじゃない、ナース物のAVで見た事がある。僕はそのビデオをお袋に見つかって、泣きながら夜の街に駆け出した事がある。」…そんなことはどうでもいい、肝心の人造人間はどうなったのだ。まさか、3ヶ月間お宝映像に心奪われていた訳では…?

「で、あの設計図だが…完成したよ。」博士が指差す先には、ポフーポフーと奇妙なホーンを鳴らしながら6個のタイヤで走るミニカーがあった。「壁にぶつかると方向を変えるよ。」そういうと博士は、我々の「人造人間はどうしたの!?」という言葉も聞かず、また研究室へと消えたのだが…

夏休み体験シリーズ 本当にあった話

東京都S区に住むIさんが実際に体験した話。

「15年前…うーん、あ、2度目の引越をもうしてたんで10年くらい前ですかね。もう季節は今と同じ感じ、真夏ですわ。で夜の…3時くらいでしたかね、ま一人暮らしで。よくあの…身体疲れてて眠れて当然なんだけど、何だか寝付けない夜ってありますよね。そんな感じで『明日仕事早いし、眠れないの困ったなぁ』と思ったんだけど、『何か食えば落ち付いて、腹が落ち付けば寝れるのかな』、と思ってちょっとコンビニに買物に行ったんですよ。」

「で…今思えば、今思えばですけど。ちょっと不思議なのは、結構こう…人がこう…沢山いる町にも関わらずコンビニがね、それはガラーンとしてましたね、殆どお客さんいないで。で雑誌と、あのよく憶えてるのが、割子そばって判ります?あの、ちっちゃい一口大のおそばがいっぱい入ってる、当時凄く…流行ってたっていうかよく置いてた。あれを買って、でレジでお金を払う時多分小銭が半端なのが嫌だったのか何かで、レジのとこにこう置いてある本来だったら小さい子が舐めるような飴玉みたいなのがあって、それをね、3つ4つ買って、で1個口寂しかったので舐めながら、まあ家帰ったんですけど…」

「帰るのに、裏道通ると御寺があって。入っていいのかどうか判んないけれども、御寺の境内通ると家に帰るのに凄く近道になるんで、でその日もお寺行って…真っ暗なお寺なんですけど、まあ何度も通ってるとこなんで。で丁度その日こう、1個飴食べて、で2個ぐらいかな飴玉持って、歩いてて…お堂の裏辺りに着た時だったですかね。」

「…『あれ?』ってね。『何だろう』…何かこう、自分の足が凄く気になるんですよ。で…フッと足を見たらね、あの…くるぶしがね、意外に汚いんですよね。『あれ、意外にくるぶ汚ねえなこれ、まあよく正座するからな、ああくるぶし汚いなぁ…』って。思って、まあ家に帰って、寝ましたね。」

“夏休み体験シリーズ 本当にあった話”、次はあなたの番かもしれない…


2002年8月12日放送 第25話 「輪廻の不思議 A子さん(仮名)はこぶ平の生まれ変わりに間違い無い容姿なのに…こぶ平存命!」 の巻

前回までのあらすじ

交通事故で一人の青年が他界した。人々が悲しみに暮れる中、キネオ少年はとんでもない事を言い出した。「事故に遭った男はプロの当たり屋だ!その証拠に去年の夏も一昨年の夏も、交通事故で死んだはずなのに戻ってきている。心配している南ちゃんの身にもなれ!上杉達也だってボクシング部を辞めなきゃならなくなるんだよ!ねえ母さん。」

「全くテレビ相手に何言ってるの、昼は冷麦でいいわね。」そんな、夏休みをダラダラと過ごし、毎年なし崩しにタッチの再放送をダラダラと見てしまう高校生キネオが、マリリン・モンローの生まれ変わりとは、誠に輪廻転生とは奥が深い。

一方漫画雑誌の若手編集者 手塚松本水島治虫零新二は、担当している戦後漫画界の重鎮 ポンチ絵ニコニコ斎先生に、連載の打ち切りを告げられずに困り果てていた。今日も先生の力作「ズッコケくん」の生原稿を先生の家の隣のファミリーマートのゴミ箱にねじ込みつつ、ヤングサンデーを立ち読みしながらゲラゲラ笑っていた。お気づきの方もあろう、この若手編集者こそ杉田玄白の生まれ変わりである。

そしてもう一人この男ハレンチカウンセラー 太田原幸次郎57歳は、スケベ教頭 田之倉健三の生まれ変わりだ。2002年8月某日、運命の悪戯か偶然の極みかこの3人が中野のまんだらけでバッタリ出会ったのだが…!

勿論、何も起こらなかったのだが…


2002年8月19日放送  ぼくらスタッフのなつやすみ自由研究スペシャル

次回予告

自由研究の名のもと、泥酔させられ痴態を晒しまくった伊集院光。このままでは終われない。復讐に燃える伊集院が行なう地獄の自由研究、ターゲットはアイツだ!

次回、伊集院光深夜の馬鹿力 伊集院光によるぼくのなつやすみ自由研究スペシャル「へぇー、十二指腸ってこんな色してんだ」の巻、御期待下さい。


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