2002年 1月〜4月 OPトーク


4/29 リモコン何処へ

「もうね、部屋が散らかってることには慣れたんですよ。本能的に踏んでいい物しか踏まないようになってますから。パソコンの基盤とか借りてるCDとか意外に踏まないものだな、と。あのね…今日の夕方、ポルターガイスト現象が起きまして。突然蛍光灯がついたり消えたりするんですよ。僕は心霊とか物凄く信じる人ですから、みんなに『どれだけ守護霊が大事か』っていう話もしたいんですけど、まずは科学的な面から考えていかないと。」

「部屋には電磁波が発生するような機器は無いし、蛍光灯に反応するだけの規模のプラズマが発生するとも考えにくい。あとひとつ可能性を消せないでいるのは、ウチの蛍光灯にはリモコンがあったんですけど…4ヵ月くらい前から行方不明なんですよね。僕が部屋で中腰していると反応しないんですけど、しゃがむか仁王立ちするとビカビカとスイッチを連打したように…そうなんですよ、要はリモコンがどっかいってるからなんですけど。

「リモコン探したんですけど、どうも上手くガラスで反射させて攻撃してるみたい。ルパンがかけると赤いのが見えて、『次元、うかつに近付くな』みたいな、あれがないともうリモコンは探せない!結局、蛍光灯をずらして接触させないようにしてるんですけど…何が切ないって、朝5時ごろ帰って来るでしょ、自分の部屋入るでしょ、はめるとこから始まるわけですよ。このDJは。家に帰ってそんなことをすると思うと…もう一生喋っていたいね。

 


4/22 歓迎新規リスナー

「俺は心を入れ換えた。深夜放送の閉鎖性に疑問を感じ始めたのよ。そこで今週から。新規の方が入って来やすいように、前回までのあらすじを毎週入れることにしました。ただ僕は長いものをまとめるのが下手でね、上手く伝わってなかったら大変申し訳ない、っていう感じ。」

「いつも『はじめまして』の気持ちでやんなきゃ駄目なんですよ。まず喋ってるのは番組タイトル通り伊集院光なんですけど、毎月第2第4は私こと伊集院・F・光ですね。第1第3は伊集院光・Analがパクパク喋りますんで、まあ僕なんですけど上から喋るか下から喋るかっていう問題で。で、まあ第5はお楽しみですよ、伊集院光役の椎名へきるさんが喋る可能性もあります。いつも俺だと思ったら…いつも口だと思ったら大間違いだぞ、っていうことで。」

「前で笑ってる人は構成スタッフの渡辺さん、でディレクターに田村、プロデューサーに池田、ADに柳沢ってのがいて、ミキサーにはトム。トムはホントに温厚なんですけど、象を悪くいうと大暴れ。ちょっとしたエレファントジョークをかますと、洞窟にいるみたいなエコーが急にかかりますから。トムにとっては象、生放送っていう順番なんですよ。このあいだ象に毒ジャガイモ食べさせてさ、なんて言ったらこの後エコーがほら!ってごめんトムごめん!」

「あとは放送の無事を祈る魔女狩りおばさん。そうだ、先週まで一生懸命アルバイト代わりに頑張ってくれたメイドロボ、水を掛けたらぶっ壊れました。一応持って行ったんですよサムソン電子ジャパンに。したら保証外だと。明らかに水を掛けてるし、可動関節の節々にベビースターラーメンのカスが詰まってると。だからビッグの総合保証しときゃ良かったのに…5%ケチるからバイト不在。仕方が無いからその辺にいた長野くん、っていう臨時アルバイトを使ってます。」

「新規参入の方も、これだけ抑えてもらえれば。まあぶっちゃけた話、先週までは中嶋みゆきのオールナイトニッポンを聞いていた人もね。正確には15年前に気絶したっきり、先週起きた人なんですけど。『終わっちゃったよ中嶋みゆき。俺が出した家族の肖像のハガキは読まれたのか?』…30代ぐらいはクスッって感じのことですけど。まあ初めての方もですね、必ず全裸で聞いて下さいね。全裸の人にだけ副音声が聞けてますんで。」

新規リスナーを歓迎するってことで、今回はスタッフ編成など含めて長めに。
前回までのあらすじ&次回予告は
こちらに。


4/15 竹下景子さすがだぜ

「よく『お金なんて幾ら積まれても平常心』っていう人いるじゃないですか、あれウソだね。金ってのは皆をホントに狂わせますよ。ビックリしましたよ、フジのクイズ新番組グレイテストリンク。8人1チームで1人ずつ答えていって、連続正解すると賞金増加。で1回戦終わるごとに全員で落としたい奴、ってのを多数決で決めていって。2回戦は7人、3回戦は6人…でお金を貰えるのは最後1人だけ、賞金最高金額は1600万円ってのが大まかなルール。」

「で、右も左も判らない第一回出たさ。このメンバーなら俺だろ、と正直思ってましたよ。1回戦は順調で自分の問題は全部答えられたし、誰の足も引っ張ってないんですよ。そしたら『誰を落とすか投票どうぞ!』、薬丸さん薬丸さん薬丸さん薬丸さん伊集院さん薬丸さん薬丸さん薬丸さん…何故か初対面の竹下景子さんだけが『伊集院光』って。俺にしてみれば『おい竹下、元総理だからっていい加減にしろよ』と。まあ竹下違いですよワザとね、男女も違ってるし。」

「後々から考えてみると、一番のポイントは“優勝候補を何処で落とすか”なんですよ。確かに賞金は増えるんですけど、最終的にそいつと一対一になりますから。速かったね竹下景子、それに気付くのが。そりゃあクイズダービーでも頑張るわけですよ。僕はもう竹下景子が結婚してくれるまで一生恨み続けますからね。大御所女優で才女…竹下景子レベルですら1600万の魔力にやられてますから、僕は2万ぐらいからボンボンやられていいはずなんですよ。」

 


4/8 マネーの豚

「しかし始まって3分滅茶苦茶泥臭い番組ですよね。夢とか与えませんよ、そんなものは。ああ!夢食ってお腹一杯になるんだったら、モリモリモリモリモリモリモリモリ…夢を食べればいいじゃないですか!まあですね、数ある深夜番組の中でもという言葉が良く出てくるこの番組ですけれども、今回はその一番汚い所を濃縮して…もう何て言ったらいいですかね、ウンコを煮しめたようなやつですよ。」

「構成渡辺君がtotoの1等100万円っていう、一生遊んで暮らせるお金を手に入れたことから始まりまして。今まで僕はこの番組で結構自腹を切ってきたんですよ、構成渡辺君の提案で。『絶対確実なレースだから、番組製作費の為に10万円賭けて下さい』から始まって、僕がクイズ番組で高額賞金を取ると必ず家にくる企画書とかね、ラジオ単位じゃ面倒みきれない予算のね。そのお金は何処から出るの?俺から、みたいな話だったんですよ。」

「いつもニ言目には『人生は金じゃないんですよ伊集院さん。全てはオモシロの為だし、大体があぶく銭じゃないですか』っていう話をしてきたんですよ、この男は。それじゃあね、今回のtoto1等のあぶく銭を使って何かやろうじゃないか、と。何て言ったらいいのかな、この企画に関して日本語だと上手い表現が無いんだけど、一番近い表現で言うと…たかりだね。

 


4/1 食品テーマソング

「“さかなさかなさかな〜さかなを食べると〜♪大林並みに〜”みたいな。あのね…僕に言わせれば、魚屋さんは天国地獄の差の少ない商売だと思うんですよ。日本人はおさかな好きですし、ある程度不況でも、天国…とは言わないまでも普通ですよ。それよりも、今盛り上げてあげるべき商売は一杯ありますよ、今モツ鍋屋地獄ですよ。もう“モツ鍋食べると〜バブルの頃を思って涙ぐむ〜♪”とか作ってあげないと。あと佃煮屋天国ね。」

「最近思ったんですけど、やたら増えてるラーメン屋の“ラーメン”って文字、書道の偉い先生が書いたようなやつが多いな。あれがオリジナリティあった頃は良かったんだけど、俺何か『ラーメン屋イコールにんげんだもの』みたいになってきて…はっきり言わせてもらうよ、まずいラーメン食わせてくれ、いい加減なやつ!減ったでしょ、何でもあるいい加減なラーメン屋。ラーメンスープの元っていう缶が、判りやすく路地裏に置いてあるような。」

「近所に出来たラーメン屋が向上心を持ちすぎてるせいで、商店街の及第点レベルの中華料理店が潰れてると思うんですよね。中華料理店のおやじにしてみれば、『もう何年も張り切らないでやってきたんだ』と。最近になってみんな急に張り切り始めた、ってのはきついんじゃないかなと。俺だって美味しいもん食べに行くもん。そういう所にテーマソングを入れていかないと。半径何メートル以内の人が面倒くさいからそこ、って決めて成立している感じの。」

 


3/25 スペクトルマン

「最近スペクトルマンのDVD−BOXが出たんですけど、発売日に取りに行ってビックリ。人間と等身大サイズのスペクトルマンの後頭部にDVDが入るんだけど、いらないんだよそれが。多分広告ちゃんと見れば書いてあるっていうか、それがウリだったんですけど、俺は幼稚園の頃大好きだったスペクトルマンが純粋に見たかっただけで。もうなんかね、家帰って自分の部屋の電気つけるとね、机の上に首だけ置いてあるスペクトルマンがこっちを見てて…どうしよう。」

またね、スペクトルマン…最高。はっきり言って素人にはお勧めできない。あのね、多分作ろうと思ってから放送日まで時間が無かったと思うんだよね。ストーリーとかは物凄く壮大なことを狙ってて。惑星から追放されて宇宙をさまよっていた悪の天才科学者宇宙猿人ゴリは、目に付いた地球を綺麗だから征服する、と。ゴリはダイヤモンドより綺麗な地球が欲しいんだけど、丁度公害問題が騒がれ始めた時期で、公害で地球を汚している人間は邪魔なので全部殺す、ついては人間は殺すのに都合のいい兵器を持っている、それが逆に公害だと。」

「だから公害を元にして怪獣を作って人間を殺して地球を征服する、っていう凄いストーリーなんだけど、要所要所で詰めが足りなくて。キモのひとつとして、スペクトルマンは自分の正義の心とかで変身するんじゃなくて、宇宙における国連警察みたいな上司のUFOから『至急変身せよ』って命令されないと変身出来ないんですよ、結構いいストーリーじゃないですか。でもまさかね、最初何も判らない所で出てくるその上司のUFOが…書き割りだと思わないでしょ。

「もう要所要所が間違ってるっていうか…最初は宇宙猿人ゴリっていうタイトルで始まってるんですよ、メインは敵側。20話くらいでものの見事に『宇宙猿人ゴリって言われても子供は見ないな』、っていう会議が行なわれたらしくて。21話からは“宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン”っていうタイトルに変わるんですよ、で39話から『ぶっちゃけた話スペクトルマンでいいんじゃない?』っていう。」

「最初、壮大な志はあるんだけど技術が付いて来ない状況で。最後の方は予算が整ってきたんだけど、何でもないウルトラマンの焼き直しになっていきそうで。だってそのスペクトルマンが変身するシーンなんて…絵なんだよね、しかも上手くないの。当時のパチモンの絵本クラスの絵なんだけど、それがずっと使われてるんだよね。」

「お金は無いし技術も手探り。今の特撮研究会の方が優秀だと思うんで、基本的にはお勧めしないんですけど。どんどん進化していく技術と、『3週耐えててくれればその3週分の予算ででちゃんとした怪獣作ろうぜ」みたいな会議があったに違いないヤツがいよいよ出てくる感じとか。それが面白いんです。乱造期に出て来たちょっとした志っていうんですかね、すっごいドキドキしながら見てるんですけど。」

ちなみにスペクトルマンとは、ウルトラマンブームに負けじと作られた変身巨大ヒーローもの。
今回は端折り方が判らなかったので長めになってます…が、まとめ方イマイチです。


3/18 昨今の音楽業界

「ちょいとDJ、ミュージックシーンに目を向けてみようかなと。今までは道路の色の付いてる所だけ目を向けて、そこを通って学校行ったりしてたんですけど。たまに目を向けてみようかなってHMVの視聴コーナーでヘッドホンすると、次の人がすっげえ熱心に拭いてるんですよ、『汗!』みたいな。じゃあ生涯向けねえやと思ってたんですけど。」

「最近のラップブームを冷静に分析してみると…あれダジャレだよな。だって冷静に歌詞カード見てみるとだ、“今まさにノリノリの 元気モリモリの 色とりどりの”ですよ?これは東日暮里辺りの洋服屋の親父が、大売出しの時に考えてたことなんですよ。皆カッコよさに騙されてますけど、“西荒井の 御手洗いで 鉄アレイで ケツ洗い”と同じことなんですよ、基本的には。

「あとはですね、元ちさと…元ちとせ?もう見失ってますけどね。元ちとせの歌い方は、物凄く…あの…何て言ったらいいんですかね、優等生が万引で捕まった時に出そうな声。『取ってませぇぇん』って感じのビブラートがいいですよね。レコーディングの際には万引捕まっておいた方がいいですよね。」

「氣志團…は伝説の不良なんですよね、ぴあを立ち読みしたようなコメントですけれども。俺よく判らないんだけど、今レコード業界なんて真っ当な人しか入れないじゃないですか。なのに伝説の不良がグループ組んでるのおかしいですよね。大体この世界は才能よりも人付き合いみたいなとこ凄く大事になりますし、どっちかっていうと伝説のパシリみたいな奴が相当入りやすいんですけど。」

 


3/11 思い出 イモづる式

「子供の頃に『何であんな事しちゃったのかな』っていうハガキを送ってもらう、ミスチョイっていうコーナーがありましてね。番組直前までハガキや封書を選んだりしてるんですけど、そうするとスタッフ全員のいや〜な過去の言い合いになるんだよね。夜一人で思い出すと布団の中でジタバタしちゃうような嫌な記憶、その御蔵出しだからこそ面白いわけじゃないですか。だけど何々でしょうかあの連鎖反応は。『負けるもんか!』なのかな?

「今日は『友達を大怪我させた話』。小学3年生の時に仲良しだった木原君と学校帰る途中、建設現場の入口に電車のレールみたいなでかい鉄筋が積んであったのよ。その上をお調子デブが平均台みたいにして、そっから飛び降りて…すぐじゃないんだよね、あの音がしたのは。10秒ぐらいしてからゴトン、って音がして。こっから先は番組OPの掴みとしてはかなり不向きなトークになりますけど…鉄筋が右足の親指の上に乗っかって、木原君それから6ヶ月学校休んだのよ。」

「後の現場検証で建設会社のトラックが鉄筋の端っこを引っ掛けたらしい、って判ったんですけど…それが上手く納得できなくてね、ずっと『俺がやったに違いない』と。しかも小3の俺が救急車をちゃんと呼んでいた事とかで、その日を境にどんどん誉められていくのよ、木原君の席が空いたままの教室で。当時おぼろげに『俺を傷つけないように、大人が建設会社のせいにしてるんじゃないかな』っていう感じがしててね。」

この後も、「先生の流動食を盗み食い」「キャッチボール95%嘘作文」「公園遊具でエキサイト」等など…番組OPから子供時代の嫌な思い出トークを連発。そして一曲目をかけている短い間にも新たなイモが。


3/4 ブリ1ライブ954

「昨日TBS深夜帯パーソナリティーが一同に会する、ライブ954っていうイベントがありまして。まあやらしい言い方をすれば俺が発起人でね。中には『いいんですよウチの番組は閉鎖的にやってるから。明るく皆で集おうなんて人に向けて出してないから』っていう態度を取る人もいたんですけど。『事務所が引き受けたからには全力は尽くしますけど、斜めで参加します』みたいな奴いたでしょ?ぶっ飛ばしておきましたよ、ふざけるなと。皆で挙げてやってるんだと。」

「日頃えらくひねくれてるんで、ポジションが凄く難しいんですよ。『建ちゃんの誕生日だから、建ちゃんの好きな物を食べようよ』『カップヌードル』、そういう生き方してたじゃないですか、あの人は。テレビでは隙間にも見せてませんけど…ぶっちゃけた話、皆様にちょいと引いて頂く病理も発表しつつ番組やってきましたからね。そこに横浜アリーナで1万7千人がペンライトとか振ってるわけですよ、松浦亜矢さん・タンポポファンの家族連れとかいるわけですよ。」

「…まあ僕としては衣装にブリーフ1丁という形で。横浜アリーナのステージをね、ちょいと汚してみようかなと。子供に『抱き合わせ商法ってのがあるんだよ!』って教えてあげないと。タンポポだけだろ欲しいのは、でも付いてくんの、ブリーフ1丁の34歳が。またスタッフもGOサイン出すんじゃねえよ!しかも他のスタッフに謝るぐらいならよ!

「1万7千人なぁ…俺の目指してるラジオは、『俺しか聞いてねえんだろうな』っていう。間違わないで欲しいんですけど、色んな人に聞いて欲しいんですよ。けど全員の意識が『こんなの俺しかきいてねえんだろうな』っていうのが1番好きなんですよ。何が言いたいのかっていうと、ライブ954大賛成!それさえリスナーっていうか上層部に伝えられればもういいや…ちゃんとやってるのに評判悪くなってるよ。」

 


2/25 さよならプロデューサー

“伊集院光 深夜の馬鹿力”プロデューサー茅野様、初めてお便り致します。
私は27歳のOLですが、深夜の馬鹿力が大好きで毎週テープに録って繰り返し聞いて、
次の週の放送を楽しみに待つ日々を過ごしています。

先日2月18日のスペシャルウィークの放送内で、社長室に無断で入ったことにより
茅野さんが左遷されてしまうのでは?とのことで、とても心配しています。

伊集院さんや渡辺さんの面白いけど無謀な企画により、後始末に追われ、
胃を壊しながらも番組のカラーを守り、面白い放送を続けて下さる茅野さんが、私は大好きで、
伊集院さんのお話の中に茅野さんの事が出てくることを、いつも楽しみにしています。

茅野さんのお話が聞けなくなったらとても寂しいです、
どうか深夜の馬鹿力のプロデューサーが茅野さんのまま、
番組が続いてくれたらなぁと思います。

これからも深夜の馬鹿力、そして日曜日の秘密基地、楽しみに聞いています。
そして茅野さんのご活躍をお祈りしています。


『…不安、的中でーす!』
『five, four, three, two, one ...(ロケット打ち上げ) 』
『あああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………

 思えば遠くへ来たもんだ ふるさと離れて6年目
 思えば遠くへ来たもんだ この先どこまで行くのやら

「伊集院光 深夜の馬鹿力2002、さよならプロデューサーの巻!」

「えーまあ何と言うんですかね、単刀直入に申し上げますと、我が番組のプロデューサー茅野氏でございますが、飛びました。正確にいうとラジオ番組を直接作る制作局から積み木ルームへ。積み木で凄く綺麗なビッグハットを作ると、上司が『よし!』ガラガラって。お友達が周りに8人くらいいるけど私語は厳禁、残業は全部サービス残業っていう…まあ名物なんですけど。マジックミラーの部屋ですから、外から見た他の社員が『無謀な企画はやめよう!』と。」

「ただこのままだと寝覚めが悪いから、キチンと言っておきますよ。確かに我々は、先週の生放送の中で、烈な反と書いて猛省、を促されるような企画をやりました。社長の御留守に、社長室の合い鍵を勝手に作って、社長室で全裸の写真を撮るなんて。良く考えたら行き過ぎでしたと。でも社長は『深夜ラジオはあれくらいの元気があっていいね』って笑って許してくれたんですけど…『あ、それから茅野プロデューサー、別件で飛ぶよって。」

「茅野プロデューサーはラジオ局では割と珍しいフレンドリーなタイプで、出世よりも番組のオモシロを選んでくれたんですけど…さすがに胃が持たないと。ここいらで制作を離れて、ネットワーク管理に携わるらしいんですよ。部署変えは元々申し入れてたんだけど、こんなに早く辞令が出るのは異例っていうだけなんですよ。今日は一応“茅野プロデューサー さよなら特番”ってのがOPの45秒で終わりましたんで、いつもと同じように番組進めて行きたいと思います。」

茅野さんと初めて会った時の話、そして新プロデューサーについてはこちら


2/18 馬鹿カード撮影

深夜の馬鹿カード No.0019
すっ裸シリーズ “朝日を拝む伊集院光”
撮影地 千葉県外房海岸
撮影日 2002年2月12日

…えみり思うの。やっぱりね、1番綺麗な時の写真を撮っとかなきゃいけない。ほら、子供が出来た時に『若い頃ママは綺麗だったの?』っていうと思うんだよね。で写真を見せて『ああ、馬鹿だったんじゃん!』って言われたいわけですよ。今度番組新ノベルティーとして作ることになった“深夜の馬鹿カード”、色々予算繰りをしていったらどうも150種類作れると。で撮り始めたんですけど、先週2月11日の放送終わったのが午前3時、明けて12日ですよ。」

「しかも先週の放送前も何だかんだあって、家に帰れないスケジュールが続く中…あの日の気温2℃ですよ?ただ最初は自分もやる気まんまんで、朝日で波高きらめく砂浜に逆光で仁王立ちしているクソデブ…また34歳ってのがね、一番身体のラインが美しい時なんですよ。この先下り坂ですよ、長い間舐め続けたこんにゃくゼリーみたいに、もうどんどん脂肪が下に行くわけじゃないですか。」

「で結構いい写真が撮れたんですよ、逆光で真っ黒なシルエットなんだけど、身体のラインだけが凄く見えてるみたいな。はっきり言ってデブ専ゲイ協会では、相当プレミアついちゃうかもしんねえみたいな話なんですよ。あ、ひとつだけNG出ちゃったんですよね、逆光なのに絞りの調節失敗しまして…僕のポークビッツが出ちゃってるってのが。でもこれが1番いい写真だもん、まあもじゃもじゃビッツに関しては後で何とかしますよ。」

 


2/11 外国人選手権

「ガリクソン…のちょっと前か、代わりにジャイアンツに来た…確かローテーションに入ったピッチャーなんですって、こんばんは伊集院光です。まあ野球馬鹿が野球やめるとどうなるか、と。先週の番組終わった辺りから、3年に1回ぐらい流行する『ここ10〜15年プロ野球にいた外国人選手の名前を思い出す限り挙げてみよう選手権』が、僕と構成の渡辺君の間でひっそりと始まりまして。」

「で、よせばいいのに番組開始40分前からジャイアンツ編が始まりまして。これね、FAXで募集すると皆調べてくれるんですけど…それは違うんですよね、何か。小人数で悩みたいんですよ。他の人が意外に思い出せない所で『ヒルマン!』って言った時の、すんごい優越感だけのことなんで。判りました、神様お願いします!お母さんの御誕生日とお父さんの出身大学を消してもいいですから、ガリクソンの前後にいたピッチャーの名前をお願いします!」

「なるべくこの事は忘れて番組入りますけど、もし思い出した際には…曲を流していようがCM中だろうがマイクのスイッチONにして下さい。CM中に“この番組は東鳩の…『わかったぁぁぁっ!』”って大変な事故なんだろうね。それでもいいです、僕は。とりあえずじゃあ、そのピッチャーの名前思い出すまで以降30分間この曲、上杉徹さんで“青い空”。」

とりあえず…かけた一曲目、前奏が終わり歌が始まったまさにその瞬間…!

出た出た出た!カムストック!カムストック、カムストックだ!よし、よしホントに出た!今すっげえ追い詰められてた、『これ曲の間に出るしかねえじゃん』みたいな!カムストックですよカミーですよカムストックですよ!そうですよカムストックなんですよ!ええ引き続き上杉徹さんで“青い空”、お聞き下さい。」

 


2/4 第何話、何々の巻

「バラエティー番組には“第何話 何々の巻”ってのが無いなと思って、2002年から付け始めたんですけど、僕の中では『僕の思う不二子アニメのタイトル』なんですよ。第1話が“産廃山からグッモーニーン♪”、主人公の少年が産廃山の近くを通って『ウチの廃棄物もここに捨てちゃえ』と思って近くに行ったら、何か煙が出てて暖かいんですよ。『例の化学反応か!?』と思ったら、そこから愚鈍くんってのが出てくるっていう…まあ僕の脳内社会ですよ、不二子不二雄・乙っていう。」

「今週は“第4話、家庭教師の先生は連続放火犯?の巻”、キテレツで言えば勉三さんみたいな家庭教師の先生が家に来るわけですよ。けれども、ママさんが何かしらでその先生をなじった時に限って、町内で不審火が続いてるっていう。で主人公と愚鈍くんは先生の疑いを晴らす為に色々道具出したりするんですけど…結局コイツなんすよ、最後。

「番組始まる前に僕の頭の中で色々なキャラが動いてるんですけど、ジャイアンみたいなやつの名前なんだっけ?最初は黄桜だったんだけど…何だっけ、ボルケーノだっけ?あ、そんな和やかな話をしてる場合じゃないですよ、絶対乗れねえって!お前意地張ってるだけだって!いざ来たら乗れねえって!…まあマジックミラー号の話なんですけど。

先週「“マジックミラー号が行く”のエロDVDが何処にも売ってない」という話をした所、丁度放送を聞いていた監督さんから何とDVD−BOXが送られて来たとか。で、この後19分エロDVD話。今週の一曲目は嵐。


1/28 伊集院さんの忘れ物

「先週番組の最後に、よくFAXをくれる漫画家さんから『昨日引越したマンションの押入れに、“伊集院さんの忘れ物”っていう紙袋の中に金具がありました』っていうFAXが来まして。住所を見てみたら俺が6年前ぐらいに住んでたマンションの、正にその部屋だったんですよ。こんな偶然もあるんだ、っていう。そこから血生臭い事件に発展していって…まあ俺がやったんですけど。

「ほんで番組朝までやって、昼ぐらいに勢いで…行ってきました。『ピンポーン』『どなたですか?』『伊集院光でーす』『ええーっ!?』ってね。どうも有名な漫画家さんみたいで、マガジンのサンサンナナビョーシ!、漫画少年の鉄腕アトム、冒険ダン吉…のどれかを書いているみたい。家に上げてくれたんですけど、アシスタントの人が苦笑いしながら『今日締め切りなんですよ』みたいな。『来るんじゃねーよ、よりによって今日』っていうウェルカムな感じがあってさ。」

「昔自分が長年住んでいたマンションって何か面白いね。今の持ち主がいて『どうぞ御上がり下さい』なんだけどさ、俺の方にしてみると『いいよ、お前らゆっくりしてて』っていう感じにちょっとなるんですよ。問題の金具は何てこと無い金具ですわ、俺ん家のハケ水車の台座にM男を固定する為の金具、確かに無かったんで。無くして一時困ってたんですけどね、たまたまボーズのサラウンドスピーカーの金具と互換性があったんで、大丈夫は大丈夫でしたし。」

 


1/21 ウィルス感染

「風邪をひきましてね。ここ一週間くらい膝に『風邪ひいたな』っていう違和感があって、夜中とか38.6℃くらいの熱がドビーッて出て頭が痛くなるんですよ。ヤバイな、と思ってシマンテックのウイルスバスターをインストールして頑張ってみましたよ。ただWinとMac用はあっても人間用が出てないんで、カコナール2を飲んで。朝になると治ってるけどまだ調子悪い、でちょっと仕事をするとまたビリビリって出るんですよ。」

「実は今日からちょっとネット使った新コーナーをやろうと思ってたんですよ。高知東生のHPとかカッコイイなぁっと思って。“絆”って言う名前だし。そんな矢先に私のコンピューターまでウィルスに感染しましてね…物凄く弱ってるんですよ。このIT時代にウィルスは人事…だと思ってたよ、俺。ウィルスを駆除しないウィルス駆除ソフトなんてただのピカピカするやつですよ、カラス除けですよアイツは!なのにすぐにギブアップするんですよ!」

「新種のウィルスデータを入手する為に、ネット繋いでも大丈夫なのか判らないんですよ。だからまず茅野さんのVAIOにメールを送って…同じ病気で悩んでみようっていう。おそらく茅野さんから新撰組全員にウィルスが行きますよ。竜馬はまだしも四国の田舎で暮らす竜馬のお姉さんにも、『竜馬からメールが来てる。でもタイトルが無いし文字化けしてるわ』…クリックしたら最後もう、大変な事に!人斬り以蔵とかにも感染しますよ、『人斬り仲間からメールが来てる、タイトルが無いし文字化けしてるけど』…もう大変な事に!」

 


1/14 正月はバハマで

「65000円はねえだろって事ですよ、僕に言わせれば…先週の番組終わりにラスベガスから電話を繋いで、『65000円はねえだろ』という謎のメッセージを残したんですけど。皆に『65000円事件って何か予想して下さい』って言ったら、大体が『カジノで…』って。あれほど言ったじゃないですか、カジノではもっと負けてるっつーの!何度も言ってるでしょ、僕がラスベガスでギャンブルをやるのは雰囲気なんですよ!馬鹿野郎この野郎畜生ふざけやがって!

「去年の12月31日に番組の録音とかを全部終わらせて、1月1日からバハマに行ったんですよ。バハマは今観光ブームで、言うなれば東京ディズニーシーに住むみたいな物凄いホテルが一杯出来てる…っていう話を、ある極秘の情報源から聞いたんですよ。まあここだけの話…“世界ふしぎ発見!”で見たんですよ、バハマ特集を。

「正確な数字は判りませんけど、行くと見渡す限りそのホテルの敷地なんですよ。端っこの方に巨大なホテルがあって、残りは海の入江を物凄い整備して造った海水の巨大なプールなんですよ、見渡す限り。でそのプールの下をホテルの地下1階が通ってるから、地下1階は全部水族館なんですよ。良かった上手く例えられて…巨大な生簀(いけす)料理屋っての思い付いたんだけど、それ凄くセコく聞こえるからアウトだし。」

さらにバハマのホテルマンと仲良くなって…こんなことも。


1/7 御正月特大号

『この時間は“伊集院光深夜の馬鹿力 新春特別プログラム沢田研二ベストヒット”を御送りする予定でしたが、番組内容を変更して御送りします。』

『TBSラジオ新春特別番組、蘇る70年代フォークソングコレクション』…激動の90年代、そして向かえた波瀾の21世紀。この時代に必要な音楽は、暴力的なロックでも機械的なテクノでもなく、70年代に我々を常に癒してくれそして元気付けてくれました、フォークソングではないでしょうか?」

「明けましておめでとうございます、伊集院光です。さて今夜はですね、新春特別番組『蘇る70年代フォークソングコレクション』ということで。番組に寄せられましたフォークソングのリクエストを集計、上位にランクした曲をかけながら、70年代という時代背景を振り返っていきたいと思っております。また今夜は貴重なライブ音源をどんどん放出していきたいと思っておりますので、エアチェックの方忘れ無い様にして下さい。」

「それでは早速第30位はこの曲、昭和49年3月に行なわれた神津島地下大ホールライブでの音源です、五月蝿“メキシコに行ったふり”

 息遣いの乾いた浅瀬に   誘われて俺は三鷹を出た
 始めてさ 吉祥寺   ここから友に宛て エアメール
 テキーラが喉を焼くぜ   サボテンのトゲでチクチク痛い
 街角でリブレタコス売りの子供が親方に怒られているそんなメキシコ

 息遣いの乾いた浅瀬に   誘われて俺は三鷹を出た
 3年目の 吉祥寺   毎月友に出す エアメール
 タバスコが喉を焼くぜ   ポンチョの裾がヒラヒラなびく
 メキシカンピラフは美味い…あと…あとは…あ、あ…また書くよ

 息遣いの乾いた浅瀬に   誘われなきゃ良かったな
 吉祥寺も もう20年   エアメールを出すのが もう辛い
 PARCOメキシコ店に行ったぜ   メキシコ市役所の前のメキシコ丼屋で
 メキシコダンスの上手いメキシコ娘と…

 …嘘をついていました!   嘘を…ついていました…!

 息遣いの乾いた浅瀬に 誘われて俺は三鷹を出た
 いつまでも 吉祥寺にいる訳には  いかないから千駄ヶ谷あたりで…あれ?

 「五月蝿!もういいよ!帰れ!」との罵声、
 ライブ会場に響く、渇いた銃声2発。
 …そして観衆の大歓声。

「フォークソングコレクション第30位は五月蝿の懐かしい曲“メキシコに行ったふり”、当時の貴重なライブ音源で聞いて頂きました。沢山のリクエスト頂いておりますが、中でも東京都P.N縄と呼ばないで”さん、ご紹介しましょう。」

『懐かしい五月蝿の“メキシコに行ったふり”が聞きたいです、神津島ライブのテープがあれば尚よいです。今の主人はあのライブを生で見たのが自慢で、とても羨ましいです。P.S実はペロチューさんと高天原さんを打ったのは主人なんですよ』

「他にもこの曲には長野県の“五月蝿(うるさ)ガール”さんメキシコシティーの高天原さん、そして東京都の扇千景さん他からリクエスト頂いております。それではフォークソングコレクション第29位ですが、沢山リクエスト頂いております。東京都P.N揚水命さん北海道P.Nお元気ですかさん沖縄県P.N傘がない金もないさん、他沢山リクエスト頂いております、フォークソングリクエスト第29位、ワンギャル“ヒロイン その他大勢なんかじゃない”!」

 ワンダフルの有象無象ことワンギャルが出したステキなフォークソング…に、
 伊集院扮する仲間外れワンギャルが必死に自己主張。

…とまあ、新春恒例の馬鹿はね、これぐらいにしてね。もう歴史が出来てきましたからね。2000年のユーミンベストヒットコレクションでは番組を愛してくださる方、普通にユーミンが好きな方から…まあ非難轟々という形で始まりまして。2001年は猛反省をしましてチェッカーズベストヒットコレクションという形でやらせて頂いた所、何故か僕より年下のリスナーから『判ったからよしなさい』と。そういう形のFAX、それからチェッカーズファンからの真摯な抗議。

「慌てん坊だから今回も沢田研二ベストヒットコレクションを用意したんですけど…やばいんじゃないかと。『ジュリーファンから優しく怒られるのはもう嫌だ』ってことになって、この通り“蘇れ70年代フォークソング”って言ってますけど、僕1967年生まれなんで振り返る事なんか無いんですよね。まあフォーク好きな人には2曲聞かせましたんで、これでいいんじゃねえかってことで。

毎年恒例という事で、今回も長めにぶっちぎってます。
ちなみに五月蝿“メキシコに行ったふり”、下線部分の歌詞が良く判りません。
また五月蝿の南北浦和フォークジャンボリーでの“おこのみやきのうた”ライブ音源は
こちら


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