(K16-2,3)ノーマルエレキー/タッチエレキー 

UP dated 2020.08.12/ 2022.06.27

●タッチエレキー等 4題  PIC12F1822 , PIC12F629

(K16-2)ノーマル・エレキー PIC12F629
(K16-3) タッチ・エレキー PIC12F1822


●(K16-2)PIC12F629 ノーマル・エレキー

通常のパドル式エレキーです。左が完成写真で25x17mmの小型基板で裏側にPIC12F629-SOPが配置されています。

 キット袋には、リーフスイッチ(LSA-06-9F)を2個同封しているので、それで中央写真のようなキーパドルを製作することもできます。 右側写真のように、シンプルにリーフスイッチのみのキーパドルとすることもでき、これでも一応実用的です。 


・・・リーフスイッチ(LSA-06-9F)でのキーパドル作成の詳細・・・
1)二つのリーフスイッチの間には、1.8mm程度のスペーサ(M2.6ナットのネジを3mmドリルでさらったもの)をはさむ。
2)この対のリーフスイッチは、ベース生基板から5mm高さx10x10mmの土台の上にM2.6ビスで固定する。
3)リーフスイッチの接点部は、中央にM3六角スペーサx10mm高さを付ける(中華製は、六角対角寸法が小なので、日本製スペーサを使用)

4)中央のレバー付きにするには、レバー(A4ファイルカバーの表裏プラスチックカバー)の内側に 1.6mm生基板10x10mmを接着して、10Kボビンケースに M2ビスで固定。ボビンケースは、土台基板に半田付け。  

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●(K16-3)PIC12F1822 タッチ・エレキー

本基板サイズは、上述PIC629と同じ、
タッチパッドは、中央写真のように、アルミアングル板に仮固定して動作確認をしている。ラジペンチは、アルミアングルを支える重し代わり。

 


タッチエレキーを 下左写真の 単3x4本ホルダに組み込んでみた。
片側には、速度VRと電源SW(電源は単3x2本で、本体基板の5.1Vツェナーのトップに接続)を、反対側には、静電パドル(Dot,Dashの2枚の生基板20mmx50mmL)を取り付け、裏側は、単3x2本。
右写真のように、片手で操作する。 移動運用に便利ではないでしょうか? パドル操作には、少し訓練が必要。




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●キット (K16-2)ノーマルエレキーPIC12F629  /(K16-3) タッチ・エレキーPIC12F1822 の回路図は、

 下図のとおりです。


 

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以下は、上述エレキー開発に係わる経緯です。読み飛ばしてください。

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●PIC12F629/1822 それぞれで、ノーマル/タッチキーを逆にした以下バージョンも試験的に製作/動作確認●

・タッチ・エレキー PIC12F629
・ノーマル・エレキー PIC12F1822

小さなリグ内に、取り付け可能な固定式パドルで使えるタッチエレキーをつくった。

タッチキーといえば、静電容量式センシングモジュールが組み込まれている PIC12F1822で製作するのが、本道であろうと、早速プログラムをasmで組んだ。 エレキーのプログラムは、過去に作った Ekeym5.asm をほとんどコピペで使い、あとは、静電容量検知の箇所のみを新規開発すれば、・・・そう時間はかからない、と思った。

さて一通り、プログラムができあがり、12F1822に焼き付けよう、と思ったら、秋月のPICプログラマーが対応していない。 Webで調べると、PICkit3しか対応していない模様。入手するまで 1822はお預けにして、PIC12F629でタッチエレキーを作った。
PIC12F629は、静電容量式センシングを備えていないのは当然だが、AD変換機能もない。最も安価な、シンプルなPICといえる。
ポートはデジタルモードしかないので、 Hから L(<1.2V)に変わるまでの時間(usec)を測り、タッチの有無を判断するロジックとした。 試作結果は、思いの他うまく動作した。

 ということで、成り行きで製作した PIC12F629 とPIC12F1822 の2種類のPICそれぞれで 機械接点パッドのノーマルキーと タッチキーの4題について 紹介します。

この試作例では
 DIP PIC12F629。

パッドは、両面生基板 20x25mm を2枚、9mmアクリル板間隔で ビス止めし、これをトランシーバーのパネルにねじ止めした。

 写真は、仮テストで 折り曲げたアルミに仮止めしている。
パドルへの配線は、最短とする。 あまり長くすると、浮遊容量が大きくなるので、誤動作の原因になる。
 ちなみに、左図の例では、10pFコンデンサをパドルに接触させてもON動作せず、15pFを接触させるとON動作する、というレベルであった。  



左は、SOPチップ。 SOP変換基板+16穴ユニバーサル基板 で製作し、コンパクトにまとまる。

右は、DIP。25x20mm のユニバーサル基板に組み立てた。

●回路図

 エレキー 4題の回路図は、下図のとおりです。


●タッチキーの原理、ロジック

PIC12F629


GP1,GP2は、1.2MΩで接地する。

Dashの場合、
GP1を出力ポート、H(+5V)にし、充電(ポート容量+浮遊容量、30pF程度であろうか)する。
その直後、GP1を入力(高インピーダンス)にして、GP1<1.2Vになるまでの時間に、500kHzパルスをいくつカウントするか数える。

実験結果では、ノータッチで 91カウント(182usec)。 タッチしたときは、100カウント(200usec)以上。

PICロジックでは、しきい値を 100カウントとした。

ちなみに時定数を計算すると τ=CR=30E^(-12) x1.2E^6=36 E^(-6)。 2〜3τで80%程度電圧降下するので、大体合っている。



(K16-3)PIC12F1822・・タッチセンサーモジュールをPIC内に具備していて、タッチキーは、これが本道。

実測によれば、CPSモジュールは、≒500kHz(CPS_High,18uAの設定) の発振をしている。
TMR0モジュールは、PICのクロック4MHzの 1/16、250kHzを入力とし、TMR0=250となる間、Gateを開く。  すなわち Gate=1msec

パドル ノータッチでは、TMR1=450〜500。
タッチして、TMR1=200〜400。

PICロジックでは、しきい値を ノータッチカウント数の 69%とした。1-(1/4 +1/16)




● プログラムソース

プログラムソースは、マウス右クリックで「対象をファイルに保存」を選んで、ダウンロード。
PIC16F819用プログラム
 ◇ダウンロード 12F1822, 12F629 エレキーのzipファイル

Zipファイルには、6種類のプログラムが入っている。

Ek29Nor.asm・・・(K16-2)PIC12F629 機械式パドル用のエレキー
Ek29Touch.asm・・・PIC12F629 タッチパドル用のエレキー
Ek29Tes.asm・・テスト用;PIC12F629 パドルタッチしたとき、ポート<1.2Vになるまでのカウント数(入力パルス;500kHz)確認用


ekN.asm・・・PIC12F1822 機械式パドル用のエレキー
ekTouch.asm・・・(K16-3)PIC12F1822 タッチパドル用のエレキー
ekTes.asm・・テスト用;PIC12F1822 パドルタッチしたとき、ゲート時間1msecでのカウント数(入力パルス;CPSモジュール)確認用


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