Frequency Counter LED 6桁 

Up-dated 2003.5.20 revised2005.1.3 Rev.2020.09.16 Rev.2021.07.08

●LED 6桁リグ周波数表示用カウンター

(K14) LED6桁 IFオフセット周波数カウンターへスキップ(本ページ後半)2020.09.16追加

・リグの周波数表示用に、ドットLED-PD4435カウンターを製作し、今後はこれを使おうと思っていた矢先に、「売りきれ、再入荷の予定はない」とのこと。これをあきらめて、7セグメントLEDを使った 6桁表示器をつくりました。



・7セグメントLED 6桁、高精度TCXO 12.8MHz(1ppm)、PIC16F84を使った1MHz〜300MHz(400MHz)IFオフセット周波数カウンターです。

・左側;144.90MHzハンディー200mW送信中。カウンターのANTは、あり合わせの黄色のリード線5cm。
・中央;SG信号7,649.1kHz。最小桁 100Hz。ゼロブランク機能もつけ、最上位の不自然な 0は消える。
・右側; 33.1688MHzでは、ありません。433.17MHzハンディー200mW送信中。
 カウンター初段プリスケーラTD7104P(÷8)。PIC16F84A-P20の単体実力は、433.17÷8=54.14MHz。但し、限界に近く、10kHz台は、表示がバラつく。1.2kHz低く表示する分だけ、カウントミスしている。PICの入力波形を CMOS-TTLで整形すれば、多分60MHz以上に延びる。

・IF周波数のオフセット機能付きで、自作トランシーバーの周波数表示も可能です。下側、上側、逆ヘテロダインをDIP-SWで選択。

・大きさは、蛇の目基板を使い、84mm幅x36mm高x25mm奥行 で、4本のM3ビスでリグパネル面取りつけ用。

●回路図Circuit

・TD7104P(プリスケーラ÷8、÷1)+2SC1906 がプリアンプで あとは、PIC16F84A-P20でカウント、LEDのドライバーTC4511で表示。
回路



●作ってみましょう


・使用する基板を加工したところです。
・基板の大きさは、95mm x 72mmの蛇の目基板をカッターで2分割する。上側は、PIC本体側基板。裏側の配線ルートを表面にマジックインクで書きこんでおく。こうすると部品を取りつけるのが楽になります。

・下側は、LED側基板。こちらは、銅箔面が表になっていて、TC4511をあお向けに はめ込む角穴をくりぬき、4511現物が入るようにヤスリで整形しておく。

・回路図から読み取れない部品は、基板をリグパネルに取りつけるための M3x15ビス 、M3x10mm高ナット 、10mmスペーサ等が写真の左上に転がっています。


・LEDは、カソードコモン。C-551SR x6個。秋月で購入した。

・蛇の目基板は、秋月の紙フェノール?を使った。
サンハヤトからも同じ寸法が販売されていると思う。カッターナイフで加工するので、割れ難い材質を選ぶ。

・400MHzのカウントが可能だが、プリスケーラ÷8 の後はHF帯周波数なので、ガラスエポキシの必要はない。

・部品表にはないが、RF信号入力の小型同軸コネクター(TPJ)も準備する。


・BCD 7セグメントLEDドライバは、4511以外にも色々あるが、10〜15のBCDコードを送ったときに、a-g出力がoffになるものを選ぶ。
・offにならないと、最上位ゼロブランク機能が失われる。またDIP-SWの分岐処理が滅茶苦茶になる。
(各ポートには、LEDが接続されており、ポートのH/Lを読むときには、4511に数字の「11」を送り、a-gをoffとして、LEDの影響を切り離している)

●LEDのダイナミック点灯配線

・LEDのダイナミック点灯配線は、各セグメントa-g をすべて並列配線する。

・点灯の原理は、a-gの各セグメントに正電圧を与えている状態で K1を接地すると、第1桁のみ点灯する。
次にa-gに別のデータを与え、K2を接地すると 第2桁が点灯する。

以下同様に第3桁、第4桁・・というように 1msec位で切替えていくと人間の目の残像効果により、連続点灯しているように見える。


●LEDのダイナミック点灯配線の実際


・LEDのダイナミック配線は、ビニール被覆線を使うとコードの束になってしまいますが、Φ0.26ポリウレタン線(UEW)を使うとスマートに配線できます。
・茶色のポリウレタン線(UEW)は、ハンダ付けのとき被覆プラスチックも一緒に溶けてしまうものです。
・エナメル線は、被覆を紙やすりで剥がさないとハンダも付きませんので使えません。

・左の写真のようにΦ0.26UEWを 15cmカット x7本用意します。
・右の写真;基板の裏側から、LEDが6個挿し込まれている。
Φ0.26UEWx 15cmの一本を 一個目のLEDの ピンgに3回ほどからめ(絡め)、蛇の目基板の裏側を縫って 2個目のピンgに2回絡め、3個目、4個目、・・6個目と絡めていく。そして間違えの無いことを確認して、全LEDのピンをハンダ付けする。これでgピンの配線が終了。

同様に f, a, b, e, d, c と配線します。

・中央の四角穴の中に TC4511をあお向けに押しこみ、各ピンとLED間を抵抗470オームで接続していきます。抵抗470オームは、1/4W型ではなく、1/6W型が小型で配線が容易です。


・そしてコモンのK1, K2, ・・K4, K5, K6をヘッダピン14Pと接続します。

・左の写真が、全てのLEDのダイナミック配線を終えた状態です。LEDは、蛇の目基板の銅箔面側から挿し込んでいます。

●基板の完成


・上左は、表。二つの基板は、14Pヘッダピン・ソケットでワンタッチ着脱。

・上右は、裏 4511が穴に押し込められている。このようにLED側基板を薄くしないと、2段重ねできない。

・左は、サイドビュー。タクトSWの延長ノブ(ハトメと竹の編み棒より削り出し)は、スズめっき線のコイルで支持。
・IFオフセット値が固定であれば、タクトSWの延長ノブは不要。タクトSW自身が無くてもよい。

●プログラムソース及び基板

プログラムは、次からダウンロードしてください。
 ◇ダウンロード FC6l1.asm & FC6l1.hex 圧縮ファイル
(Revised2005.1.3 プログラムソースバグ修正。FC6L.asm→修正後FC6L1.asm )
asmコードのアセンブルには、秋月のAKI-PICプログラマーCDに付属しているPa.exeが必要です。

プリント基板パターンFC6L.pcb は、PCBEソフト(CQ誌99年6月号、2000年6月号付録CD-ROM)を使っています。
CD-ROMをお持ちでない方の◇PCBEソフトダウンロードサイト

 ◇"FC6L.pcbe" 基板パターンのダウンロード自己解凍.EXE(52kB)
下図を印刷できます。

・レイヤー1、2、7外形、8孔 を選んで「版下印刷」で裏面配線パターンの部品面からの透視図。(右側)
・レイヤー2、3、4、5、6、、7外形、8孔 を選んで「版下印刷」で表面部品配置図。(左側)


●ファンクション説明

left
・RB7=H(open)、RB5=H、RB0=Hで起動すると普通の周波数カウンターです。この状態で、SSBジェネレータのキャリア周波数(IF)を計測表示させ、RB7のタクトSWを1回押すと、EEPROMにIFがSAVEされ、「73._88._」と表示されます。
・その後電源を切り、RB5とRB0を希望のHetrodyneの組み合わせにすると、IF周波数分だけオフセットした周波数表示となります。


リグに組込んだ後、IFオフセット周波数を変更する場合どうするか??
(RB5=RB0=H 以外にセットし、ヘテロダイン表示している場合)
・リグの前面から、3つのタクトSWを押せる押ノブをつけておきます。例えばIF=10,120kHzに合わせる場合を仮定します。
@RB7のSWを押すと通常の周波数カウンタになり、10kHz台がブリンク。
ALo局発を動かして、「xx.x20.0kHz」のように10kHz以下を合わせる。
BRB7のSWをもう一度押すと、「100kHz台がブリンク」。
CRB4のSWを押すと−100kHz。
DRB6のSWを押すと+100kHz。「10.120.0」に合わせる
ERB7のSWを更に押すと、「73._88._」と表示され、EEPROMにSAVE。
F電源を再投入。IF=10.120MHzでオフセット表示される。


=========================================
==========================================

●(K14) LED6桁 IFオフセット周波数カウンター

このキット、「(K14) LED6桁 IFオフセット周波数カウンター」は、上述製作例の 6桁LED周波数カウンターのプログラムFC6L1を MPLAB用に移植し、クロックを12.8MHzから 10.0MHzに変更した 1MHz〜400MHz IFオフセット周波数カウンターです。

・PIC16F84Aプログラム済みのものをご入用の方は、以下ページの K14 をご覧ください。 ◇PICの頒布基板付


 DIP-SWの切替により、IFオフセットなしの状態にセットすれば、通常の周波数カウンター 〜400MHzとして機能します。 最小桁は、100Hzですが、普通の自作用途では、十分でしょう。
   また最上位桁は、99MHz表示で 100MHz以上は、桁オーバフローします。
 

・上左側;14.200MHz計測中。
・中央;2枚の基板、LED基板(25x100mm)、本体基板(30x100mm)より構成され、2枚を10mm間隔で積み上げて1体となる。
・上右側; それぞれの基板の裏側。ピンフレームを抜くと、2枚の基板に分かれる。


・IF周波数のオフセット機能付きで、自作トランシーバーの周波数表示も可能です。下側(Lo+IF)、上側(Lo-IF)、逆ヘテロダイン(IF-Lo) をDIP-SWで選択。

●(K14) 回路図Circuit

・TD7104F(プリスケーラ÷8、÷1)+2SC1923 がプリアンプで あとは、PIC16F84A-P20でカウント、LEDのドライバーCD4511(SOP)で表示。

4511の Pin1,2, 6,7 の1.2kΩは、Vcc B+5Vが荷電されていないときに、PICからの制御信号電圧が加えられた場合に、ピンを保護するためのものです。 念のために入れています。
(各ピンには、Vcc以上の電圧は、Vccラインにバイパスするための保護ダイオードが、内部にあり、その絶対最大定格電流が10mAなので、無電荷時にPICからの電圧が加わると、ダイオードが短絡破損する)
回路


●緑色LEDセグメント (K14) LED6桁 IFオフセット周波数カウンター

上記のカウンターは、赤色LEDセグメントですが、目に優しい?緑色LEDにしてみました。PICプログラムに変更はありませんが、赤色LEDに比べ、緑色LEDは、輝度が低く、LEDに3〜4倍の電流を流す必要がありました。

左写真は、CD4511電源+7Vのもの。 中央は、それに緑色フィルターをかぶせたもの。
右写真は、CD4511電源+5Vに 緑色フィルターをかぶせたもの。 写真では、+7Vと+5vにあまり差がないように見えますが(カメラが自動露出調整をしてしまうせいか)、実際の目視ではかなりの差がある。  



●緑色LED(K14) 回路図Circuit

緑色LEDに流す電流を増やす方法は、2段階あります。 1段階目のみでも、使用できる明るさとなりますが、更に明るさを増すための方法が 第2段階の追加対策です。

第1段階;下の回路図を参照ください。LEDドライバー4511内部の電圧降下は、1.5V位あります。これを補正するためにCD4511の電源電圧を+7Vにします。 +9V以下であれば、PICからのデータ受け取りにエラーはでません。
つぎに各エレメントへの抵抗470Ωに 50Ωチップ抵抗を並列に接続します。 以上2つの変更で LED電流を約3倍にできます。

第2段階;電流が約3倍になると、PICのポートシンク 定格電流最大値25mAを超えてしまい、PICが破損することはないようですが、ポート電圧を十分に低い電圧(0.8V以下)に維持することはできなくなります。 それを補うために、LED K1〜 K6の駆動ポートに 2SA1015x6本の補助回路を追加します。 この追加で十分な電流を流すことができるようになります。

回路



第2段階の改造に先だって、FC基板の K1〜K6穴に接続しているPCBパターンカットをします。

左図の写真のように、K1〜K6穴 とDIP SWの間にカッターをいれ、6本のパターンをカットします。 DIP-SW取り付け前だと このカットすべきパターンが見えるので、DIP-SW取り付け前に この作業をします。

第2段階の追加の詳細を示します。 下左の写真は、蛇の目小基板に 2SA1015x6個取り付けたものです。互い違いに上下に2.54mmピッチずらし、6個のTRが2.54mmピッチで横に並びます。

下中央写真がその小基板の裏側です。TRエミッタリードは、切らずに長いままです。先端をFC基板のK1〜K6に半田付けします。コレクタは全てつなぎ、GNDに落とします。  K1とK4には、ダイオードを B〜E間に取り付けます。

下右写真は、左の小基板を FC基板に取り付けたところです。各TR 2SA1015x6個のエミッタリードは、K1〜K6に直接半田付けします。 2SA1015のベースへの信号は、2.4kΩP1/6抵抗のリード線右側に UEWφ0.2を半田付けし、そこから接続します。
 K1とK2の2本は、2.4k抵抗ではなく、表面パターンのレジストを剥がし、そこからUEWφ0.2で配線します。




●(K14)用プログラムソース

プログラムは、次からダウンロードしてください。
 ◇ダウンロード FC6L10M.asm & FC6L10M.hex 圧縮ファイル
アセンブラーは、MPLAB。
  クロックが12.8MHzの場合は、前製作例の 「FC6Ll1.asm & FC6l1.hex 」で、このキットは動作する。

◇ホームページ インデックスへ戻る