PS「メモリアル☆シリーズ サンソフト Vol.6」について(その2)

 

☆「ギミック!」ゲームパートにおける追加要素

ゲームプレイ中、如何なる場面においてもコントローラの「R1+R2ボタン押し」でゲームをリセットするかどうかの選択が出せ、「L1+L2ボタン押し」でゲームセレクト画面に戻るかどうかの選択が出せます。ゲームをリセットする場合は読み込みなしですぐにオープニングのタイトルデモに戻り、ゲームセレクト画面に戻る場合は若干のロード時間が入ります。リセットコマンドに読み込みがかからないのは当時のFCの仕様から考えれば当然かもしれませんが、嬉しいシステムだといえましょう。

 

☆ゲーム本編における(FC版と比較しての)筆者の感想

…まず、PS版を起動してすぐに(FC版を持っている人だと)気が付くと思われるのは「音源」に関する問題です。恐らくは拡張音源の側だと思われるのですが、音の鳴り方が結構違うので、驚きにも似た感覚を受けました。また、音源の各パートのボリュームバランスが異なっており、これまであまり集中して聴けなかった(あまり音量が大きくなかった)パートをじっくり聴ける気がします。実機では音量の小さくなっている部分にも、手を抜かずに音を作りこんであったのだなあ、という点を再確認した次第です。…ただし、この各パートのボリュームバランスが違うという関係で、実機では2つのパートを用いて鳴らしていると思われる疑似ディレイの部分の一方だけがかなり目立って聞こえてしまう場合があり、特に「SIESTA」(バッドエンディング)では主旋律に絡んでしまうほどに大きくなってしまっています。実に残念な点です。

 

同一のテレビを用いて、実際にFCでプレイしている時と比べて全体的に発色が鮮やかすぎるのではないか、という印象を受けました。私が使用しているFC本体はニューファミコンで、AV端子による出力なのですが、ここまで明るい…いや、明るすぎる画面にはならなかったと思います。以下に参照画像を用意しておきますので、比較検討の程を。…また、画面を見比べて頂ければわかると思いますが、PS版の画面は上下左右が半ブロック分ずつ表示されずに切れてしまっています。

こちらはFC版 こちらがPS版
全体的に安定した配色です。 山のあたりが特に明るい気が…。
左右端のブロックに注目。 縮小ミスではありません。あしからず。

そして、こちらはちょっと比較してみるとなかなか興味深い点です。実機においては敵キャラクターなどのオブジェクトが横に4つ以上並ぶと、FCのスプライトの問題でキャラクターが欠けてしまうのですが、PS版においてはそういったことはなく、完全に表示されています。これも比較画像を用意しておきましたので、ご参照下さい。

こちらはFC版 こちらがPS版
ちょっとキャプチャの調子が悪いですが…。 落下爆弾、FCではこんなに並んで表示されないですよね?

 

…処理落ちがあります。

攻略にも書いたかと思いますが、このゲーム、実機においては処理落ちは非常に珍しい現象であり、4面の一部分(しかも特定条件)でしかまず見ることはありませんでした。しかし、このPS版では開幕早々のおはぎ8匹が出てくるところで早速処理落ちしてしまいます。その他、画面に多数のオブジェクト(可動している背景の表示など含む)が存在している時や、ゆめたろーの移動スピードが上がっている時などにスクロール自体にがたつきが起きてしまいます。…先に述べた「実機でも処理落ちが起こり得る場所」や7面・ラスボスの第一形態においては、なんと「音楽」までもが遅くなってしまうことがあります…これは非常に残念な点であると言えましょう。

 

基本的なゲームルールや真のエンディングのための条件などは全く同じです。その点に関しては、「ギミック!」を未体験だったとしても不都合はありません。

 

念を押しておきますが、この「感想」の部分はあくまで筆者・KWSが感じたことを書き記したものです。もちろんこれが全てではありません。感慨はプレイされた方々が各々抱くものであるわけですし、それらには人によって相違点などがあって然るべきものだと思います。ですので、できれば実機たるFC版・移植たるPS版を共に買い求められて(その際に私の文章を参考にして頂けたならば幸いです)、両方をプレイしてみてから、改めてこの紹介文について考えて頂ければ…と思う所存です。

…簡単ながら、これにてこの紹介文を終わらせて頂きます。

 

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