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<序> 『外事月報』は戦時下に外国人の行動を監視した、警察の内部の記録である。これは当時の外国人の記録が少ない中、広範でかつよくまとまっており、多くの研究者に利用されている。その時代、ここに書かれることはまさに「ブラックリスト」に載ることで、在留外国人には命の危険すら意味したが、それが今日の研究に役立つとはなんとも皮肉な話である。またその年間の活動記録ともいえる『外事警察概況』の1941年、1942年版も残っている。 戦時下日本に暮らしたドイツ人に関しては、たとえば『戦時下日本のドイツ人たち』があり、イタリア人の様子も『敵国人抑留』等から窺い知れることはあるが、スイス人について書かれた書物は少ない。駐日スイス公使であったカミーユ・ゴルジェが『三時代の日本』という短い回想を書き残しているが、一般図書館にはなく国会図書館に行くしかない。中立国スイスは連合国の利益代表として戦時中を通して外交官が日本に滞在し、日本のためにも貢献したにもかかわらずである。 筆者は冒頭の『外事月報』、『外事警察概況』には駐日スイス公使カミーユ・ゴルジェを筆頭に、幾度かスイス人が登場することに気が付いた。機密情報ゆえ、今日も知られていない事実がそこにはあった。その中で特に一人のスイス人女性の活動に興味を抱いたが、それはこれから述べていく。 本編では先述の2つの史料を表に据え、ゴルジェの回想録他を裏から対比させるという若干異質な視点から、戦時下、日本におけるスイス人の活動を見ていくものである。 戦時下日本のスイス人は書籍化されました。 こちらからお求めください。 筆者の書籍の案内はこちら |