ALCの強度は強い?弱い?


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やはり、ALCメーカーはALCの強度が高いことを宣伝していますが、どうしても軽量な分だけ脆弱なイメージがあり、また、施工中にALCパネルに欠けが生じたケースがインターネット上で報告されていることなどから、ALCパネルの強度が低いという印象を持っている方が多いようです。この点はどうなのでしょうか。

もともと、コンクリートは圧縮強度に比べて引張り強度や曲げ強度が劣るため、鉄筋による補強が行われます。その点ではALCも同様で、ほとんどの場合、鉄筋を入れて補強されたALCパネルが使用されています。

ALCの圧縮強度は通常40kgf/cm2(要するに1cm×1cmの面積に40kgの重量を掛けても耐えられる強度ということです。なお、JISでは30kgf/cm2以上とすることが規定されています。)程度で、単純に同じ厚さの普通コンクリートに比べれば劣るのですが、同じ重量で比較すれば普通コンクリート並みかそれ以上だそうです。一方、引張り強度や曲げ強度については、鉄筋の補強により普通コンクリートとほとんど差が無いそうです。

以上のことから、ALCパネルは軽量の割には高い強度を持つということが言えます。しかし、ALCの鉄筋の無い部分については、絶対強度が多少劣るため、若干、割れや欠けが生じやすいのは事実だと思います。(もともと、普通コンクリートでも、パネル施工の場合、割れや欠けの危険性がないとは思えませんし、、、)したがって、施工時においては、割れや欠けの発生には十分注意するとともに、破損の有無のチェックを丹念に行うことが重要と考えられます。