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色々、文献等で調査をして一通りの結論を得たわけですが、理論的考察を裏付けるには実証試験が必要ということで、特に気になるALCと水、凍害の関係について実験を行ってみました。(この辺が理科系のしつこさかな〜?) 実験に用いたALCは我が家の床材に使用されたヘーベル板の切れ端を現場で頂いてきたものです。(もちろん、業者さんの許可を得てですよ。。。) 実験前は、ほぼ乾燥状態で、重量は156gでした。これをプラスチック容器に貯めた水中に入れました。
ALCが水に浮く様子がはっきりわかります。 さらに容器のふたで押さえつけて、約8時間水中で湿潤状態に保ちました。そして8時間後ふたを開けてみると、
最初に比べて幾分浮力は落ちましたが、ALCはまだ水に浮いていました。 このことから、ALCを水中に放置しても完全には気泡が水で充填されないことが確認できます。 このときの重量を測定すると、201gでしたので、吸水率は約29%となり文献データとほぼ一致します。 この過湿潤状態で今度は冷凍庫に入れ、一晩、放置してみました。 約15時間後、期待と不安でドキドキしながらALCを取り出してみました。
写真からも分かるように、クラックや割れ、膨らみなど、ALCの欠点として一部で噂されるような症状は認められません。 どうやら、凍結時の圧力が気泡内の空気で緩和されるのは確かなようです。 (角の部分が丸くなっているのは最初からです。何しろ、現場でサイズ調整のため切り取られた切れ端ですから、、、) 実際に、持ってみると、凍結前と同じ外観のまま、凍りついた感じです。(しみのように見える部分は表面まで凍結しています。) 重量を測ってみると195gで、多少、凍結中に水分が抜けたものの、かなりの水がALC内で凍結しているのが分かります。 凍結したALCを室内で日影に放置しておいたところ、8時間たっても冷たいままで、ALCの断熱性の良さを感じました。 そして冷凍庫から取り出して丸3日後、重量を測ってみると、 157gと、ほぼ最初の乾燥状態に戻っていました。夏季とはいえ、特に日に当てたわけでもなく、室内の日影に放置しておいただけですから、ALCが乾燥しやすい材質であるのは確かなようです。 この実験の結果をまとめると、
ということで、文献調査結果を裏付けるものでした。あ〜、良かった。
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