Cherubの「つれづれ寸評」



◆バックナンバー◆


7月8日

  北朝鮮が7月5日未明からミサイルを矢継ぎ早に7発も発射し、日本海に相次ぎ着弾した。危険極まりない。驚き、憤り、困惑するばかりだ。何を考えているのだろうか。

◆北朝鮮のミサイルの発射は1998年に次ぐ2度目である。日米韓のみならず各国が再三の警告や自制を求めたにもかかわらず発射したのであり、北朝鮮は国際的孤立の道を選んだといえる。あらためてどうしようもない国だと気づかされる。

◆北朝鮮政府は「ミサイル発射は軍事訓練の一環であり、今後も実験を継続する」と表明している。再発射されるようなことがあれば事態はさらに深刻化する。

◆とにもかくにも北朝鮮の意図を解明する必要がある。いたずらに時間を費やせる状況でない。経済制裁にも限界がある。もどかしい限りだ。北朝鮮を対話の場に引き出すには国際結束しかない、と思う。各国の足並みがそろわなければ、北朝鮮の思うつぼだ。

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7月15日

 パロマ工業のガス瞬間湯沸かし器による一酸化炭素(CO)中毒事故死が、去年までの20年間に17件の一酸化炭素中毒事故が起き、15人が死亡していた(本当はもっと多いらしい)。にもかかわらず、パロマは事故を知りながら対策もせず、警察をはじめとして行政も放置していたことを知って驚いた。お役人的事なかれ主義がもろに出た出来事だ、と思う。

◆同じ事故が相次いで起きているというのになんらの対策もしないパロマの対応は常道ではない。ナショナルFF式石油暖房機の事故に対する松下電器産業の対応を見習ってほしい、と思う。それにしても、事故はなぜ見過ごされてきたのか。事故の原因は、安全装置が作動しなくても点火が可能なように改造されていたことによるという。パロマは「器具の欠陥ではなく、不正改造が原因」との認識だったためとしている。この認識の甘さが多くの人を死に追いやった。トップの会見をみる限り責任回避に終始している。今さら責任がないように主張するのはおかしい。

◆遺族の「真相を知りたい」という願いが、公となり再捜査への道を開いた。事故当初、死因が一酸化炭素中毒という監察医の報告にもかかわらず、遺族は警視庁から「心臓発作ではないか」としか聞かされていなかったという。事実を直視し捜査をしようとしないいい加減な警察の姿勢も問題である。

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7月29日

 生体肝移植で、夫に肝臓を提供した女性が医療ミスで両下肢が麻ひした。移植を受けた夫は術後4ヵ月で死亡している。いったい何のための移植だったのか、と思う。

◆日本の生体肝移植は89年から05年末までに約3800例が行われ、実施医療機関も50を超えている。当初は緊急避難的に実施された生体肝移植が今では一般的な医療として定着しつつあると知り驚いた。

◆ドナー(臓器提供者)の多くが術後に傷口のひきつりや麻ひ、疲れやすさ、腹部の膨満感など後遺症を経験している。死亡例もある。そうであるからこそ脳死移植が本道であると考える。健康な身体にメスを入れて臓器を取り出す生体移植は通常の医療とはいえない。

◆とはいうものの、脳死ドナーの条件を緩和して脳死移植を増やしても生体移植の数は増え続けるであろうから、歯止めとして生体移植のドナーは希望する受刑者に限ることとし、心理的不安や身体的リスクに見合う減刑を行うといった方向で法整備をはかり、生体移植を受刑者の社会貢献のあり方の一つとして検討すべきだろう。

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