茶道を楽しむ 表千家不白流 清風会師範 石原宗牛
E 茶道徒然草
創作和菓子の顛末
茶道教室に通う前、二年間ほど和菓子教室に通っておりました。それは私がそもそも和菓子が好きだからです。
今回はひと工夫して、甘さをおさえた白餡を挟み込んだ濡れ落雁と決め、前日の夕刻に着手し夜の十時に完成させ、箱詰めし、にんまりと翌朝当日を待ったのです。
翌朝、箱詰めした和菓子の中を覗けば、何と云う事か、和菓子が融け崩れていたのです。呆然自失とはこの事。白餡の水分が移り落雁がとろけたのでしょう。
後に先生が話されるに、
「私は初夢を見たのよ。あのお頼みした和菓子、ぜーんぶ失敗して届かなかったと云う初夢ね」「正夢になっちゃったわねえ」
と。
頼まれた先生は、日頃の私を見て、内心、大変気をもまれていた訳です。これも、トホホなり。 (宗牛 2010/7/2)