茶道を楽しむ    表千家不白流 清風会師範 石原宗牛

目  次

  A ようこそ    B 抹茶を頂こう C 動機不純な入門 D 美味しい水 E 茶道徒然草

 


E 茶道徒然草

創作和菓子の顛末

 茶道教室に通う前、二年間ほど和菓子教室に通っておりました。それは私がそもそも和菓子が好きだからです。

お茶事には、和菓子が付き物です。新年
のあるお茶事に際しその和菓子を私が200個作りましょうと云う事になり勇んで準備。


 今回はひと工夫して、甘さをおさえた白餡を挟み込んだ濡れ落雁と決め、前日の夕刻に着手し夜の十時に完成させ、箱詰めし、にんまりと翌朝当日を待ったのです。

 翌朝、箱詰めした和菓子の中を覗けば、何と云う事か、和菓子が融け崩れていたのです。呆然自失とはこの事。白餡の水分が移り落雁がとろけたのでしょう。

 ラクガン、いやラクタンしている余裕はない。十時スタートだ。家内を叩き起こし手伝わせ、白餡の無い従前の落雁(名付けて、「雲海;ウンカイ」)をあたふたと作り、汗だくで届けた次第。


 後に先生が話されるに、

「私は初夢を見たのよ。あのお頼みした和菓子、ぜーんぶ失敗して届かなかったと云う初夢ね」「正夢になっちゃったわねえ」

と。

 頼まれた先生は、日頃の私を見て、内心、大変気をもまれていた訳です。これも、トホホなり。 (宗牛 2010/7/2)

 
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