Cherubの「つれづれ寸評」



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7月5日

 今年ももう半分が過ぎた。この半年間を振り返れば、偽装事件、詐欺事件、恐喝事件、殺人事件、セクハラ事件、飲酒運転事故などでニュースは溢れた。本当に社会は病んでいる、と思う。
 偽装事件は、企業倫理に欠ける安全を軽視した姿勢や隠蔽体質によるものだ。一言で言えばコンプライアンス 【compliance】(法令遵守)のことに尽きるが、その根底に倫理観の欠如・希薄があると思える。
 それから、殺人事件でも夫婦・親子などの家族による殺害が多かった。母の子殺し、妻の夫殺し、子の親殺し、これほど痛ましいものはない。家庭の崩壊が進んでいる証左であろう。

◆今年初めの期限切れ原材料を使用していた不二家の不祥事に続く、食肉製造加工会社「ミートホープ」の牛肉ミンチ偽装事件があった。食のことに関するものだけに受けたショックは大きかった。過去最大の食中毒といわれている雪印乳業食中毒事件(2000年6月-7月)を思い起こさせた。人としてやってはいけないことだ。豚の心臓や舌、羊のクズ肉、鶏肉などで、血を混ぜ合わせてミンチを作り、パンを混ぜ水を加えて増量するというやり方に「冗談じゃないよ!」と叫びたい。それに賞味期限切れの冷凍食品を購入し、ラベルなどを張り替えて転売していたといのだから欺くにもほどがある。

◆スッポンや鰻、きくらげ、冷凍野菜など中国産に合成抗菌剤や残留農薬が基準値を超えて検出されたりで、口にするものだけに恐ろしい。また、中国製歯磨きに有毒物質が含まれていたたことも分かった。もう日常生活に中国産・中国製がギッシリと入り込んでいるだけに本当に深刻な事態である。

◆柳沢厚生労働大臣の「生む機械」発言(1月27日)で始まり、久間前防衛相の「しょうがない」発言(6月30日)で括った半年であった。久間発言は被爆国として言ってはいけないことであり、自覚の足りなさに驚くばかりだ。最近はもっぱら年金問題が話題となっているが、いい加減な仕事をした人に責任を負ってもらえる間に問題化すべきもので、余りにも遅すぎた。長く遅きは大禁物だ。政治家やマスコミの責任は重大である、と思う。


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7月17日

 身の毛がよだつ大地震(M6.8・震度5強)が16日に新潟と長野を襲った。この中越沖地震は中越地震から2年9カ月足らずだ。

◆報道によると、各所で道路が寸断され、停電、断水している。取り敢えず、道路網の回復と電気・水道・ガスなどのライフラインの復旧が急がれる。被災者の不安も大きい。心のケアーが不可欠だ。避難所での生活はプライバシーもなく大変だ。不自由さは考える以上であろう。一日も早い仮設住宅の手当てが望まれる。いずれにしても物心両面のきめ細かな被災者支援が必要である。

◆今回の地震の断層活動は「逆断層」タイプで、04年の新潟県中越地震や07年3月の能登半島地震と同じであるという。地震は大きな被害をもたらす。今回の地震では約810棟が損壊、9人が死亡、負傷者も約979人である。耐震化への取り組みが求められるけれども相手は自然である。自然の力には及ばない。もう勘弁してほしいと願うばかりだ。



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