Cherubの「つれづれ寸評」



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11月5日

 6月頃から始まった値上げの動きがここにきてドーンと押し寄せて来た感がある。 高値を更新し続けるガソリン・灯油だけでなく、パン、カップめん、カレー、マヨネーズ、ツナ缶、蒲鉾、冷凍食品、家庭用食料油、業務用小麦粉など日常の食料品、そしてビール、さらには電力・ガス料金も来年の1−3月に上がることになっている。 目白押しだ。

◆この値上げの背景には、原油高騰の影響が農産物価格にも及び、原材料費や輸送費がかさむようになったことがあり、いよいよメーカーの価格転嫁が始まったとみるべきか。 生活必需品の価格が1%上がると消費は1.2%減少するといれている。個人消費への影響が気になる。

◆原油や原材料、穀物などの高騰はさらに続きそうな気配だ。値上げラッシュの今、便乗値上げが起きないよう監視を強める必要がある。インフレで個人消費を冷え込ませては元も子もない。 値上げのラッシュは消費者に先行き不安を広げている。デフレからインフレへと経済の流れが変わるのだろうか。

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11月25日

   建設業界と食品業界で偽装が相次いで発覚している。思いつくままに挙げてみると、建設業界では構造設計で耐震強度を偽装した建築士「姉歯、水落、遠藤」や耐震偽装の「ヒューザー」、総合経営研究所(総研)、「アパグループ」、耐震強度の偽装を見逃した確認検査機関「イーホームズ」、鉄製型枠の強度試験データ改竄(かいざん)の栗本鉄工所など。そして食品業界では土産菓子・白い恋人の「石屋製菓」、製造日偽装の赤福餅「赤福」と「御福餅(おふくもち)本家」、牛肉の産地偽装の高級料亭「船場吉兆」、フランチャイズの「マクドナルド」、食肉加工の「ミートホープ」や「比内鶏」、マルハグループの「北州食品」、「地鶏」と不当に表示の百貨店・山形屋、辛子めんたいこやタラコの食品会社「博多っ子本舗」とニチモウ、期限切れ原材料使用の不二家、雪印乳業、日本ハムなどである。これらはほんの一部で、まだまだあるのだろうだけれども・・・。

◆いずれも内部告発によるものがほとんどだ。発覚しなければ、われわれは騙されたままであるわけであり、本当に恐ろしいことと思う。いったい何を信じればよいのか。偽装といっているけれども消費者であるわれわれを騙していることなので詐欺行為であろう。詐欺として厳しく罰しなければならない。偽装がはびこっている現状は、倫理観の喪失した今日の社会を反映したものといえるが、本当に残念なことである。

◆こうした偽装には何より真摯な自覚と反省が何より求められるが、発覚した会社の責任者による会見の様子からは深々と頭を垂れてはいるものの、顔の表情からは反省の欠片も見て取れないし、その後の後始末もお粗末だ。

◆閉鎖的な体質から脱却し、正しい倫理観をもって身の丈にあった経営にあたってこそ信頼が回復されるであろう。安全、安心して暮らせる社会になることを切に願う。



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