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◆後期高齢者医療制度という名称はイメージが良くないと、首相の一言で唐突に「長寿医療制度」に変わったが、仕組みは何も変わっていない。現役世代の負担を軽くし、各世代に応分の負担を求めることが目的とされているけれども、これは明らかに弱い者いじめの制度である。お役人は弱者に対していつも人ごとだ。1,000万円以上の所得がある75歳以上の人に負担を求めるなら少しは理解できる。
◆首相は「良い制度」という。誰にとってどのように良いのか、ちっとも分からない。高齢者医療の質がこれまで同様に確保される訳ではない。医療給付費の4割を占める高齢者医療費を抑制しなければならないこと、といわれても釈然としない。端的に分かりやすくいえば、後期高齢者医療制度はお金のないお年寄りは死んで欲しいという制度なのである。早急に見直しを求めたい。長生きしてよかったと思える日本になって欲しいと思う。
◆桜の花も見ごろになってきた。毎年、きれいな花を咲かせる桜ほど花の命の短いことを感じさせるものはない。1週間ほどで散ってしまう。それだけに豪華絢爛であり、寂寥感が漂う。満開の下で花に酔いしれ、リフレッシュすることも必要だ。
◆4月は変わる節目でもあり、新制度のスタートをはじめとして、物の値上がりも待っていたとばかりに4月からが多い。主なものでは牛乳、バター、しょうゆ、食用油、ビール、麺など食品関係の値上げが目立つ。ティッシュー、トイレットペーパー、洗剤など日用品の値上がりも大幅である。それから、電気、水道料金など公共料金の値上げも予定されており、稼ぎが増えない中で値上げの目白押しだ。
◆年収200万円未満の低所得層にはますます生活が厳しくなるばかりだ。輸入の原油・原材料費高騰が値上がりの原因らしいが、打つ手は何もないのであろうか。国の対応がちっとも見えてこない。本当に腹立たしい。
◆それにしても、民間採用が約300人にすぎないというのでは、改革は難しく、単なる「看板の掛け替え」になってしまうのではないかと危惧の念を抱く。そもそも社保庁職員のデタラメな仕事ぶりから、社保庁の改革が叫ばれ、廃止・解体されることになったのではなかったか。
◆業務を円滑に進めるためといえども、これでは何のための改革なのか分からない。業務の専門性から、経験のある社保庁職員がある程度は必要であるとしても、一人ひとりの意欲や能力、適性をよく吟味して、かつ全体の3分の1に抑えるべきと思う。
◆この「協会けんぽ」の採用のあり方は、年金部門を引き継ぐ日本年金機構にも影響を与える。それだけに、社会通念から見てもおかしいと声高に言いたい。
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