Cherubの「つれづれ寸評」



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3月18日

 11日(金)の14時46分に東北関東地方に大震災が襲った。 この巨大地震による津波でおびただしい数の人の命が失われ、経済的な損失もどこまで膨れあがるか分からない。 被災地が広く、被害は甚大だ。 これほど広範囲で深刻な災害を知らない。 惨状を伝える映像に言葉もない。 津波の恐ろしさをまざまざと見せつけられた。 立ち尽くす被災者の姿に、ひとしお胸が痛む。

◆東京電力福島第1原発で未知の危機が進行している。「チェルノブイリ」並みに長引くのか、まったく予断を許さない。 関係者の懸命の努力にもかかわらず一向に収まらない。 この原発事故が復旧の妨げにならなければと祈るばかりだ。 東北電力女川原発は比較的簡易な復旧工事で機能回復できると見込まれているのだから、東京電力の対策が万全であったかどうか、はなはだ疑わしい。 津波は想定外の規模だったと言ってもらいたくない。

◆これまでに何度も大津波を経験している地域だから、津波の被害や損傷は想定できたのではないかと思う。 コストを考えて対策が先送りになっていたのではないかと疑いたくなる。 最悪事態の想定を意識的に抑制していたのだろうか。 人知の及ばない領域で取り返しのつかない事故が起きるのなら、人間が原発を持つこと自体が罪だということになる。 「原発は環境にやさしい」などと言われたが、原発によって人が生活できない怖い環境になろうとしている。

◆今は仕方がない。冷静に、力強く目の前の危機を乗り切ろう。 義援のための募金活動も盛んに行われるであろうが、気まぐれな一時の優しさに終わらせてはならない。息の長い支援を忘れてはならない。 もう一週間も過ぎたというのに、電気ばかりか食料、水、ガソリン・灯油を求める切実な声がある。 みんなが支え合って暮らす社会づくりに汗を流したい。 季節は移ろいつつあるも、震災の“春”は遠い。 だが、春は必ずやって来る。

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